頭の先から爪先まで、身に付けているものは何もない状態で柱に縛られている僕は、女の人たちに囲まれ、体をいじり回されている。
左右が無理なら上下に振ってみるようにY美が命じる。「その前に」と、雪ちゃんがおちんちんに手を伸ばして、言った。「大きくしないと動かしにくいみたいだから」
やさしく揉むように動いていた手がだんだん早くなって摩擦運動を開始。頭の中が空白で何も考えられなくなった。と、例によって手が止まる。亀頭の先端まで登りつめた精液がまたしても足止めを食らう。縛られた不自由な体を身悶えさせて、僕は息をついた。
「ほらほら、感じてる場合じゃないんだよ。上に動かしなさい」
ぐっと下腹部に息を溜めるようにして、おちんちんを上に動かす。これはなんとかできた。ひくひくと、わずかだが、動くには動いた。「すごいすごい」と、幸ちゃんが手を叩いて喜ぶ。「はい、続けて。いいと言うまで休むんじゃないよ」Y美に叱咤され、僕は何度もおちんちんを上に動かしてみせた。
「まるで腹筋してるみたいだね。連続して二十回やったら、おいしいお肉を一口だけ食べさせてあげるよ」
床に置いた焼肉の皿を持ち上げて、Y美が命じる。頑張れば焼肉が食べられると聞いて、僕はただもう自動的に命令に従う。そのためにはおちんちんを勃起させた状態を維持しなくてはならない。雪ちゃんと幸ちゃんが声を合わせてカウントする。十二までは同一のペースでできた。そこから先は少し間を置くようになり、十七、十八回目の頃は、動きもそれほど大きくなくなってしまった。
それでもなんとか目標の二十回を達成した。Y美も口元が緩んでいて、不機嫌ではないと察せられた。台所でおば様が食器を洗いながら、「あんまりチャコをいじめないのよ」と、声をかける。雪ちゃんが食卓に残っている食器を台所まで運びに行った。Y美は箸を雪ちゃんに渡した。脂身のぶよぶよした細長い一切れを手で広げると、おちんちんに巻き付けるのだった。
「脂がたっぷりのっておいしそうでしょ」
ぶよぶよの脂身を巻いて、その脂をおちんちんに塗り付けるようにごしごし擦る。「やめてください。もう許してください」と哀願しても、もちろんY美は聞き入れない。おちんちんは射精寸前の大きさと硬さを見せて、Y美の手の中で脂まみれになっていた。いきそうになる。僕が縛られた体を上方にぐっと伸ばすと、Y美の手が止まった。
ゴマダレが入った底の深い小皿を取り出すと、Y美はおちんちんのすぐそばまでそれを持ち上げた。そして、ゴマダレにおちんちんを浸すのだった。予想外の仕打ちに僕は「あっ」と声を上げる。ひんやりとした感触が下腹部からじわじわと広がってくる。
ゴマダレの小皿を移動して、おちんちんの袋を完全にゴマダレの中に沈める。柱に縛られて抵抗できない僕は、身をくねらせて、Y美の行為を見ているしかなかった。おちんちんを浸しているゴマダレの中に、Y美は先ほどのぶよぶよの細い脂身の一切れを入れた。
「ほら、食べたかったでしょ。お待ちどうさま」
ゴマダレの中に指を突っ込んで、ぶよぶよの脂身を取り出したY美は、それを僕の口に突っ込んだ。僕があまり口を開かないので、Y美は僕の鼻をつまみ、無理矢理口を開けさせて、おちんちんに巻き付けた脂身を押し込むのだった。
なんとか胃に流し込んだ僕は、口中に残る脂身のぶよぶよした感触を早く消去したくて頻りに唾を飲み込んだ。その唾を飲み込む音をY美は、もっと食べたいがために湧き出たものと思ったらしい。僕に対して、おちんちんの上下運動を更に二十回行うよう命じるのだった。
