名古屋北部青年ユニオン  2012/8/13~

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ブラック企業問題を、経営者の側から見ている貴重な本。秋山謙一郎・著『ブラック企業経営者の本音』 

2015-05-05 | 労働ニュース
●秋山謙一郎『ブラック企業経営者の本音』扶桑社新書、2014年3月

 ブラック企業問題を、経営者の側から見ている貴重な本だ。資本の目的は自己増殖なので、搾取率(剰余価値率)をあげようとするのが、資本家の「職業的良心」である。その方法として用いられているのが軍隊的な管理である。

 <――入隊式:”お客さん”から”兵隊”へと堕とす通過儀礼(イニシエーション)

 入隊式では「宣誓」が行われる。要は自衛官としてやっていきます――という契約の儀式だ。この宣誓を行ったことで、正式な自衛官となったと自他共に認められる。

 ――入隊式後:”兵隊”としてヤキを入れる

 入隊式終了後、参列した父兄などが帰ると新入隊員だけとなる。

 このタイミングで教官か先輩が新入隊員に召集をかける。召集をかけられた新入隊員たちは不安と期待が入り交じるなか、ソワソワダラダラとやってくる。

 (新入隊員たちが揃ってから……)

 教官 今日の入隊式をもって、お前たちは、自衛隊の一員となった。お前たちは今日から自衛官としてやっていくと宣誓した。これは、お前たち自身で行ったことだよな?誰か自衛隊の側から『どうか自衛隊にお入り下さい』と言われた者はいるか?いないよな?そうだ。お前たちは、自衛隊の一員であると、自分たち自身で申し出たわけだ。そして、今日の宣誓で、お前たちは、自衛隊では一番下の階級として入隊することが認められたわけだ。つまり俺たち、上官の言うことに絶対服従する立場だ。わかったな! 返事は? 
 新入隊員 (……)

 教官 返事は”はい”だ。わかったか? 
 新入隊員 「(新入隊員全員で声を揃えて大声で)はいっ!! !」

 教官 今、返事しなかった奴いるな? どこのどいつだ? 全員、腕立て伏せ用意!! 

 ――約1時間程度の腕立て伏せ――

 教官 お前ら、腕立て1人でも手抜いたら、全員の連帯責任だ! わかったか?返事は? 
 新入隊員 「(新入隊員全員で声を揃えて大声で)はいっ!! !」

 教官 教官に逆らうと、どういうことになるか。お前ら、わかってるな! 

 新入隊員 「(新入隊員全員で声を揃えて大声で)はいっ!! !」

 こうして、新入隊員たちに「自分から入隊を希望した」「宣誓した」「立場上、一番下」という意識を、まずは植え付ける。もし、この場で「僕は違います」と言い出そうにも、新入隊員全員の場ではとても言い出せる雰囲気ではない。>(50~52頁)

 ブラック企業が最近の現象ではなく、旧陸軍内務班の伝統を引く、「由緒正しきもの」であることがわかる。

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▼このテーマについて深く知るための「連読」3冊
・今野晴貴『ブラック企業2 「虐待型管理」の真相』文春新書、2015年3月
・野間宏『真空地帯』(上下2巻)岩波文庫、1956年
 上 => http://www.amazon.co.jp/dp/4003109112
 下 => http://www.amazon.co.jp/dp/4003109112

・五味川純平『人間の條件』(上中下3巻)岩波現代文庫、2005年
 上 => http://www.amazon.co.jp/dp/4006020872
 中 => http://www.amazon.co.jp/dp/4006020880
 下 => http://www.amazon.co.jp/dp/4006020899

ブラック企業問題を、経営者の側から見ている貴重な本。秋山謙一郎・著『ブラック企業経営者の本音』 佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」Vol.059 読書ノートより
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知的障害の男性に「幼稚園児以下だ」 4年にわたる「職場いじめ」受けたとして提訴

2015-05-05 | 労働ニュース
4年間にわたるいじめや暴言によって退職に追い込まれたとして、20代の知的障害の男性が3月25日、関東を中心に展開するスーパーマーケットチェーンと直属上司に対し、損害賠償金585万1800円を求めて、東京地裁に提訴した。

提訴後、東京・霞ヶ関の司法記者クラブで開かれた記者会見に、男性は母親と代理人の弁護士とともに出席した。「幼稚園児以下だと言われて、すごく辛かった」「私みたいな思いを同じ障害者にしてほしくない」と、男性は語った。

●古株のパート社員に受けた暴行と暴言

会見や訴状によると、男性は3歳のときに患った病気の後遺症で、重度の知的障害がのこった。特別支援学校の在学時に3回ほど、今回のスーパーマーケットチェーンで職場実習を経験した後、2008年4月1日に入社した。横浜にある支店のベーカリー部門に契約社員として配属された。

勤務時間は午前8時30分から午後0時30分までの1日4時間で、パンの品出しや袋詰めなどが主な作業だったという。ベーカリー部門には、この男性を含めて5~6名ほどの従業員が配属されており、勤務年数の長い50代の女性パート社員Sさんがマネジャーとして現場を取り仕切っていた。

男性は入社当初の2008年5月ごろから2013年3月31日に退職するまで4年近くにわたって「虐待行為を受けていた」と主張するが、その加害者が、Sさんである。Sさんは従業員に対する接し方が厳しく、ベーカリー部門の従業員は全員、逆らえない状況だったという。

