うちの母方の田舎は、最寄り駅からも4キロあるという集落。旭川という岡山の大きな川沿いにある。亡くなったおじいちゃんは「カブ」で通勤していた。駅前には「自転車屋さん」という「自転車やカブなどを預かる商売のお店」があり、そこにカブを置いて、汽車で岡山まで出ていた。突然、「カブ」の事を思い出したので、調べてみた。
カブ(Cub)とは、本田技研工業が製造するオートバイの車名であり、シリーズ車種として数車種が生産されている。
概要
元々は1947年から1958年まで生産された自転車補助エンジンキットの愛称であったが、現在では1958年から生産開始したセミスクータ型のモペットであるC100型以降のシリーズ名スーパーカブを略してカブと称することが多い。
カブの車名は熊などの猛獣の子供を指す英語の Cub に由来し、小排気量ながらパワフルなオートバイをアピールした命名となっている。耐久性と経済性に富み、現在でも日本を始めとする世界各国で生産が続いている。
本田技研工業株式会社によればスーパーカブ・シリーズの生産台数は2005年時点で累計5,000万台であり、輸送用機器の一シリーズとしては世界最多量産・販売台数を記録している。 オートバイの世界的な普及において、モータリゼーションでのT型フォードやフォルクスワーゲン・ビートルに匹敵する貢献をした存在であり、日本を代表するオートバイである。
カブ(1947年)
自転車補助エンジン「カブ-F」2005年10月 トヨタ博物館にて撮影1947年に本田技研工業が生産した自転車補助モーター(小型エンジンキット)の愛称。通常自転車補助モーターは自転車のペダル付近に搭載されるため、女性はスカートを汚しやすかったが、「カブ」は後輪側面で完結する構造で扱いやすく、純白の琺瑯処理タンクと「Cub」のロゴが入った赤いエンジンカバーから「白いタンクに赤いエンヂン」のキャッチコピーでベストセラーとなった。
総排気量 49.9cc
最大出力 1ps/3,600rpm
スーパーカブ
スーパーカブC100の輸出用モデル・CA100。 2005年10月、トヨタ博物館にて撮影現在、一般的に知られているオートバイの「カブ」と言うと、日本では本田技研工業の「スーパーカブ」を指す。1958年のC100に始まるスーパーカブは、世界最多量産の2輪車として知られる。
特徴は、耐久性に富み低燃費な自然空冷式単気筒OHV49cc4ストロークエンジンに、独特の遠心式自動クラッチを組み合わせた3段式変速器を装備しロータリー式の変速パターンを採用していることにある(現在では90cc型や4段変速器付き型もあり、かつては55cc、65cc、70cc、100cc型もあった)。この構成は本田技研工業社長であった本田宗一郎が出した「そば屋の出前持ちが片手で運転できるように」という条件に応え、左手のクラッチレバーを廃したものである。さらにはウインカースイッチも一般的なオートバイと異なり、スロットルグリップがある右手側に上下動作式のスイッチが装備されていたり、つま先の掻き上げ操作に適さない履物でも変速操作ができるよう、シフトペダルにはかかと用の踏み返しが付けられた。
片手運転を想定するという大らかな時代に設計されたといえるが、これらの構造は片手運転をせずとも乗り易さに大きく寄与した。エンジン出力は最高4.3psで、1958年当時においては競合車種の2倍の性能であった。その後はバルブの改良などで5.5psまで向上させたこともあったが、現行型は扱い易さと排気ガス対策のため4.0psとなっている。
車体には大型レッグシールドや大容量マフラーが装備されている。大型レッグシールドは射出成形プラスチック製で、発売当時は非常に画期的な技術だった。車輪は前後とも17インチ径を採用している。それまでのオートバイは主に18インチか16インチを採用しており、イレギュラーな規格ということで開発当時はタイヤメーカーから製造を断られたこともあったが、性能から割り出された車輪径は一時ビジネスバイクのデファクトスタンダードにまでなった(現在はライバル他車だけでなくカブも含め14インチを採用する車種が増えている)。
