Pains パリの味

パン屋、ベーカリー作りを応援します。

ベーカーテクノサービス

ベーカリーの売上

2009-11-15 09:31:05 | Weblog

ベーカリーの売上

 プロの技術者1人で生産できる数量、売価ベースで約1215万円、スクラッチで冷凍生地を使用しなくてもこの程度の生産能力はあります。短期であれば、例えば2~3日のセールなど、20万円以上の能力を持っています。これは、空いた時間に焼き菓子を焼く、プリンを焼く、臨機応変にお客様の喜ぶことが出来る。頭に入っている配合だからできる技、自身の配合でなければ記憶することも難しく、他人の作った天然酵母を使い、その会社の配合に依存していては全く無理です。まあ最近はここまで作れる人材は少なくなりましたが、素人が騙されて開店した場合幾ら作れますか?13回のピークに合わせて短時間で品揃えを充実すれば売上が確保できますが、瞬発力が無く、常に同じペースで作業していては売上を逃がします。素人は生産能力が低いこと、瞬発力の無いこと、これが致命的です。

 素人、素人と馬鹿にしていますが、本当に馬鹿にしています。特にパン学校卒業者を馬鹿にしています。卒業した時点で変にプロ意識を持っている馬鹿者が多すぎること、作れると思い込んでいる事、何種類のパンを何回仕込んで焼いてきたのか、せいぜい1週間に数回程度でどれだけ知識が得られ、経験となるか。叩き上げのプロは、毎日仕込みを20回、30回とこなしてきている、工場であれば、さらに多くなり、工程にあわせ捏ね上げ温度を揃え、工程が遅れないよう麺台、オーブンの手伝いをしながら、感と技術を養う。マニュアルでは作れない最上のパンを作る、これがプロ、パン学校ではプロの感までは教えない、教えないではなく教えられる腕を持つ教師も少ない。単品を作らせたら教師でも、パン屋の工程を熟知した製パン法、感を教える教師は皆無、毎日微妙に異なる生地に合わせ、パンチ時期を決めパンチの強さを変え、工程の進捗を考えたパン作りができなければプロではない。

 日本では、プロでなければパン屋を開業できないわけではないが。


ベーカリー開店、収支予想

2009-11-14 12:28:47 | Weblog

ベーカリー開店、収支予想

 ベーカリー収支の予想は立地、周辺の人口、世帯数、年齢別人口構成、通行人数、駐車スペースなど幾つかのファクターを考え、経験的に得られた式で概算が得られます。しかしそれ以上にベーカリーオーナーの技量が売上を決めること、この点を理解して頂きたい。

 何が作れるのか、お客様の意向に沿った商品が作れるか=マーケティング能力、この分析の結果需要に合う商品に配合・工程・生産力を変更し、商品をアレンジできますか。それをご自身で出来るかどうか。この点が重要です。市販の天然酵母を採用し、そこの配合・工程ではパンが作れるが、それ以外の方法では作れない、この程度の技量でベーカリーを開店しては後の祭りです。殆どの方がこの程度の技量で、或いはそれ以下でベーカリーの開業を考えておられる。

 パン学校に高い授業料を搾取され、店舗作りで利益を提供し、市販の天然酵母を紹介され、全て学校と機器メーカー、厨房メーカー、店舗設計・施工業者に多大な利益を授け、開店後はフォローも無く、ただ毎日教えられた市販の天然酵母とその配合・工程でつまらない時代遅れのパンを焼く。これでは売れるパン屋になることは無いでしょう。

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普通、素人の開店では収支予想は低く出します。しかし、この手の金儲け優先の開業支援は理想の収支予想で開業まで突っ走ります。その嘘に気が付くのは開店後で、後悔先に立たず。後の祭り。その被害者を救済しようと思っていますが、市販の天然酵母を全てと思っているオーナーが多く、それが最善の製パン法と信じている方を改宗させることは困難です。市販の天然酵母は一種の新興宗教で、いったん信じてしまうとこの上なく面倒な方々です。オーナーの奥様は市販の天然酵母に疑念を持っている方があり、それが唯一の救いです。


