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緩い余韻

2009年01月18日 | 映画
「チャック&バック」  2000/アメリカ ミゲル・アルテタ監督


”子供の心を持ったままの主人公と十数年ぶりに再会した幼なじみとの交流を通して、複雑な人間心理に迫る異色のドラマ・・・”  allsinemaより

バックは”子どもの心”の内面と共に風袋も子どもそのものだった。
いつも棒付きの飴玉を咥え、部屋に玩具を並べ・・という具合に。
だが、その眼差しと口元が穏やかな人間性を讃えている。
10数年ぶりに再会したチャックは確実な人生を歩んでいて、バックの変わらぬ”執着”に閉口する。
子ども時代の”戯れ”に憧憬しずっとチャックを慕うバックだが、同性愛という括りに収まらない何か?を感じる。
生き難さから避難して今がある、というような・・。


チャックの婚約者、劇場女管理人の理解ある冷静で温かな面差しに救われる。センセーショナルなストーリー展開にもなり得る内容を、穏やかに時にユーモアさえ交えて大事なメッセージを伝えてくる。なんとも心穏やかな到達点のラストに拍手。
(バックの部屋に飾られている写真のコラージュや絵画・オモチャが面白い!)

バック役の難しい演技をこなしたのはバック・ホワイト。
この人は役者としては素人だっというのだから驚く(脚本はこの人)
なんというか・・・不思議な余韻の残る作品で掘り出し物を探し当てた気分。
注→好き嫌いがハッキリ分かれると思いますが。



「やわらかい生活」  2005/日本  廣木隆一監督


 ”一流大学から大手企業の総合職とキャリア街道を突き進み、仕事もプライベートも気を張りつめてがんばってきた橘優子。
しかし、大事な人たちの突然の死をきっかけにうつ状態へ・・。
以来、躁鬱病を抱えて入退院を繰り返す優子。優子の周りには不思議とダメ男たちが集まってくる・・・”  ーallcinemaよりー

寺島しのぶ豊悦主演。この2人がタッグを組んだら面白いだろうな、という見込みでレンタルしてみた。
舞台は鎌田である。一見、緩やかにのほほんと暮らしていそうな優子だが、かさぶたを剥がすと血が吹き出てきそうな危うさだ。こういう役には寺島さんピッタリだ。寺島さんの脱力加減の効いた演技は上手い。

終わってからallcinemaで調べたら糸(糸が2個)山秋子の「イッツ・オンリー・トーク」が原作だという。全然、気づかなかった
糸山さんの小説とは相性が良くほとんど読んでいるが・・・そう言われてみれば「なるほど」と合点がいく内容だった
この人のラストで決めない姿勢が気に入っている。

酸いも甘いもあり、延々と人生は続いて行くのだよ。緩んだり緊張
したりしながら・・・いろんなことがあるさ。
なんてことを見終わった後思ったりした。











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