11月3日公開の映画、
「ゴジラ-1,0(マイナスワン)」(山崎貴脚本監督 2023年)
を見てきました。
ゴジラファンとして、これは見なくっちゃと思って、すっごく期待して行ったのだけど・・
はっきりいって、私は「シン・ゴジラ」の方が好きだなあ。
のっけからゴジラが登場するところや、銀座を破壊し尽くすシーンとか、迫力満点でしたが、
それでもなんだか「ALWAYS 三丁目の夕日」を観てるような錯覚に襲われました(「永遠の0」は見てないのでわからないけど)。
見終わって印象に残っているのは、主役のゴジラよりも、神木龍之介君演じるところの浩一や、典子、明子の疑似家族の姿でした。
これまでのゴジラにはなかった家族のドラマがけっこう濃密に語られていて、しかも泣けるドラマに仕上がっているので、そこがいいという人は多いと思うのだけど、
私は、これはゴジラじゃないと思う。
主人公の浩一は特攻隊を逃げ出してその罪悪感を抱えたまま、自らの戦争を終わらせたいと思っている、
そういう心理を事細かく描写しているのですが、
ゴジラってそうじゃない、と私は思うのです。
ゴジラはゴジラです。
ハリウッド版のような家族愛だのトラウマだのといったチマチマした人間心理よりはるかに偉大で、この世のものならぬ神に近い生き物、それがゴジラです。
なので、ゴジラを語るのに人間ドラマはむしろ邪魔。あってもいいけど刺身のツマ程度。
私の好きな「ゴジラVSビオランテ」も人間ドラマを描いてはいますが、主役はどこまでもゴジラです。
「シン・ゴジラ」はこの家族愛だの人間ドラマだのを排除してゴジラに徹したからこそ面白かった、と思う。
でも、今回のゴジラの見どころは、終盤のゴジラ掃討作戦。これは面白かった。
そして何より、伊福部昭のあの曲が使われていたこと。
ゴジラはやっぱりあの曲じゃなきゃね。
というわけで、残念なゴジラではありましたが、改めて私はゴジラが好きなんだなあと再確認しました。
もう一度、1954年の初代「ゴジラ」を見てみようと思っています。
(おいらはニャジラ)