Toshiが行く

日記や趣味、エッセイなどで描く日々

元気をふり絞る

2022年07月04日 09時52分46秒 | エッセイ


2年半ぶりのステージだった。
ミュージックスクールの生徒による発表会である。
コロナにより2年半休み、歌うのも終わりにしようかと思いもしたが、
昭和41年に社会人となり、以来56年間に及んだ
サラリーマン生活に6月30日ピリオドを打ち、
「さて」と思った時、再びスクールへ足が向いたのだった。
間もなく80歳、しかも2年半のブランクである。
声は出なくなっているに違いない。
案の定、緊張感も加わって声は惨憺たるものだった。
でも、いいじゃないか。
残りの人生を「歌って楽しもう」ではないか。
会場には、友人たちが応援に来てくれている。
妻もいる。2人の娘もいる。2人の孫の笑顔もある。

      

そう言えば、娘たちは僕の退職に際し、
こんなメッセージを送ってきた。
「永らくのお勤めお疲れ様でした。
   お父さんのおかけで私たちは不自由なく過ごせました。
     ありがとうございました。
       体に気をつけて長生きしてください」

                             
また大学院に通う孫息子は、
「長い間お勤めお疲れ様です。
   社会に出たことはないですけど、本当にお疲れ様です。
     僕もじぃじぃのデカい背中を追って、みんなに優しく
      賢く生きていきます。これからも健康でいてください。
        まだまだ楽しくいてもらわないと困ります」

娘や孫たち、もちろん妻を前にして、
ステージで出ない声を振り絞った。
まだまだ元気だよ。