(写真)優勝後の選手たちの記念撮影風景
11月3日(火・祝日)
味の素スタジアム西競技場。Iリーグ(明治U22)の試合が午前11時からあった。
関東大学リーグの決勝。相手は法政大学U22。
すでに、全国大会出場(仙台)は決めているが、優勝と準優勝ではクラブに与えるインパクトが違う。
トップチームもいま優勝争いをしている最中だし、相乗効果を生み出す可能性がある。
また、優勝の経験値を積むことは、将来の下級生たちのチームに与える影響も大である。優勝することが、選手たちにとって、ただの目標ではなく、当然のことのように感じられるからだ。学生たちからなるチームで常勝チームを作るのは難しい。毎年、主軸の4年生が卒業していくから。だから、4年生は後輩たちに無形の財産を残していってほしい。その「財産」のひとつが、優勝であるのは言うまでもない。
きょうは池上礼一コーチが「優勝」を争える機会はそう何度もあるわけではない、と強調。すばらしいスピーチで選手を送りだした。菊池創太ゲームキャプテン(政経4)も控え室で出陣の声で選手たちを鼓舞する。
ゲームは開始直後から、追い風を利して明大ペース。5分に早くも、左SBの袴田裕太郎(法1)がゴールライン沿いにドリブルで突進。クロスを放ち、FDがシュートを放つが法政DFに弾かれゴールはならず。追い風でいいリズムのときに得点がほしいと思っていると、20分、MF菊池からMF野田陸人(法3)にパスがわたり、いったん右SB上夷克典(商1)に戻したが、そこから上夷がゴール前に絶好のクロスをあげ、ゴール前に詰めていたMFの西原天童(政経4)がヘッドで合せてゴール。
主務の西原のゴールに、スタンドの応援団は湧きに湧いた。やっぱり4年生だ。前半終了直前にも、FDの和田勇樹(国日3)がゴールライン沿いを角度のないところからシュートを放ち、追加点を奪う。2−0と最高の形で前半終了。
ハーフタイムでは、池上コーチから2点というのがサッカーではいちばん危ない点差であることを強調。
もし万が一、同点にされてしまったら、攻撃的なシステムへの変更がありうると黒板を示される。ベンチも、いろいろなシチュエーションを想定して、すべて準備している。そう選手を安心させるスタッフの深謀遠慮。
サッカーは、本当に不思議なゲームだ。90分間ちかくぜんぜん点がはいらなくても、アディショナルタイムに2、3点と一気にはいることがあるからだ。2点は、決してセイフティリードではない。
後半にはいり、こんどは法政が追い風を利して、右からアーリークロスをファーにあげてくる。再三、ボールが延びて、エンドラインを割るが、それでも執拗にあげてくる。プレーも球際に激しくなってきて反則が多くなる。最初に、後半15分に法政のCB3番がイェローカード。28分には明治の野田もイェローカードをもらう。
後半30分、左斜め40メートル当たりから法政のフリーキック。ファーの選手が頭で合せてセンターに折り返し、詰めていた選手がゴールを決める。これで明治のリードは1点。さらにその2分後、日大が左CKを得て、やはりファーに合せてヘッディングするも、サイドネット。ベンチからはゴールかと思われた。
この時間帯、法政が押せ押せのムードで、明治は耐えるときだった。運動量も落ちたようだった。ただちに、ベンチは松田恵夢(文3)の代わりに水町政哉(経営3)を、西原天童の代わりに田村雄人(経営4)を入れて、試合を落ち着かせようとする。
法政の監督がサイドライン沿いで、主審にクレームをつけて、注意を受ける。法政の選手もそれに煽られ熱くなりすぎて、36分には、ひとりの選手がイェローカード。自ら攻撃に水を注いでいる感じで、明治はそれに助けられた。
39分に明治は斜め右でFKを得て、菊池のキックを明治の選手が法政DFと競って、こぼれたところをCB辻拓也(商1)が足でゴールを決める。明治のリードは2点に。
池上チルドレンの勝利が濃厚になったが、ゲームはホイッスルが鳴るまで分からない。ベンチは静かにゲームを終わらせるために、抜かりなく交替のカードを切る。和田の代わりに篠原力(文1)、野田の代わりに佐藤海人(政経4)を投入。
43分からロスタイムにかけて、法政に4度のコーナーキックを与えたが、大事にいたらず、試合終了。3-1で、神川総監督によれば、実に11年ぶりのアイリーグ(関東)優勝を決めた。
試合後、池上コーチが選手たちに胴上げされて、何度も宙に舞った。池上コーチの地道なチーム作りが実を結んでよかった。
4年生の4人とは記念写真を撮ってもらう。菊池創太ゲームキャプテン(国学院久我山出身)、田村雄人(八王子高校出身)、主務の西原天童(明治高校出身)、学連担当の佐藤海人(大分東明高校出身)の4人。普段脚光を浴びない学生たちが本番で活躍してくれて、本当に嬉しい。それぞれのステージでの優勝を、出場した学生たちは誇りにしてもよいと思う。

(写真)4年生:左から田村、菊池、西原、佐藤。
スタンドでは、普段とは逆に、トップチームの選手たちが大きな声援を送ってくれた。明治の素晴らしい伝統を実感した。