エンジンをオーバーヘッドバルブ式からオーバーヘッドカム式へ変更するなど改良は多岐にわたるが、基本設計は半世紀近く変わっていない。耐久性・経済性において卓越した実用小型オートバイであり、世界中に輸出・現地生産がなされている。国内外に競合車種(ヤマハのメイト、スズキのバーディーなど)が多数存在するが、知名度の点では圧倒的に優る。一時期、ベトナムではバイクは全てホンダと呼ばれており、「ヤマハのホンダ…」といった使われ方がされていた。
大変燃費が良い事でも知られており、以前のカタログでは180km/Lを謳っていた(30km/h定地走行テスト値に拠るもので、現在は146km/L)。実際のカブ50の燃費は法定30km/hを守るのんびりした操縦で60~90km/L、アクセル全開や速度を出すなどラフな使い方で45~60km/Lくらいである。それでも世界中のバイクの中でもっとも燃費が良いバイクである。ホンダ主催の低燃費競争(通称・エコラン)においては、カブ50を使用するクラスの他に、専用競技用車両の動力としてカブのエンジンを使用するクラスもあるが、この競争でのカブ50の燃費は、おおよそ実燃費からカタログ数値以上の間の値が出ているので、日本のオートバイのカタログスペックが実用性を無視した数字になってるのは、この低燃費競争に近い環境でテストが行なわれているためと推察できる。
このオートバイの主な使われ方としては、新聞配達や郵便配達はもちろんのこと、種子島では高校生が通学に使うバイクとして指定されているほか、最近は交番配備のパトロールバイク(いわゆる黒バイ)としても見かけるようになった。透明ハンドル付きのウインドシールド(取り外して簡易盾に出来る)、書類を入れるスチールのボックスを装備している。
なおハンドレバーによるクラッチ操作を必要としないため、50ccより排気量が多いモデルは自動二輪車のAT限定免許でも運転が可能である(50ccは原付が運転できる免許であれば全て可)。
現在販売されている車種
スーパーカブ50 - スタンダード・デラックス・カスタム・ストリート仕様
プレスカブ50 - スタンダード・デラックス仕様
リトルカブ - スタンダード・セル仕様
スーパーカブ90 - デラックス・カスタム仕様
デラックスはスタンダードと違い、メタリック塗装で左右にバックミラーが付く。カスタム仕様はセルモーター・角型ライト・大型メーターなどの上級仕様(50は4速)。しかし全体的に角ばったスタイルと、角型ヘッドランプにより「カブフリーク」からはあまり人気がない。ストリート仕様はリトルカブの17インチ車輪版(スタンダードがベース)。プレスカブは大容量前カゴを持つ新聞配達仕様。デラックス使用はグリップヒーター等の豪華装備がついている。リトルカブはシャリィの販売中止に伴う女性ユーザーの取り込みを意識し、車体を低くすることによる扱い易さを優先して14インチ車輪を採用しており、セルモーター仕様は4速となっている。
MD50・MD90
旧郵政省(現総務省、日本郵政公社)の規格で開発した郵便配達用のカブ。MDはメイル・デリバリーの略称であるが、一般的には郵便カブまたは郵政カブと呼ばれる。
スーパーカブのアンダーボーン・プレスフレームを基本とし、フロントサスペンションをテレスコピック式に改め、重量物の積載に対応している。ハンドルをアップハンドル、前後輪を小径の14インチに換装し、狭い路地での機動性を高めてある。
集配および貯金保険業務用営業かばんの装着用にフックが着いたフロントキャリア、多くの荷物を積むための大型化された後キャリアや、ハイマウントのヘッドライト・ウインカーなど実用装備に設計しなおされている。
MD50は原付一種の49ccであるが、同型で原付二種のMD90も存在する。郵政主導での開発のため、一般向けの販売はされていないが、中古車が放出品として一般向けに売り出されることがある。
50CCの「カブ」だと「原付き免許」で運転出来た事を今回初めて知った。









カブ(Cub)とは、本田技研工業が製造するオートバイの車名であり、シリーズ車種として数車種が生産されている。
概要
