Pains パリの味

パン屋、ベーカリー作りを応援します。

ベーカーテクノサービス

お客様不在の商品開発

2009-11-13 09:16:57 | Weblog

商品開発

 一時ほどではありませんが、可笑しな商品が多くあります。白い鯛焼き、アンコ以外にカスタードクリーム、チョコカスター、緑色の生地やピンクの生地もあり、タピオカ澱粉を加えモッチリ感を出しています。
 真っ白なパン、真っ白なうどん、安い澱粉の添加で食感を改善していると説明されていますが、本当でしょうか。澱粉の添加量が多くなれば小麦の香りが無くなり、全く別物になってしまいます。小麦の素朴な香り、この小麦の香りがあってこそ、小麦のメイラード反応があってはじめてパンであり、鯛焼きで、メイラード反応が香りを作り、視覚にも訴える黄金食、褐色が作られ、さらに旨みにもなる。
 この小麦の特性を殺し、旨みを消し、こんな物を作り出すその不見識、信じられません。業界
2位の某パンメーカーも白い冷凍生地を出しましたが、1位との差はさらに開きませんか。
 ベーカリー商品の開発、行き詰っていることは解りますが、それは自業自得ではないですか。下らない商品を長い間出し過ぎました、それも大手が率先して本来の需要から目を背けさせた、消費者の目を食事パン以外のどうでも良い駄パンに向けてしまいました。そのつけが今パン需要の低下となって現れています。
 食事パン、食パンや直焼きパンですが、この食事パンが美味しくなければパン屋ではない。美味しい食事パンを創る、焼く、その一つの手法が天然酵母です。
 ところが、天然酵母のパン屋と名乗るベーカリーは市販の天然酵母で全ての商品を作る、だから全てが硬く、旨みはタンパクで風味が乏しく、ボソボソのパン。消費者全てが天然酵母を好むわけではないこと、理解できていません。本来天然酵母でパンを作ると、シットリ、しなやか、艶っぽい風味が特徴ですが、市販の天然酵母ではこの艶っぽさは出せません。

 天然酵母はパンの性格を決めてしまいます。そのパンの命とも言える天然酵母、人任せでいいですか?他人に風味を決められ、下手すると、天然酵母メーカーの配合・製法をそのまま採用し、パンを焼いているベーカリーがありますが、それで本当にいいのですか?

 それでリテールベーカリーと言えますか?存在価値?自身の満足感?お客様は?

<o:p> </o:p>