Toshiが行く

日記や趣味、エッセイなどで描く日々

カタカナ語

2020年03月28日 06時32分20秒 | 日記
パンデミック(世界的大流行)
クラスター(感染集団)
オーバーシュート(爆発的な患者急増)
ロックダウン(都市封鎖)

これらを声にしてみる。
何か、とんでもない「大ごと」のような響きがする。
新型コロナウィルスの報道で、毎日のように聞かされる用語だからかもしれない。
つまり、コロナウィルスがもたらしかねない
全世界を覆う危機が頭の中に浸み込まされているから
それがこれら用語と重なり、一層「大ごと」のように聞こえるのだろう。
気持ちが煽られる。
             
   英語が流暢な河野太郎・防衛大臣がTwitterでつぶやいた。
   「なんでカタカナなの」と。すると、これに6.7万回リツイートされ
   24.6万回の「いいね」を記録したそうだ。
   さらに河野大臣は、新型コロナウィルス対応に絡んで
   厚生労働省にもカタカナ用語を多用しないよう申し入れたという。

大臣は、その理由をこう言っている。
「年配の方をはじめ『よくわからない』という声をよく聞く」
それで「日本語で言えばいいのではないか」と。
あくまで私見だと断ったうえで。
専門家の中には、おそらく異論があるはずだが、
大臣の考え方におおむね賛同する。

   ただ、その理由はちょっと違う。
   僕自身がそうであるが、大臣はカタカナ=横文字に
   多少の引け目がある年配者を慮って、こういう発信をしたという。
   僕は、これらカタカナ用語の危険な響きを危惧する。
   国民の不安を過度に、むやみに煽りかねない。そんな思いがある。
   人は不安感が高じるとパニックを引き起こしやすい。
   もともと品薄のマスクは別にしても
   連鎖するようにトイレットペーパーの争奪戦が始まった。
   政府が「心配いりません。十分にあります」と言っても
   目の前でそれらがたちまち無くなっていく。
   また、東京都が外出自粛要請をすると、スーパーからたちまち商品が消えた。
   不安感が煽られると、大丈夫が大丈夫ではなくなっていき
   「大変だ」と自分も買いに走る。
                          
気持ちが煽られると、こういうことになりかねないのだ。
大臣は、あるいは、そんなことを考えて「日本語で」と発信をしたのではないか。

もっとも、「世界的な大流行」「感染集団」「爆発的な患者急増」
「都市封鎖」という日本語も結構インパクトがある。
おっと、カタカナ語だ。
いずれにしても、こういう時は
周囲に惑わされず、落ち着いて対処する─こういうことか。
言うは易し、と言われそうだが……。


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