「パン詰めをしていたときに、腕を引っ張り、胸ぐらを掴んだ」「作業中、腕に肘鉄をした」ーー。訴状には、Sさんが行ったとする暴力行為の数々が書き連ねてある。

また、Sさんは「あんたの仕事は幼稚園児以下なんじゃないの」「馬鹿でもできるでしょ」「ちゃんとやらないと蹴る」といった暴言もたびたび発し、客の前で男性を怒鳴ることもあったという。

●相談が逆効果に・・・「告げ口したの?」

こうした継続的な暴行・暴言によって精神的に追いつめられた男性は、母親とともに東京都内の障がい者生活支援センターにも相談した。

センターの担当者を通じて、スーパー側に職場環境の改善や、配置換えを求めた。しかし、度重なる要請にもかかわらず、配置換えは行われなかった。それどころか、

知的障害の男性に「幼稚園児以下だ」 4年にわたる「職場いじめ」受けたとして提訴
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企業が内定者に「就活終了」を求める「おわハラ」・・・学生は従わないといけないの?

2015-05-05 | 労働ニュース
企業が「内定」を出した就活生に対して、自社以外への就職活動を止めるように求める「終われハラスメント(おわハラ)」が話題になっている。

週刊誌「AERA」3月16日号によると、経団連の指針で、今年の就活のスケジュールが大幅に後ろ倒しになったことが影響しているという。経団連に加盟していない中小企業などが、早期に学生に内定を出し、指針を守ってスケジュールを遅らせている大手企業への就活をさせないように、就活生を拘束する動きがあるのだそうだ。

●「おわハラ」の3つのパターン

ネットメディア「NEWSポストセブン」に掲載された人材コンサルタント・常見陽平氏の話によると、「おわハラ」には大きく3つの類型があるという。

(1)「今、受けている企業を全部辞退すれば、この場で内定を出す」「この場で、受けている企業全部に辞退の連絡を入れなさい」などと、他社の内定の辞退を強要するパターン

(2)他社の選考に行かせないように、毎日のように面接の日程を入れるなどして妨害するパターン

(3)内定辞退をしようと連絡した人に対して、絶対に入社するように脅すパターン

今年の就活は「売り手市場」ということもあって、企業側も優秀な人材を確保しようと必死だ。しかし「おわハラ」は、法的に問題がないのだろうか。労働問題にくわしい笹山尚人弁護士に聞いた。

●採用内定の「辞退」は自由にできる

「就職活動は、憲法22条が保障する『職業選択の自由』から、自由に行うことができます。

採用内定は、法律的には労働契約が成立することを意味します。そして、採用内定を受けた場合でも、いつでも自由に内定を辞退することができます(民法627条)。

ですから、採用内定を受けた後でも、他社への就職活動も自由にできるのです」

笹山弁護士はこのように述べる。では、「おわハラ」は、やはり問題があるということだろうか。

「『他社の採用内定を辞退したらウチの採用内定を出す』と言われても、他社を辞退した後に採用内定が本当に出るのかどうか、何の保障もありません

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先進国最低の公的支出・若者雇用破壊・女性差別で子ども数過去最少、子育て時間奪い少子化促進する安倍政権

2015-05-05 | 労働ニュース
先進国最低の公的支出・若者雇用破壊・女性差別で子ども数過去最少、子育て時間奪い少子化促進する安倍政権
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【レポート】最近話題の「昇進うつ」とは?

2015-05-05 | 労働ニュース
最近話題となっているのが「昇進うつ」。せっかくがんばりが認められて昇進したはずなのに、うつ状態になってしまうのは一体なぜなのか。

「昇進うつ」の原因、そして対処法について、ゆうメンタルクリニック ゆうきゆう先生に伺った。

ゆうきゆう 精神科医・心理研究家。東京大学医学部卒業。『相手の心を絶対に離さない心理術』など心理学に関する著書は50冊にのぼる。人気漫画シリーズ『マンガで分かる心療内科』も発売中。「ゆうメンタルクリニック」総院長。ゆうメンタルクリニック( http://yucl.net/ )/上野院(上野駅0分)、池袋院(池袋駅1分)、新宿院(新宿駅0分)、渋谷院(渋谷駅0分)

○立場が変わると、周囲との接し方がわからなくなってしまう

――最近よく言われる「昇進うつ」とはどんな状況でしょうか?

昇進うつとは、昇進に伴う人間関係や職種(部署)の変化・業務上生じる責任の重さなどで感じる強いストレスからうつ症状が現れることです。

特にこれまで上司に守られてきた立場の人が突然矢面に立たされる立場になったり、中間管理職として上司と部下の板挟みになったりすることで生じる人間関係のストレスはとても強いものだと考えられています。

業績を上げなければ上司からプレッシャーがかかりますし、そのために部下を指導するのも急に上の立場に立たされた人間にはストレスなのです。

実は少人数を相手に同僚・先輩としてアドバイスや指導するのは平気でも、上司として大人数を指導するのが苦手な人もいます。立場が変わることで、周囲との接し方が急に分からなくなってしまうのでしょうね。

また、役職がつくことで「頑張ろう」と気張ってしまう人は多いのですが、そのせいで精神的・肉体的に疲れてしまう人が多くいます。

自分の中に「理想の上司像」がある場合、自分をそこに当てはめようとして辛くなってしまうことも多いものですから、真面目な人ほど要注意と言えるでしょう。いきなり「出来る上司」になろうとせず、部下や上司に甘える・頼りにするということも大切なのではないでしょうか。

――「昇進うつ」になってしまった場合、必要な対処法などはありますか?

昇進うつで療養後復帰する場合は、「一人で抱え込まない」「一人で頑張らない」ということが

【レポート】最近話題の「昇進うつ」とは?
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