比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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八ヶ岳南西麓は・・・縄文人の王国だった・・・尖石史跡公園で

2015-12-18 | 古墳・遺跡・石塔婆
秋の1日、八ヶ岳山麓の茅野市豊平南大塩にある国指定特別史跡「尖石史跡」(とがりいし)を尋ねた義兄夫妻の写真の公開です。八ヶ岳山麓に広がる台地、中央に沢が走り南側が尖石遺跡、北側が与助尾根遺跡、併せて尖石遺跡ともいい、尖石縄文考古館、尖石史跡公園が併設されています。
・・・・・上田六文銭の写真帳・・・・・
   ※ブログ「比企の丘」のギャラリー公開。
史跡公園内に復元された縄文中期(4000~6000年前)の竪穴式住居です。


※撮影日は2015年10月27日 Panasonic LUMIX DMC-FZ100


尖石遺跡・・・1893年、明治時代に学会に発表されていた。1929年石囲炉跡発掘、1940年本格的な発掘開始、戦争の中断があったが1954年まで発掘。1952年国指定特別史跡に。竪穴式住居33ヶ所、石囲炉53、石斧46ほか出土。
与助尾根遺跡・・・1938年農地の開墾中に発見。1946~1947年発掘。竪穴式住居28、石斧14ほか。国指定史跡。
尖石(とがりいし)の名前は・・・遺跡の中で約1mの三角錐状の石が発掘されたことから。


尖石縄文考古館に展示されいる二つの土偶。

右が「縄文のヴィーナス」・・・1986年出土、27㎝、縄文中期(4000~5000年前?)。1997年国宝指定。茅野市米沢棚畑で工業団地開発中に。棚畑遺跡として発掘調査、住居150基、土器600点。

左が「仮面の女神」・・・2000年出土、34㎝、縄文後期はじめ(4000年前ごろ?)。2014年国宝指定。茅野市湖東、中ツ原遺跡で。

古代人の造形美にウットリです。

信州を訪れたらぜひ寄ってみたい場所です。

※茅野の冬の風物詩といえば海藻を自然の中で凍結と乾燥を繰りかえして寒天にする地場産業で有名です。乾燥と零点下のキビシイ自然の地です。
そんな厳しい自然の中に縄文人は何千年も生活していました。なぜ?
諏訪湖の標高750m、茅野駅800m、尖石遺跡1000m、富士見町の井戸尻遺跡900m。海辺の気温より約6℃低い。冬は偏西風が高い山で水分を抜かれて乾いた風が吹き抜ける。
そんな八ヶ岳南西部は縄文人が生きた時代、いまより平均気温が高く九州地方と同じ位で落葉広葉樹の森が拡がり、栗や胡桃など木の実の恵みをもたらし、林床や草原には山菜類が生え、猪、兎、鹿などをとることができる自然豊かな環境であったと考えられています。その豊かさが造形美溢れる土器や土偶を創りあげたのでしょうか。



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