空腹であることに変わりはなかった。自分のおちんちんに巻きつけられた脂身でも口に入れると、やはり体が満足してもっと催促するのだった。僕は目をつむり、命じられた通りおちんちんを上に向けて必至に動かす。ようやく二十回終わると、待ち構えていたようにY美が脂身を僕の口に押し込む。そして、更にもう二十回の運動を命じるのだった。
脂身ばかりを集めて、ゴマダレの中に突っ込む。玉ねぎも混じっていた。ゴマダレにまみれたおちんちんに脂身や玉ねぎを巻き付けてから、僕の口に押し込む。吐き出すことが許されない今の状況下では、一刻も早く嚥下するのが苦しみを軽減する最良の方法だと観念して、僕は両目に涙を浮かべながら、次々と脂身と玉ねぎを飲み込んでいった。
「あんまりいじめたら、可哀想だからね」
台所で派手な音を立てて鉄板を洗いながら、おば様がY美に注意する。
「いじめてなんか、いないもん。ご飯を食べさせてるんだもん」
わざと幼い口調で答えるY美は、ゴマダレの中におちんちんを浸けて、脂身や玉ねぎと一緒にぐるぐると指でかき混ぜるのだった。脂身を摘み上げると、ゴマダレが僕のお腹や胸に滴り落ちる。雪ちゃんに力ずくで開けさせられた口にY美が脂身と玉ねぎを入れる。 ゴマダレの容器を僕の口に当て、傾ける。流し込まれたゴマダレの中に脂身や玉ねぎの切れ端が混じっていて、喉に当たった。
「アイスクリームも食べさせてあげようよ」
まだ焼肉、というか脂身しか食べていない僕に、雪ちゃんが気の早い提案をして、バニラアイスクリームの入ったガラスの小鉢をY美に渡そうとすると、Y美は雪ちゃんに自分でやるように勧める。雪ちゃんは頷いて、アイスクリームを指で掬うと、まるでそこに口があるかのようにおちんちんになすり付けるのだった。小鉢ごと持ち上げて、雪のようなアイスクリームをおちんちんの袋にくっ付け、そこから満遍なくおちんちんを中心に塗り始める。きゅっと締め付けられたような冷たさが下半身から全身に広がる。お尻の穴にまで雪ちゃんの指が届いた。雪ちゃんが塗り付けながら執拗に擦るので、最初は冷たさに無反応だったおちんちんが次第に熱を帯びて、僕自身の意志とは無関係に大きくなった。充分に大きくなっても、まだ雪ちゃんは擦る手を止めない。僕はぐっと爪先に力を込め、足をぴんと伸ばしてこらえた。「射精したらどうなるか分かってるよね、チャコ」Y美が冷たく言い放つ一言が鞭のように響いた。
アイスクリームにまみれた雪ちゃんの指は、しかし一向におちんちんから離れようとしないのだった。それどころか加速して擦り続けている。脱ぐ物なんか糸切れ一つだってないのに、体中が熱くて、汗が鳩尾を流れる。僕は激しく呼吸し、迫り来る大きな快感を必至に抑えながら、「お願いです」と、なんとか言葉を発した。
「手を、手を止めて、止めてください」
「駄目だよ、チャコ兄ちゃん。これからデザートを食べさせてあげるのに」
「手を離して。今すぐ」
「信じられない。今敬語抜きで、いきなり命令したよ、私に」
肩まで届く長い髪がふわっと浮いて、雪ちゃんが隣りのY美に顔を向けた。Y美はにやにやして黙っている。自分よりも一つ年下の女の子に敬語でお願いをしなければならない。そうしないと、雪ちゃんはおちんちんから手を離してくれない。溶けかかったアイスクリームがローションになって、雪ちゃんの手の動きをスムーズにする。完全に大きくなったおちんちんを、雪ちゃんは今や擦るというよりは撫でる感じで、弄んでいる。僕は柱に縛り付けられた裸体を絞るようにして、叫んだ。
「手を止めてください。いきそうなんです」
「どうしようかな」と、雪ちゃんがY美に相談する。
「お姉ちゃん、いかせてあげてよ。私、精液が出るとこ、見たことないもん」
