http://www.nies.go.jp/whatsnew/2011/20110825/20110825.html
国立環境研究所の研究グループが、放射性物質のシミュレーションを提示しました。とにかく見てください。日本中央域を対象とした大気中の輸送沈着シミュレーション。放射性物質の影響は福島県以外に、宮城県や山形県、岩手県、関東全域、静岡県、山梨県、長野県、新潟県など広域に及んでいるようです。これらは、ぼくらの土壌調査などであきらかになりつつある状況や、早川モデルなどとも共通点が多いです。このエリアでは、高濃度に汚染されている場所がどこにあるのか正確に見極める必要があります。さらに、モデル解析から、ヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着、残りは海洋か、モデルが計算している領域の外に輸送と推計されています。特にここで要注意なのがモデル計算領域外にどの程度、あるのかということ。海洋に大半がでていますが、これが風によって日本国内の思わぬ地域に、降下している可能性があります。土壌調査をすすめていると、数値が心配するレベルではありませんが、日本海側の土壌で、一キロ当たり、二十べクレル位までのセシウム合算がでている場所も複数あります。思わぬ落とし穴でホットスポットになっている場所がありえます。海洋側に多くの放射性物質が移動して、そのごどうなるのかのシミュレーションも必要でしょうし、実は日本全域の拡散シミュレーションも必要と思います。
チェルノブイリの時よりも、爆発高度が高くないため、広域に拡散していないといわれましたが、それでも、東北の大半、関東、甲信越、静岡までは汚染されていて、致命傷を帯びているエリアもあるということです。チェルノブイリは数千キロ単位で拡散した事を考えれば、今回は五百キロ位までののゾーンなので、おかしくはありません。おそらくこのシュミレーション域外のエリアにも一定レベルで拡散しています。チェルノブイリの時にヨーロッパで比較的被害が軽微だった、フランスで土壌のセシウム合算平均はおよそ30Bq/kg。ある専門家は、「身体の安全がかなり高いレベルはどこ?」というなら、周辺環境の平均がこの数字位までのエリアではないのかという、きわめて厳しい見解までおっしゃいます。僕は、まだなかなか頷けないですが、そういう見立てまであるということです。(ホットパーティクルの議論はおいています。)
南東北、首都圏どころか、多くの地域に放射性物質が拡散している状況は、やはり愕然とします。日本社会、日本経済は、この現実認識からスタートするしかありません。これを踏まえないことは、何もできません。この認識を共有化しない考えは、全て幻想だと断言します。
三月中旬以降、原発事故の放射性物質拡散に関連し、なんらかの健康影響や異変があると思われる方は、その事象をメールで伝えてください。妊娠、出産に関わらず、医療的な中身に関わる事、会社、組織、学校など集団的におきている事を教えてください。極力メールしてください。nagaikenji20070927@yahoo.co.jp
放射能防御プロジェクト中部 交流会、明日です。僕も伺います。
日時:8月27日(土)午後3時より5時まで
場所:愛知県あま市甚目寺町甚目寺観音法花院
会費:500円
はじめての参加は、できるかぎりこのページで連絡してください。当日直接でも対応はいたしますが。http://datsugen-aichi-nagoya.net/?page_id=6