「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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鳥越氏惨敗で露呈、他からの情報提供を無視する民進党執行部の専横、投票日前に逃亡宣言した岡田代表。

2016-08-01 17:43:33 | 政治

わかっていない人が、いまだにネット上などの左翼や市民活動家に多数いるので、再度断言しておきます。

鳥越氏のスキャンダルは、十数年前から関係者には知られている話です。

今回も安倍政権などが仕掛けたという話は完全な妄想です。

僕は、関係者から、鳥越氏への怒りを昔から相当聞かされました。

こうしたスキャンダル、特に身の下のスキャンダルは、選挙で致命傷になる場合が多いです。

しかもこのスキャンダルの中身は、事実かどうかはともかく(鳥越氏側は否定)、60代のニュースキャスターと、処女の女子大生という構図で語られている内容です。

いわゆるセックススキャンダル的な観点のみならず、事実であれば、パワーハラスメントになりかねない要因が存在することは火を見るより明らかです。

しかも、舞台は大学教育の場が使われていますから。

こうした性的スキャンダルを抱えている人間が、世間がそこに関心が集中する都知事選のような選挙に出ることは、そもそもリスクが相当に高いことはわかりきっている話です。

これが事実であるのか、そうでないのかということを、完全に確認することはできません。

しかし、一定程度は事実関係を先方が述べる可能性があるレベルのスキャンダルが存在しているなら、そうした人物が選挙に出ることは、ご本人にとって社会的ポジションを大きく左右しかねない話です。

まともなリスク管理意識があれば、まず本人が出馬という選択はしないと思います。

今回、鳥越氏がスキャンダルの存在(本人が事実関係を否定していても)を認識していたのは間違いありませんから、にもかかわらずに出馬したことは、本人の危機管理能力が相当欠落していると満天下に示したことに他なりません。

そして、そうした状況になると、野党共闘にひびが入ることは間違いなく、それを懸念もしていなかったということです。

こんな人物を野党共闘候補に立てて勝てるはずがありません。

小池氏にいくら問題があっても、こういうリスク管理は鳥越氏より強いことは間違いないと思われます。

この一点で鳥越氏が勝てる可能性はまるでなかった話です。

さて、本人はともかく、鳥越氏をだれが立てたのかということになります。

これは、間違えている人も多いですが、民進党都連ではありません。

都連は前日まで古賀氏を擁立しようとしていました。それが党本部の意向で覆ったという話です。

そして、その決断は岡田代表がしています。

この決断を聞いて、僕は野党共闘があまりにもひどいことになるのを怖れて、民進党議員を介して党中枢にこのスキャンダルが週刊誌などで報じられる可能性があることを、告示前に僕は伝えています。

しかし、そうした情報は伝わったにも関わらず、本人が否定し「関係者が勘違いしている話で、場合によっては訴える」という反応があったため、そこでストップしたという話も聞きました。

これを聞いて、岡田代表ら民進党トップの頭は大丈夫かと僕は思いました。

そうしたスキャンダルが存在することを外部から直前に知らされても、それによるリスクを踏まえずに、そうしたマイナスを無視して一度決定したことに邁進するのが民進党という政党のどうしようもない硬直した体制ということです。

僕は週刊誌に取材メモが存在する可能性も伝えました。

普通のリスク感覚があれば、立候補させても、報じられて終わるだろうというのは、完全に想定内の話です。

リスクをきちんと考えたら、党のために、野党共闘のためにも、鳥越氏のためにも、退かしていたら傷は浅かった話です。

しかし、そうした忠告を岡田代表らは全く聞かなかったということです。

僕は本当にバカバカしいし、残念ながら、こういう感覚の政治家たちが、そうした排除の体制である政党に未来はないとしか思えません。

野党共闘なるものが、その最低限のチェック機能も果たせなかったことも間違いありません。まあ、民進党中枢の突然の候補差し替えで、だれも対応できなかったのが実状ですが。

そして、岡田代表は、投開票日前に代表選に出ないことを言明、これは都知事選の責任追及を逃れるためのパフォーマンスを結果が出る前に行っています。

人間として、政治家として最悪の選択です。

おそらくは鳥越擁立キーマンの一人である蓮舫議員が、都知事選の波及で代表選に出馬できない事態を避けるために、いち早く都知事選の政治責任問題を終了させる意図が岡田代表にはあったのでしょうが。

しかし、人間として本当に姑息な対応です。

こうした構図を踏まえれば、そもそもどうしようもない野党共闘選挙が、今回の都知事選であったということです。

いくら小池候補が極右だろうが、手法は遥かに巧妙ですから、何も考えない圧倒的多数の大衆は、彼女に投票しただけと思います。

あたりまえの忠告にも耳を貸さない政治家たちが、スキャンダル報道の可能性を無視して、撃沈した「野党共闘自爆テロ都知事選」でしかありません、今回の選挙は。

こんな現実を見ない、市民活動家や左翼の人たちは、自分たちが自分たちの首を絞めていることに気が付かないと、本当に日本が終わりますから。

あなたたちの妄想で、リアルに勝ち取れることは1パーセントもありません。

僕がどんなに懸念し警告しても、事態はひどいままですから。改善方向皆無。気分はさらに重いです。

追伸

安愚楽牧場に関係して海江田代表(民主党)がすすめていた話(経済評論家時代)について、やはり民進党(当時民主党)側に進言をした弁護士と話しました。

「あなたは党員でないから、そういう話はうけつけない」と相手側は聞く耳を全く持たなかったそうです。

結局は、こうした愚かな対応を、この政党は続けているということです。

こんな聞く耳のない連中が、安倍自民に勝てると到底思えません。日本はいよいよ絶望の淵に立たされています。

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