テーブル越しに幸ちゃんが愉快そうな声を上げた。Y美と雪ちゃんが顔を見合わせ、符牒のような短い言葉のやり取りをしていた。いかせるか、止めるか。しかしその間も、雪ちゃんの指は蔦のようにおちんちんに絡まり、アイスクリームのローションにまみれながら、ねちねちと動くのだった。僕に猶予はなかった。もし許されるのなら射精したかった。射精する瞬間を三人の女の人に見られる恥ずかしさは頭に浮かばなかった。許されないのなら、それでも構わない、とにかくそれならば雪ちゃんに手の動きを一刻も早く止めてもらいたかった。どっちつかずのまま、手で愛撫を繰り返すのだけは、やめてほしかった。
「いきそうです。もう我慢できない。いってもいいですか」
「まだ許可してないじゃん。勝手な真似しないでよ。いいって言う前に出したら、リンチにかけるからね。明日も学校に行けないよ。明日も素っ裸のまま嬲られるよ」
「そんな、そんなこと言ったって」
何か別のことを考えようとした。例えば学校のこと、数学のこととか。しかし、すぐに思考がばらばらになる。出したらY美はほんとに僕を嬲るだろう。考えることが一つ一つばらばらで全く繋がらない。メライちゃんのことが頭を過ぎった刹那、膝ががくっと折れて、腰を前に突き出してしまった。と同時に雪ちゃんが「疲れた」と呟いて、アイスクリームにまみれた手をおちんちんから離した。僕は呻き声を発して下腹部に力を込めた。踏みとどまれ、と強く念じる。亀頭の先端が濡れてつるつるしていた。精液がおちんちんの中を引いてゆく。僕は安堵の息を洩らしながら、縛られた全裸の体をくねらせた。
台所で食器を洗い終わったおば様は、電話中だった。僕が渾身の力で精液放出を踏みとどまった時、おば様のけたたましい笑い声が響いた。電話を切ったおば様は、柱を背にしてうなだれている僕に背を向けて、「雪ちゃん、お母さんがそろそろ迎えに来るからね」と告げた。
「お母さん、首輪どこやった?」
探し物が見つからない苛立ちを低く抑えたY美の声が僕の頭上を掠めた。おば様がテレビの上の首輪を取って、僕の前に立った。
「あらあら。いじめちゃ駄目って言ったのに、ずいぶんいじめられたみたいね」
首に首輪をしっかり嵌めると、おば様はY美と雪ちゃんら僕を縛っている縄を解くように言いつけた。柱から解放された僕は、自由になった両手でおちんちんを隠して立っていたが、すぐにおば様に四つんばいになるように命じられた。
リードを引いたのはおば様だった。玄関のたたきに下ろされると、雪ちゃんが犬の食事用の丸いくぼんだ皿をたたきに置いた。
「たっぷり食事させてあげるからね。でも、犬なんだから犬らしく食べてね」
おば様が僕の頬を撫でて、優しい調子で言う。Y美が犬用の皿にビニール袋に入れた残飯をぶちまけた。ご飯と焼肉と野菜ばかりか、味噌汁まで一緒に混じっているのだった。
「四つんばいのまま、手を使わないで食べるんだよ」
Y美が学校の制服姿で玄関に立って僕を見下ろしている。
「調味料が足りないと思うから、犬用に特別の調味料を入れてあげるね」
突っ掛けに片足を入れると、Y美は玄関の靴箱の上にあるプラスチックのコップを取り上げた。なみなみと湛えられている液体は、他ならぬ僕のおしっこだった。僕が今から食べることになっている食事の上にそのコップを傾け、コップを完全に空っぽにした。
「臭いけど、チャコにはぴったりの味付けになったと思うよ。食べて」
「よしなさいな、Y美。チャコが可哀想よ」
お尻を高く上げ、犬用の皿に僕は顔を突っ込むのだった。たたきのコンクリートが足の指や膝、両腕に生温かかった。
味なんか、どうでもよかった。僕のような境遇では、味わうなんて贅沢すぎて、許されないことなのだろう。僕は四つんばいになって、自分のおしっこの入った食事を続ける。
