さだまさしの「無縁坂」を、いつものようにYou Tubeで聞いている。
グレープ時代6枚目のシングルとして1975年11月に出しているから、
もう45年も前の歌だ。
もちろん作詞・作曲ともさだまさしで、
デビュー曲とも言える「精霊流し」に続くヒット曲となった。
母の人生を坂道にたとえ、その年老いた母に対する
息子の想いを綴ったものだ。
この歌を初めて聞いた時、「はて、『無縁坂』というのはどこにあったか」と、
頭の中で長崎市の地図を隅々まで引っ掻き回した。
言うまでもなく、さだまさしは同じ長崎市の出身。
さらには、長崎にはこちらの方がはるかに長く住んでいた。分からないはずはない。
だが、どうしても見つからない。
諦めて、そのままずっと放っておいた。
それから随分経って、誰と話していたのか思い出せないが、
その人が「あの坂は、東京にあるんだよ」
本当にぽろっと教えてくれたのだ。
ネットの時代。検索してみると「東京都文京区湯島4丁目」にある坂だった。
何だかがっかりした。
故郷恋しの思い……「長崎の坂」であってほしかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/ae/17c29906d54f78edaf72c77290f18223.jpg)
3月に予定されていたミュージックスクールのライブで、
これを歌おうと練習を積んでいた。
だが、コロナウイルス禍。ライブが中止されたのはもちろん、
以降、スクール通いも止めてしまっている。
思い切り声を出すこともなかったから、もう出ないだろう。
実際、You Tubeに合わせて歌ってみても声はかすれるだけ。
スクールに通い始めたのは70歳の時。もう8年にもなるのか。
ここで、止めてしまうか。いやいや、もう一度ステージで歌ってみたい。
「無縁坂」と、もう1曲、同じさだまさしの「僕にまかせてください」、
この2曲を期限のない宿題として抱え続けていくことにしよう。