fernhaven rd.

狭いベランダで育てているバラのこと、趣味のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

映画館の座席選びは難しい

2018-03-12 20:07:16 | 日記
三日間の引っ越しのお手伝いを終え、昨夜無事に帰ってきました。

それにしても、共働きでまだ幼い子供2人を抱えての引っ越しはかなり過酷そうで

娘は、最後は顔が能面のようになっていました。

もちろん荷解きは全く終わっていない状態で、また今日からお仕事。

当分の間、段ボールに囲まれての生活となるのでしょうか?

えっ?もっと滞在して手伝ってあげれば?ですって?

いや、もういいです、もう無理、三日が限度、暫くは静かにゆるゆると暮らしたい気持ちです。


さて、最近の若い人たちは新聞を取らないので(読まないので)娘の家にももちろん新聞は無く、三日ぶりに朝ゆっくり新聞を読みました。

〈文化.文芸〉の欄に月、火、水、木と色々な分野の方がエッセイを書いていらっしゃるのを読むのが近頃の楽しみ。

今日は、作家で劇作家の本谷有希子さんのエッセイの日でした。

なかなか切り口が面白くて本谷さんのエッセイは特に楽しみにしています。

今日のタイトルは〈座席へのこだわり 何だった〉、映画館で座席を選ぶ問題に長年悩んでいた、という話題でした。

分かります、私もいつも悩んでいるので。

軽い閉所恐怖症なので、大体通路側を選んでいたのですが、ミニシアターの映画館は古いからだと思うのですが

上映中に通路側に小さな電気が付くのです、これが結構明るい。

観ている間、それが気になって気が散ったりするので、誰も隣に来ませんようにと祈りつつ通路側から三つ目とかを選ぶのですが

隣、あるいは通路側に後から座ってくる人もいるので、自分が思ったような具合には上手くいかない時が多いです。

えっ?我儘?

そう、我儘なんですよ、特に映画館の席選びにおいては


本谷さんのエッセイは、『受付でモニターを見せられ「空席から選んでください」と言われ、焦って周りに人のいない前方の席を選んでしまい

毎回スクリーンの近さに打ちのめされている

偶然、両隣埋まっている席を選んでしまった日、集中できないに違いないとイヤイヤ腰を下ろしたが、最初から最後まで人がいることなど微塵も思い出さなかった自分に愕然とした。

そして、自分が座席にこだわるような上等の人間でないと分かり恥ずかしさがこみあげて来た、またひとつこだわりを手放して適当な人間になった私は、ゆっくりと映画館を後にした。』

と、結んでありました。

自分が座席にこだわるような上等の人間でないと分かり恥ずかしさがこみあげて来た、ここがナイーブな本谷さんと言う人を表していて好きです。


東京に行くまでは、確か、観たい映画が2~3個あったはず、でもそれも記憶のかなた、またミニシアターの映画館情報をネットで検索しなおさなければ。

それに今読んでいる〈花鳥の夢〉が面白いし、狩野永徳を読んだのなら長谷川等伯のことも読まなくちゃ、と〈等伯〉上下も買ってきたので、読書もしなくちゃ。

いつも忙しい娘よごめん、でも私はもう十分にやってきたからさ、ちょっと生きることを楽しませてちょうだいね。








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