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左右が無理なら上下に振ってみるようにY美が命じる。「その前に」と、雪ちゃんがおちんちんに手を伸ばして、言った。「大きくしないと動かしにくいみたいだから」
やさしく揉むように動いていた手がだんだん早くなって摩擦運動を開始。頭の中が空白で何も考えられなくなった。と、例によって手が止まる。亀頭の先端まで登りつめた精液がまたしても足止めを食らう。縛られた不自由な体を身悶えさせて、僕は息をついた。
「ほらほら、感じてる場合じゃないんだよ。上に動かしなさい」
ぐっと下腹部に息を溜めるようにして、おちんちんを上に動かす。これはなんとかできた。ひくひくと、わずかだが、動くには動いた。「すごいすごい」と、幸ちゃんが手を叩いて喜ぶ。「はい、続けて。いいと言うまで休むんじゃないよ」Y美に叱咤され、僕は何度もおちんちんを上に動かしてみせた。
「まるで腹筋してるみたいだね。連続して二十回やったら、おいしいお肉を一口だけ食べさせてあげるよ」
床に置いた焼肉の皿を持ち上げて、Y美が命じる。頑張れば焼肉が食べられると聞いて、僕はただもう自動的に命令に従う。そのためにはおちんちんを勃起させた状態を維持しなくてはならない。雪ちゃんと幸ちゃんが声を合わせてカウントする。十二までは同一のペースでできた。そこから先は少し間を置くようになり、十七、十八回目の頃は、動きもそれほど大きくなくなってしまった。
それでもなんとか目標の二十回を達成した。Y美も口元が緩んでいて、不機嫌ではないと察せられた。台所でおば様が食器を洗いながら、「あんまりチャコをいじめないのよ」と、声をかける。雪ちゃんが食卓に残っている食器を台所まで運びに行った。Y美は箸を雪ちゃんに渡した。脂身のぶよぶよした細長い一切れを手で広げると、おちんちんに巻き付けるのだった。
「脂がたっぷりのっておいしそうでしょ」
ぶよぶよの脂身を巻いて、その脂をおちんちんに塗り付けるようにごしごし擦る。「やめてください。もう許してください」と哀願しても、もちろんY美は聞き入れない。おちんちんは射精寸前の大きさと硬さを見せて、Y美の手の中で脂まみれになっていた。いきそうになる。僕が縛られた体を上方にぐっと伸ばすと、Y美の手が止まった。
ゴマダレが入った底の深い小皿を取り出すと、Y美はおちんちんのすぐそばまでそれを持ち上げた。そして、ゴマダレにおちんちんを浸すのだった。予想外の仕打ちに僕は「あっ」と声を上げる。ひんやりとした感触が下腹部からじわじわと広がってくる。
ゴマダレの小皿を移動して、おちんちんの袋を完全にゴマダレの中に沈める。柱に縛られて抵抗できない僕は、身をくねらせて、Y美の行為を見ているしかなかった。おちんちんを浸しているゴマダレの中に、Y美は先ほどのぶよぶよの細い脂身の一切れを入れた。
「ほら、食べたかったでしょ。お待ちどうさま」
ゴマダレの中に指を突っ込んで、ぶよぶよの脂身を取り出したY美は、それを僕の口に突っ込んだ。僕があまり口を開かないので、Y美は僕の鼻をつまみ、無理矢理口を開けさせて、おちんちんに巻き付けた脂身を押し込むのだった。
なんとか胃に流し込んだ僕は、口中に残る脂身のぶよぶよした感触を早く消去したくて頻りに唾を飲み込んだ。その唾を飲み込む音をY美は、もっと食べたいがために湧き出たものと思ったらしい。僕に対して、おちんちんの上下運動を更に二十回行うよう命じるのだった。
空腹であることに変わりはなかった。自分のおちんちんに巻きつけられた脂身でも口に入れると、やはり体が満足してもっと催促するのだった。僕は目をつむり、命じられた通りおちんちんを上に向けて必至に動かす。ようやく二十回終わると、待ち構えていたようにY美が脂身を僕の口に押し込む。そして、更にもう二十回の運動を命じるのだった。
