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1982年に製作されたシリーズ第3弾。
チャンピオンとなったロッキーは10度のタイトル防衛に成功、名実共に“フィラデルフィアの英雄”として順風満帆のボクサー人生を送っていた。映画冒頭はヘビー級プロレスラー“サンダー・リップス”とのチャリティーマッチが繰り広げられる。サンダー・リップス役は何とハルク・ホーガンだ。スタローンを遥かに凌ぐ筋骨隆々のホーガンが傍若無人に暴れるこのシーンは異種格闘技戦ならではのデタラメな面白さがあり、これは同時に80年代のハリウッド映画が持っていた魅力と言ってもいいだろう。スタローンのディレクションもすっかりこなれてきた感がある。ホーガンの迫力たるや並大抵のものではなく(何とスタローンは彼の乳首までの背丈しかない)、オチも含めて惚れ惚れしてしまう程の大スターっぷりだ。
しかし、ロッキーの胸にはある想いがあった。エイドリアンと我が子、チャンピオンの座…守るべきものが増え過ぎた今、これ以上ボクシングを続ける意味はあるのか?ついにフィラデルフィアにかのロッキー銅像が建った日、彼に挑戦を突き付けてくるのが今回の敵クラバー・ラングだ。獰猛なまでのファイトスタイルで数々のKOを勝ち取ってきたハードパンチャーであり、演じるミスター・Tの怒れる黒人像は白人のアメリカンドリームである本シリーズの中でもとりわけ異色な存在感を放つ(カール・ウェザースが飄々と演じるアポロは既にエスタブリッシュメントの側だろう)。ロッキーとアポロの友情(というか以上のものすら感じるブロマンス)に早くから着目していたスタローンが当時の人種間の摩擦を敏感に感じ取っていた事は想像がつく。ロッキーがトレーニングを積むことになるLAの雰囲気は82年ならではの“気配”だ(この後、ロッキーシリーズが白人のものから黒人のものへと代替わりするのは33年後の『クリード チャンプを継ぐ男』まで待つ事になる)。
アポロのトレーニングによってロッキーはスピードと技を手に入れ、ボクサーとしての成長を果たす。当時『ランボー』に向けてビルドアップ中だったスタローンがこれまでとは違う引き締まった筋肉を見せる迫力は“努力、根性”という精神論頼りだった本シリーズにボクシング映画としての本格性をもたらした。
チャンピオンとなったロッキーは10度のタイトル防衛に成功、名実共に“フィラデルフィアの英雄”として順風満帆のボクサー人生を送っていた。映画冒頭はヘビー級プロレスラー“サンダー・リップス”とのチャリティーマッチが繰り広げられる。サンダー・リップス役は何とハルク・ホーガンだ。スタローンを遥かに凌ぐ筋骨隆々のホーガンが傍若無人に暴れるこのシーンは異種格闘技戦ならではのデタラメな面白さがあり、これは同時に80年代のハリウッド映画が持っていた魅力と言ってもいいだろう。スタローンのディレクションもすっかりこなれてきた感がある。ホーガンの迫力たるや並大抵のものではなく(何とスタローンは彼の乳首までの背丈しかない)、オチも含めて惚れ惚れしてしまう程の大スターっぷりだ。
しかし、ロッキーの胸にはある想いがあった。エイドリアンと我が子、チャンピオンの座…守るべきものが増え過ぎた今、これ以上ボクシングを続ける意味はあるのか?ついにフィラデルフィアにかのロッキー銅像が建った日、彼に挑戦を突き付けてくるのが今回の敵クラバー・ラングだ。獰猛なまでのファイトスタイルで数々のKOを勝ち取ってきたハードパンチャーであり、演じるミスター・Tの怒れる黒人像は白人のアメリカンドリームである本シリーズの中でもとりわけ異色な存在感を放つ(カール・ウェザースが飄々と演じるアポロは既にエスタブリッシュメントの側だろう)。ロッキーとアポロの友情(というか以上のものすら感じるブロマンス)に早くから着目していたスタローンが当時の人種間の摩擦を敏感に感じ取っていた事は想像がつく。ロッキーがトレーニングを積むことになるLAの雰囲気は82年ならではの“気配”だ(この後、ロッキーシリーズが白人のものから黒人のものへと代替わりするのは33年後の『クリード チャンプを継ぐ男』まで待つ事になる)。
アポロのトレーニングによってロッキーはスピードと技を手に入れ、ボクサーとしての成長を果たす。当時『ランボー』に向けてビルドアップ中だったスタローンがこれまでとは違う引き締まった筋肉を見せる迫力は“努力、根性”という精神論頼りだった本シリーズにボクシング映画としての本格性をもたらした。
『ロッキー3』82・米
監督・出演 シルヴェスター・スタローン
出演 タリア・シャイア、バート・ヤング、カール・ウェザース、バージェス・メレディス、ミスター・T、ハルク・ホーガン
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