またまたいい映画を見つけました。
「gifted/ギフテッド」
(2017年 マーク・ウェブ監督作品)
マーク・ウェブ監督は「(500)日のサマー」「アメイジング・スパイダーマン」などの作品で有名ですが、日本のアニメ「君の名は」のハリウッド版リメイク作品の監督にも選ばれているそうです。楽しみ。
ギフテッドというのは、生まれながらに豊かな才能を持ち合わせた子どものこと。この映画では数学の才能を持って生まれた7歳の少女メアリーが主人公です。
天才的な数学者だった姉が幼いメアリーを残して自殺した後、弟のフランクはフロリダでボートの修理をしながら一人でメアリーを育てています。
メアリーを普通の子どもとして育ててほしいという姉の頼みで、フランクはメアリーを普通の小学校に入学させますが、メアリーの数学の才能はすでに大学生レベルで普通の小学校では物足りません。
それでも、メアリーには友達ができ、ごく普通の7歳の子どもとして活き活きと育っていたのですが、
突然、メアリーの祖母(フランクと姉のダイアンの母)が現れます。そして、メアリーを引きとり、彼女の能力に見合った学校に入れると言い出します。
フランクは拒否し、祖母はフランクと親権を争って裁判に持ち込む、というのがメインのストーリーです。
アメリカでは親子でも裁判で争うのね。
この祖母がハンパない。
映画「シャイン」の主人公デイビッド・ヘルフゴッドの父親もそうですが、えてして才能のある人は、達成できなかった自分の夢を子や孫に託すようです。
それが子どもや孫にとって本当に幸せなことかどうかは無視して、あるいは想像もせずに。
メアリーはどうなる?
子どもにとって何が一番大事か、ということが描かれています。
テーマはとてもシンプルで心に響きます。
メアリーを演じた子役(マッケンナ・グレイス)がすごい。この子、天才だと思う。
メアリーがゴミ置き場から拾ってきた片目の猫フレッドがかわいい!
どれほど豊かな才能に恵まれていたとしても、愛情のない環境では人は人としてきちんと育たない、ということを教えてくれます。
そしてまた、そうではあっても、人には回復する力があり成長する力があるのだ、ということも教えてくれます。
この世に生まれてきたこと、それ自体が尊く、誰もが愛されるべき存在である、ということも教えてくれます。
ハンカチを用意して鑑賞することをお勧めします。猫好きにもお勧め。