本日日曜午後! 【10/6(日)木下黄太講演会 IN 函館】
『放射能健康被害の現状と対策』 14:00~16:00
会場:北海道教育大学函館校7号館第14講義室(函館市八幡町1-2)
資料代:500円
※事前申込の必要なし。主催「道南内部被曝を学ぶ会」 090-8265-4658
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札幌講演は野呂さんとのジョイントということもあって、全体としては、3時間の長丁場になりました。野呂さん自身は広島から移動して、またトンボ帰りに本州へ向かうという強行軍をこなしていただきました。会場は、ほぼ満員で、ふだんより年輩の方が多く、特に年配の男性がこられているのが、印象的でした。
主催者側の意向は、この問題に熱心に考えたい人を実は厳選して来てほしいと感覚だったそうで、その意味では、確かにそういう会合になっていたと思います。
会場で質問を募った中に次のような話がありました。典型的な事例だと僕は思います。
「質問でなく私の身近におきていることです。仙台から2011年10に夫と幼児と札幌にきました。
2012.9頃の甲状腺検査で、夫がバセドー病、私が橋本病(ともに初期)でした。経過は良好です。
宮城県北部に住み続けている妹(27歳)は、2011年6~7月ごろ、急に甲状腺が腫れ甲状腺腫で良性と診断されました。しかしそれが大きくなってきて、最近、別の病院で検査をうけて、一応は良性とはなりましたが、手術が必要となり、現在入院待ちです。実際に取ってみないと絶対に良性とは言えないそうです。
震災後、ガソリンが無いため、片道30分自転車通勤していました。」
甲状腺腫が大きくなると、いずれにしても問題がある可能性があって、とにかく癌化していると確定しなくても、切除することは多いです。
「まだ20代の妹が、甲状腺がんなんてことが在りうるのでしょうか。いずれにしても甲状腺腫が大きくなっているのはまちがいないですが。」
そう彼女は話します。甲状腺がんは、確定診断する方法は難しいのですが、細胞診を行うしかありません。しかし、この細胞診も、良性と出ていても、術後に摘出臓器で確認すると、やはり悪性となるケースも多いそうです。また、難しいのは、巨大化していたら、癌とは一概に言えないケースもあるようです。ただし、一定の大きさになれば、結局は切除することが対処方法としては妥当な模様です。
今回のケースは、おそらく宮城で自分の家族まわりが、その程度の差こそあれ、甲状腺周りに、機能低下、機能亢進、腫瘍などがおきているということです。こうしたことが、身近で複数見えてくると、被曝という要素を考える方が自然である感覚を、僕はもってしまいます。
さて、この話に関連してですが、腺腫性甲状腺腫(結節性甲状腺腫)の患者で、甲状腺癌の発生率を確認した論文があります。97年と少し古いものですが、日本で甲状腺癌手術に関して定評がある大分の野口病院の論文です。手術数をこなしている病院なら、良くわかる話と思います。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9306541
「Thyroid cancer associated with adenomatous goiter: an analysis of the incidence and clinical factors.」
そこには、腺腫性甲状腺腫を持つ835人の患者のうち、256人(30.7%)も甲状腺癌でしたと書かれています。甲状腺癌腫瘍の大きさや患者の年齢という要素と癌に相関関係はなく、各群の甲状腺癌がある患者の割合は、年齢によって影響されなかったそうです。ただし検出される石灰化病変の頻度は、癌の場合は、有意に大きかったようです。この論文は、腺腫性甲状腺腫に関連付けられている甲状腺癌の高い有病率を示していますし、甲状腺における石灰化の検出が、腺腫性甲状腺腫患者に対する手術判断の指標の一つであることがわかる内容のようです。
実際、野口病院で手術した人と話をすると、最初は細胞診しても良性と診断されていたが、切除してみたら、悪性と診断が変わるケースは、病院内で一定数は存在するそうです。勿論、この論文自体、病理検査(細胞診)をおこなったものの中での話ですから、余りに小さいものは最初からはじかれていると思います。しかし、一定以上の大きさになっている甲状腺の腺腫であるなら、更にどのくらい大きくなっているかだけでは、悪性かどうかの決定的な要因とは言えないようです。いずれにしても、きちんとした対応を早期にしないとなりませんから。子どもは特にです。
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健康被害と思われる症状が、更に深刻化しています。 報告、相談はまずメールを下さい。nagaikenji20070927@yahoo.co.jp
事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。
「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。被曝から2年半が経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響がさらに危険です。食物、飲料のみならず、吸気による被曝は危険です。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命が何よりも大切です。早く移住してください。」
甲状腺の検査、甲状腺のエコー検査、さらにふつうの血液検査のうち、血液像の検査(白血球、特に好中球)や異型リンパ球の確認、大人の女性はサイログロブリンの数値も確認した方が良いと思います。