お客様不在の商品開発

2009-11-13 09:16:57 | Weblog

商品開発

 一時ほどではありませんが、可笑しな商品が多くあります。白い鯛焼き、アンコ以外にカスタードクリーム、チョコカスター、緑色の生地やピンクの生地もあり、タピオカ澱粉を加えモッチリ感を出しています。
 真っ白なパン、真っ白なうどん、安い澱粉の添加で食感を改善していると説明されていますが、本当でしょうか。澱粉の添加量が多くなれば小麦の香りが無くなり、全く別物になってしまいます。小麦の素朴な香り、この小麦の香りがあってこそ、小麦のメイラード反応があってはじめてパンであり、鯛焼きで、メイラード反応が香りを作り、視覚にも訴える黄金食、褐色が作られ、さらに旨みにもなる。
 この小麦の特性を殺し、旨みを消し、こんな物を作り出すその不見識、信じられません。業界
2位の某パンメーカーも白い冷凍生地を出しましたが、1位との差はさらに開きませんか。
 ベーカリー商品の開発、行き詰っていることは解りますが、それは自業自得ではないですか。下らない商品を長い間出し過ぎました、それも大手が率先して本来の需要から目を背けさせた、消費者の目を食事パン以外のどうでも良い駄パンに向けてしまいました。そのつけが今パン需要の低下となって現れています。
 食事パン、食パンや直焼きパンですが、この食事パンが美味しくなければパン屋ではない。美味しい食事パンを創る、焼く、その一つの手法が天然酵母です。
 ところが、天然酵母のパン屋と名乗るベーカリーは市販の天然酵母で全ての商品を作る、だから全てが硬く、旨みはタンパクで風味が乏しく、ボソボソのパン。消費者全てが天然酵母を好むわけではないこと、理解できていません。本来天然酵母でパンを作ると、シットリ、しなやか、艶っぽい風味が特徴ですが、市販の天然酵母ではこの艶っぽさは出せません。

 天然酵母はパンの性格を決めてしまいます。そのパンの命とも言える天然酵母、人任せでいいですか?他人に風味を決められ、下手すると、天然酵母メーカーの配合・製法をそのまま採用し、パンを焼いているベーカリーがありますが、それで本当にいいのですか?

 それでリテールベーカリーと言えますか?存在価値?自身の満足感?お客様は?

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市販の天然酵母と素人と安いオーブン

2009-11-10 23:06:09 | Weblog

 最悪の組み合わせ

 市販の天然酵母を真の天然酵母と思い込み、技術も知識も無くただ本や料理教室で得たいい加減なパン知識と安いプロは絶対に導入しない厨房屋のいい加減なオーブンを導入する。騙されていることに全く気が付かない、学校も厨房屋も、鴨が葱を背負ってやってくる、まさにその典型のような、利益を上げるためにそんな客に取り付きます。

 そして恰もプロになったと大きな勘違いをし、硬く不味いパンを焼き、お客様に提供する。その客も天然酵母の知識をかじった程度のにわか天然酵母フェチ、お互いに天然酵母のパンは美味しいですねー。馬鹿か。

 本物の天然酵母ではそんな硬い不味いパンを焼き上げることは不可能です。市販の「H」や「A」出なければ作れない最悪のパンを美味しいですねー、消費者が馬鹿だから下手なパン屋、不味いパン屋が淘汰されない。

 消費者が利口になればトヨタやサントリーは売れない。フジパン然り。

 もう少し自身で使う物、食べる食品の品質、安全性の勉強しませんか。本物か偽物が判断できる知識を身につける事で安全な商品が解ります。


イメージ

2009-11-09 10:30:23 | Weblog

 パン屋を甘く見ている素人が多すぎる。

 冷凍パスタを解凍・温めて出す、ハンバーガーを作る、立ち食いのうどん・そばと同じ程度に見ているのでしょうか。パン屋は楽で儲かる商売に見えますか。
 材料の吟味、配合の決定、製法・工程を考え、発酵・熟成で気を使い、窯の温度と焼き時間を微妙に調整し、本物を焼き上げる。これらの事が1~2週間で出来ますか。冷凍生地はコストが高くなるから、スクラッチで開店したい。長崎カステラを焼きたい。カステラが無理ならシフォンケーキでもいいです。
 いいです?  ずぶの素人が何をホザクか。