脂身ばかりを集めて、ゴマダレの中に突っ込む。玉ねぎも混じっていた。ゴマダレにまみれたおちんちんに脂身や玉ねぎを巻き付けてから、僕の口に押し込む。吐き出すことが許されない今の状況下では、一刻も早く嚥下するのが苦しみを軽減する最良の方法だと観念して、僕は両目に涙を浮かべながら、次々と脂身と玉ねぎを飲み込んでいった。
「あんまりいじめたら、可哀想だからね」
台所で派手な音を立てて鉄板を洗いながら、おば様がY美に注意する。
「いじめてなんか、いないもん。ご飯を食べさせてるんだもん」
わざと幼い口調で答えるY美は、ゴマダレの中におちんちんを浸けて、脂身や玉ねぎと一緒にぐるぐると指でかき混ぜるのだった。脂身を摘み上げると、ゴマダレが僕のお腹や胸に滴り落ちる。雪ちゃんに力ずくで開けさせられた口にY美が脂身と玉ねぎを入れる。 ゴマダレの容器を僕の口に当て、傾ける。流し込まれたゴマダレの中に脂身や玉ねぎの切れ端が混じっていて、喉に当たった。
「アイスクリームも食べさせてあげようよ」
まだ焼肉、というか脂身しか食べていない僕に、雪ちゃんが気の早い提案をして、バニラアイスクリームの入ったガラスの小鉢をY美に渡そうとすると、Y美は雪ちゃんに自分でやるように勧める。雪ちゃんは頷いて、アイスクリームを指で掬うと、まるでそこに口があるかのようにおちんちんになすり付けるのだった。小鉢ごと持ち上げて、雪のようなアイスクリームをおちんちんの袋にくっ付け、そこから満遍なくおちんちんを中心に塗り始める。きゅっと締め付けられたような冷たさが下半身から全身に広がる。お尻の穴にまで雪ちゃんの指が届いた。雪ちゃんが塗り付けながら執拗に擦るので、最初は冷たさに無反応だったおちんちんが次第に熱を帯びて、僕自身の意志とは無関係に大きくなった。充分に大きくなっても、まだ雪ちゃんは擦る手を止めない。僕はぐっと爪先に力を込め、足をぴんと伸ばしてこらえた。「射精したらどうなるか分かってるよね、チャコ」Y美が冷たく言い放つ一言が鞭のように響いた。
アイスクリームにまみれた雪ちゃんの指は、しかし一向におちんちんから離れようとしないのだった。それどころか加速して擦り続けている。脱ぐ物なんか糸切れ一つだってないのに、体中が熱くて、汗が鳩尾を流れる。僕は激しく呼吸し、迫り来る大きな快感を必至に抑えながら、「お願いです」と、なんとか言葉を発した。
「手を、手を止めて、止めてください」
「駄目だよ、チャコ兄ちゃん。これからデザートを食べさせてあげるのに」
「手を離して。今すぐ」
「信じられない。今敬語抜きで、いきなり命令したよ、私に」
肩まで届く長い髪がふわっと浮いて、雪ちゃんが隣りのY美に顔を向けた。Y美はにやにやして黙っている。自分よりも一つ年下の女の子に敬語でお願いをしなければならない。そうしないと、雪ちゃんはおちんちんから手を離してくれない。溶けかかったアイスクリームがローションになって、雪ちゃんの手の動きをスムーズにする。完全に大きくなったおちんちんを、雪ちゃんは今や擦るというよりは撫でる感じで、弄んでいる。僕は柱に縛り付けられた裸体を絞るようにして、叫んだ。
「手を止めてください。いきそうなんです」
「どうしようかな」と、雪ちゃんがY美に相談する。
「お姉ちゃん、いかせてあげてよ。私、精液が出るとこ、見たことないもん」
