【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

地球上の火星

2014-08-11 09:27:40 | Weblog

 今年の1月28日に読んだ『命がけで南極に住んでみた』(ゲイブリエル・ウォーカー)には、南極でとても乾燥した地域ドライ・ヴァレーは火星の地表条件と似ている、と書いてありました。ところで火星の大気圧は地球の約100分の1だそうです。それを手軽に体験することができるのか、そもそもそれは地球ではどのあたりにあるのか、ふっと疑問に思いました。
 理科年表が手元にないので、気圧と標高を計算するサイト(そんなものがあるのです)に行ってみました。「気圧から標高を計算」(ke!san)で「10ヘクトパスカル」となる高度は大体どのくらいか、と計算してもらうと、気温がわからないから適当に「摂氏マイナス30度」とか「マイナス50度」とか入れるとずいぶん数字が変動するのですが、どうも5万メートルくらいの高さになりそうです。手軽に行くことは、難しそうです。残念でした。

【ただいま読書中】『八朔の雪 ──みをつくし料理帖(一)』岡田理知 作、高田郁 原作、集英社、2010年、562円(税別)

 両親を淀川の水害で亡くし、引き取られて大坂で奉公していた料亭が火事で焼けて、江戸の支店を頼って出てきたらそこも潰れていた、という不幸な運命を背負った18歳の少女「澪」。しかし彼女には、確かな舌と料理の腕がありました。問題は味付けが上方風なこと。江戸の下町ではそれは受け入れられないのです。
 という魅力的なオープニングの時代小説シリーズを漫画化したものです。
 蕎麦屋で働く澪と彼女を取り巻く人々の人情ものですが、皆さんそれぞれいろいろな「謎」をお持ちです。そして、澪が試みる「新しい料理」の工夫。本書はまだ「狐のご祝儀」「八朔の雪」の二話だけなので、登場する「料理」は酒の肴やおやつ程度のものですが、これからどんな料理が登場するか、人々が抱える「謎」や露骨に怪しい正体不明の人物が誰なのか、など、陳腐な言い方ですが、これからの展開が大変楽しみ、といった感じの本に仕上がっています。それにしても澪ちゃんの眉毛、漫画では本当に見事に下がっていますね。