 たかが数年ファーストフードで働き、小さな店を持った程度で、サンドイッチだけでは売上が足りない、ロイヤリティーが高いのでFCから脱退し、美味いクロワッサンを焼きたい。2週間程度で作れるようになりますよね!
 なりますよね?  心意気は大いに買うが、無理です。

 始めるなら、それなりの覚悟を持ち、それを見せてくれなければ、そんな話に乗れません。支援いたしません。パン作り、天然酵母教えてくれませんか?
 他人に教えを請うときは、頭を下げ、教えて頂けないでしょうか、お願いします。これでしょ。
 頭もろくに下げず、教えてくれませんか。そんな者に誰が教えますか。


パン屋の価値

2009-11-08 08:07:27 | Weblog

 ルバン(天然酵母)、サワー、ポーリッシュ、なぜ使うのですか?

 個性的なパンを作るため、良質のパンを作るため、工程・労働時間の短縮、
 個性的な独自の商品を創る、これは市販の天然酵母を使って出来ますか?「H」や「A]を使っては不可能ではないですか?

 そもそもルバンは味、香り、食感を決める大事なその店の宝です。これで他店との差別化が出来、品質の高さを誇り、自身の格、店の格を決め、お客様の支持を得る重要な宝で、各店独自の方法で種継ぎをしてきたパン屋の魂といえる物です。
 その魂を他人任せで良いのでしょうか?

 1950年代に入り、イーストの品質が良くなり安定供給が可能になり、各店のルバンが消えて行きました。大型工場が作られ、リテールベーカリーが衰退しイーストを使った量産品が巷に溢れました。しかし、1970年代に入り、リテールベーカリーの復活がはじまりました。これは日本の高度成長で量産品では満足できない消費者が増えてきたためです。フランスパンが定着し、食パンの種類が増え、デニッシュ、クロワッサンが一般的になり、パン屋の店頭が賑やかになり、さらに売上が上がり、益々リテールベーカリーが活発に増殖し始めました。

 しかし、増えたのは技術的な裏付けの無い素人ベーカリーが大半を占めました。これは冷凍生地を供給するメーカーのFC展開が始まったためです。冷凍生地とイーストを多用した短時間発酵の商品が売り場を埋め尽くし、消費者のベーカリー選択が始まるきっかけになりました。
 そこで出てきたのが市販の天然酵母ですが、その市販天然酵母も全国画一商品を作るだけで、店の顔となる商品を作るには力量不足は否めません。

 店の格を決める「種」を人任せでは自身で造るオリジナル商品とは言えません。
自身でルバン=天然酵母を作り、管理できない素人パン屋は、淘汰される前に止めるべきです。


ベーカリーの未来

2009-11-07 20:32:43 | Weblog

 良いパンを作る、作っていると強気で能書きをたれているパン屋のオーナー。本当にそうですか?もし美味いパンを焼いているなら売上が落ちることは無いでしょう。
 材料、副材料の効果、性質、生地中での作用、発酵中にどう作用しパンがどのように変化するか、その科学的変化を理解していますか?
 パン作りは化学です。小麦粉のグルテンが、澱粉がどう変化するか、モルトが何所にどのように作用するか、発酵とは、なぜ発酵するか、このくらいにことを理解していないと、売れる美味いパンは焼けない。肝に銘ずるべきです。

 素人が安いオーブンを買い込み、パン屋を開店するが、使うのは市販の天然酵母「H]か「A」、美味いわけも無く、他店との差別化も出来ず、発酵も熟成も理解していないのだから仕方ない。しかし、もう少し勉強しろと言いたい。ホールセールの販売している食パンより不味いパンを焼くなら個人ベーカリーの存在意義は無いでしょう。リテールベーカリーが、町のパン屋が美味いパンを焼けないなら、日本では美味いパンが食べられなくなる。

 技術の向上と自家製天然酵母、リテールベーカリーには不可欠でしょう。net上には素人が考えたいい加減な配合と製法が満載、そんないい加減な知識でパン屋を開店、止めてください。