テーブル越しに幸ちゃんが愉快そうな声を上げた。Y美と雪ちゃんが顔を見合わせ、符牒のような短い言葉のやり取りをしていた。いかせるか、止めるか。しかしその間も、雪ちゃんの指は蔦のようにおちんちんに絡まり、アイスクリームのローションにまみれながら、ねちねちと動くのだった。僕に猶予はなかった。もし許されるのなら射精したかった。射精する瞬間を三人の女の人に見られる恥ずかしさは頭に浮かばなかった。許されないのなら、それでも構わない、とにかくそれならば雪ちゃんに手の動きを一刻も早く止めてもらいたかった。どっちつかずのまま、手で愛撫を繰り返すのだけは、やめてほしかった。
「いきそうです。もう我慢できない。いってもいいですか」
「まだ許可してないじゃん。勝手な真似しないでよ。いいって言う前に出したら、リンチにかけるからね。明日も学校に行けないよ。明日も素っ裸のまま嬲られるよ」
「そんな、そんなこと言ったって」
何か別のことを考えようとした。例えば学校のこと、数学のこととか。しかし、すぐに思考がばらばらになる。出したらY美はほんとに僕を嬲るだろう。考えることが一つ一つばらばらで全く繋がらない。メライちゃんのことが頭を過ぎった刹那、膝ががくっと折れて、腰を前に突き出してしまった。と同時に雪ちゃんが「疲れた」と呟いて、アイスクリームにまみれた手をおちんちんから離した。僕は呻き声を発して下腹部に力を込めた。踏みとどまれ、と強く念じる。亀頭の先端が濡れてつるつるしていた。精液がおちんちんの中を引いてゆく。僕は安堵の息を洩らしながら、縛られた全裸の体をくねらせた。
台所で食器を洗い終わったおば様は、電話中だった。僕が渾身の力で精液放出を踏みとどまった時、おば様のけたたましい笑い声が響いた。電話を切ったおば様は、柱を背にしてうなだれている僕に背を向けて、「雪ちゃん、お母さんがそろそろ迎えに来るからね」と告げた。
「お母さん、首輪どこやった?」
探し物が見つからない苛立ちを低く抑えたY美の声が僕の頭上を掠めた。おば様がテレビの上の首輪を取って、僕の前に立った。
「あらあら。いじめちゃ駄目って言ったのに、ずいぶんいじめられたみたいね」
首に首輪をしっかり嵌めると、おば様はY美と雪ちゃんら僕を縛っている縄を解くように言いつけた。柱から解放された僕は、自由になった両手でおちんちんを隠して立っていたが、すぐにおば様に四つんばいになるように命じられた。
リードを引いたのはおば様だった。玄関のたたきに下ろされると、雪ちゃんが犬の食事用の丸いくぼんだ皿をたたきに置いた。
「たっぷり食事させてあげるからね。でも、犬なんだから犬らしく食べてね」
おば様が僕の頬を撫でて、優しい調子で言う。Y美が犬用の皿にビニール袋に入れた残飯をぶちまけた。ご飯と焼肉と野菜ばかりか、味噌汁まで一緒に混じっているのだった。
「四つんばいのまま、手を使わないで食べるんだよ」
Y美が学校の制服姿で玄関に立って僕を見下ろしている。
「調味料が足りないと思うから、犬用に特別の調味料を入れてあげるね」
突っ掛けに片足を入れると、Y美は玄関の靴箱の上にあるプラスチックのコップを取り上げた。なみなみと湛えられている液体は、他ならぬ僕のおしっこだった。僕が今から食べることになっている食事の上にそのコップを傾け、コップを完全に空っぽにした。
「臭いけど、チャコにはぴったりの味付けになったと思うよ。食べて」
「よしなさいな、Y美。チャコが可哀想よ」
お尻を高く上げ、犬用の皿に僕は顔を突っ込むのだった。たたきのコンクリートが足の指や膝、両腕に生温かかった。
味なんか、どうでもよかった。僕のような境遇では、味わうなんて贅沢すぎて、許されないことなのだろう。僕は四つんばいになって、自分のおしっこの入った食事を続ける。
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