もう、四半世紀以上も前のことであるが、ソニーのウォークマンのステレオ版というのを取引先の人が、海外出張に持ってきて、その音質の良さと、録音できたこと、そして、その携帯性に(今から、思うと、大分、大型だったが、、、)驚愕の念を禁じ得なかったことを今でも、覚えている。あのウォークマンですら、アップルが、その後、開発したアイ・ポッドや、ネット経由での音楽ダウン・ロード方式やiTuneによって、CDやMDもろともに、市場から、一挙に、駆逐されてしまったのは、その「技術の革新性と独創性」の賜物であった故であることは、言を俟たない。「半歩遅れの技術」の商品で、満足し、後追いする私(ISDNのトラウマに捕らわれる私)にとっては、アップルPCや、アイ・フォンや、iPadなどは、依然として、馴染みはないが、さすがに、そのデザインの先見性、タッチ・パネルなどの機能性、等の徹底した追求は、どうして、ハードのみを得意とする日本企業は、その発想においてすら、商品化出来なかったのであろうか?ホンダやソニーの戦後間もなく誕生した企業の斬新な技術革新力は、今や、どこへ行ってしまったのであろうか?いつ頃から、こんな状態になってしまったのであろうか?「ハングリーであれ、馬鹿であれ」と送辞を述べた、稀代の天才的なIT旗手の後継・次世代を創造し、変革していく若い人々は、今後、現れるのであろうか?特に、閉塞感漂う今日の日本では、そうしたサムライが、強く、望まれてやまない。先見性を持ち、時代を担う世界に通用する人材の育成こそが、望まれてやまない。iPhone4には、予約客の長い行列が出来ているそうであるが、そのうち、作る側に廻る人は、一体、どれ程の人が、今後、でるのであろうか?何とも、寒々しい限りである。