ベーカリー経営と市販の天然酵母

2009-11-04 08:07:54 | Weblog

 バブル期以降急激に天然酵母のパン屋が増えました。これは、この時期消費者は価格の高い美味しいパンを求めていました。購買意欲が高く、それまでのパンに飽きた消費者が新しいパンに引付けられた、タイミングが合っただけのこと。味、香り、食感とは関係なく、高い物が売れる時期であっただけのこと。
 時代は変り今は、品質と価格を秤にかけ納得しなければ買わない、商品を見る目は戦後最も厳しい時代です。そんな時、市販のいい加減な天然酵母で美味くも無いパンを焼いても売れるわけありません。当然、経営も厳しくなり、素人が始めたパン屋では商品を入れ替えたり、新商品を投入することも出来ずじり貧状態に陥ります。

 全てのパンを天然酵母で作っても消費者ニーズを捉えることは出来ません。1部の商品を天然酵母で作り、その他過半数の商品はイーストで作るべきです。イーストの使用量を抑え、ゆっくり発酵・熟成させたパンの風味は、市販の天然酵母を使ったパンより遥かに美味しいこと確認すべきです。

 天然酵母が全てと思っている方、素人に毛が生えた程度のパン屋オーナーは、そんな筈無いと思うでしょう。自身で種を起こせない、そんな低いレベルだから騙されるのです。
 騙されない程度の知識と技術を身につける事が急務です。それが売上を改善します。
 市販の天然酵母は、袋入りの粉末インスタント松茸の御吸い物です。と言っても、ルバン、液種法、ポーリッシュ法、サワーなど種がありますが、これらの知識と技術が無ければ理解できないでしょうが。


市販の天然酵母、本物ですか?お客様を騙していませんか?

2009-11-03 21:12:52 | Weblog

自身で種を起こして、初めて天然酵母と言えます。これをルバンと言いますが、ルバンこそが天然酵母で、市販の天然酵母を使い、図々しくも「天然酵母パン」の店などと看板を出す、これは文字通り「看板に偽りあり」です。

 本来天然酵母(ルバン)はパンの老化を防止し、シットリ、風味良く、味わい深いパンを創ります。これは酵母だけでなく、乳酸菌、酢酸菌他有用微生物が繁殖し、これらがパンの風味を創り、老化を防止し、味わい深いパンを作るわけです。

 しかし、市販の天然酵母と名乗る製剤は発酵力こそ強いが、酵母以外の微生物、特にその生菌数が少なく、香りと味の元になる因子が存在しません。

 ある市販の天然酵母「A」を使用して焼いたパン、焼き上げて2時間で固くなる。バターロールのクラストが3日前の物かと思うくらい堅い。これでは多くのお客様は離れるでしょう。パン屋の工程を改善し、労働時間の短縮には効果がありますが、現在の需要の大半を占めるソフトなパンを好むお客様にはソッポを向かれてしまいます。菓子パン然りで、堅いクラストではアンパン本来の食感は得られません。アンパンの元祖は饅頭です。その饅頭に対抗できるソフトさを出すために加糖中種法まで考案し、ソフトなアンパンを追及して来た先輩方のご苦労を踏みにじる行為に他ありません。「H」天然酵母を祖とする「A」ですが、どちらもパン業界を弱体化させる元凶ではないでしょうか。

 そもそも天然酵母のパンを好む方は多くありません。普通にイーストで発酵させたパンを好む方が如何に多いことか、認識すべきです。美味くない天然酵母パンを売り続ければ、さらに天然酵母嫌いのお客様が増えます。「A]または「H」天然酵母を使用しているベーカリーの経営状態は如何ですか。繁盛していますか。ルバン技術を持たない素人を騙していい加減な天然酵母の売上を伸ばしても、これがパン業界の発展には寄与しないことを認識すべきです。

 本当の天然酵母パン(ルバン使用)と市販の天然酵母で焼いたパンの違いがどんなに大きいか、どんなに品質が異なるか、知らしめなければならないと考えています。

 今は、ソフトなパンの需要が主流です。しかし、大手ホールセールのパンはソフトであるが全てが美味しいわけではない。
 
 美味しくてソフトなパン、これを実現できるのは「ルバン」=自家製天然酵母だけです。