外反母趾の手術のために下北沢病院に入院してから早2年が経ちました。
毎日リハビリ室の窓から、向かいの坂道を眺めては、あの坂道の上には何があるんだろうと想像したことを思い出します。
入院中、窓の外の世界は病室から隔てられた全くの外界で、いつになったら出られるんだろうかと囚人になった気分でいたのですが、退院してみると、けっこう入院生活って懐かしい。
今日、手術後2年目の検診とインソールのチェックがあって、久しぶりに担当の先生とお会いしたのですが、相変わらず優しい先生で、この先生に会えるなら、もう一回くらい入院してもいいかも、とまたしても思ってしまいました。
当時は一刻も早く退院したいと思っていたのにね。退院してみると、また入院してもいいかも、なんて実に不思議。
でも、私だけじゃありません。同室になった他の人たちも異口同音に言ってました。
家に帰りたくない、ここにいたら上げ膳据え膳で天国だもの・・。
主婦にとって入院生活というのは、一種の避難所のようなところなのかもしれない。
だから、時々病気になって、避難生活をするのかもしれない。
もちろん、実際に避暑地に行ったり旅行に出たりできればそれが一番なのですが、それがままならないと、病気を発症して厳しい現実から避難するのかもしれない。
そんなことを考えました。
もちろん、病気にならない方がいいに決まってますが。
(それに外科病棟は必ず治って退院するので、他の病気とは少し違うかもしれません)
でも、病気になったらなったで楽しみ方もあるし、日本の医療は優れているので、一流ホテルとまでは言わないけど、けっこういい待遇を受けられるようです(病院によるし、病気の種類にもよりますが)。
なので、現実に行き詰まったら、病気になるのも手かもしれませんよ。
退院後、あの坂道を登ってみました。
そしたら、坂道の途中に素敵なカトリック教会があって、誰もいない素敵な庭を発見したのでした。
やっぱりね、あの向こうには何かあると思ってたんだ、と私は一人納得したものです。
あれから2年も経つのかあ・・
とちょっと感慨深い下北沢でした。
(入院生活の必需品等については2022年10月5日の記事を見てみてくださいね)
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