元々は1947年から1958年まで生産された自転車補助エンジンキットの愛称であったが、現在では1958年から生産開始したセミスクータ型のモペットであるC100型以降のシリーズ名スーパーカブを略してカブと称することが多い。
カブの車名は熊などの猛獣の子供を指す英語の Cub に由来し、小排気量ながらパワフルなオートバイをアピールした命名となっている。耐久性と経済性に富み、現在でも日本を始めとする世界各国で生産が続いている。
本田技研工業株式会社によればスーパーカブ・シリーズの生産台数は2005年時点で累計5,000万台であり、輸送用機器の一シリーズとしては世界最多量産・販売台数を記録している。 オートバイの世界的な普及において、モータリゼーションでのT型フォードやフォルクスワーゲン・ビートルに匹敵する貢献をした存在であり、日本を代表するオートバイである。
カブ(1947年)
自転車補助エンジン「カブ-F」2005年10月 トヨタ博物館にて撮影1947年に本田技研工業が生産した自転車補助モーター(小型エンジンキット)の愛称。通常自転車補助モーターは自転車のペダル付近に搭載されるため、女性はスカートを汚しやすかったが、「カブ」は後輪側面で完結する構造で扱いやすく、純白の琺瑯処理タンクと「Cub」のロゴが入った赤いエンジンカバーから「白いタンクに赤いエンヂン」のキャッチコピーでベストセラーとなった。
総排気量 49.9cc
最大出力 1ps/3,600rpm
スーパーカブ
スーパーカブC100の輸出用モデル・CA100。 2005年10月、トヨタ博物館にて撮影現在、一般的に知られているオートバイの「カブ」と言うと、日本では本田技研工業の「スーパーカブ」を指す。1958年のC100に始まるスーパーカブは、世界最多量産の2輪車として知られる。
特徴は、耐久性に富み低燃費な自然空冷式単気筒OHV49cc4ストロークエンジンに、独特の遠心式自動クラッチを組み合わせた3段式変速器を装備しロータリー式の変速パターンを採用していることにある(現在では90cc型や4段変速器付き型もあり、かつては55cc、65cc、70cc、100cc型もあった)。この構成は本田技研工業社長であった本田宗一郎が出した「そば屋の出前持ちが片手で運転できるように」という条件に応え、左手のクラッチレバーを廃したものである。さらにはウインカースイッチも一般的なオートバイと異なり、スロットルグリップがある右手側に上下動作式のスイッチが装備されていたり、つま先の掻き上げ操作に適さない履物でも変速操作ができるよう、シフトペダルにはかかと用の踏み返しが付けられた。
片手運転を想定するという大らかな時代に設計されたといえるが、これらの構造は片手運転をせずとも乗り易さに大きく寄与した。エンジン出力は最高4.3psで、1958年当時においては競合車種の2倍の性能であった。その後はバルブの改良などで5.5psまで向上させたこともあったが、現行型は扱い易さと排気ガス対策のため4.0psとなっている。
車体には大型レッグシールドや大容量マフラーが装備されている。大型レッグシールドは射出成形プラスチック製で、発売当時は非常に画期的な技術だった。車輪は前後とも17インチ径を採用している。それまでのオートバイは主に18インチか16インチを採用しており、イレギュラーな規格ということで開発当時はタイヤメーカーから製造を断られたこともあったが、性能から割り出された車輪径は一時ビジネスバイクのデファクトスタンダードにまでなった(現在はライバル他車だけでなくカブも含め14インチを採用する車種が増えている)。
エンジンをオーバーヘッドバルブ式からオーバーヘッドカム式へ変更するなど改良は多岐にわたるが、基本設計は半世紀近く変わっていない。耐久性・経済性において卓越した実用小型オートバイであり、世界中に輸出・現地生産がなされている。国内外に競合車種(ヤマハのメイト、スズキのバーディーなど)が多数存在するが、知名度の点では圧倒的に優る。一時期、ベトナムではバイクは全てホンダと呼ばれており、「ヤマハのホンダ…」といった使われ方がされていた。
大変燃費が良い事でも知られており、以前のカタログでは180km/Lを謳っていた(30km/h定地走行テスト値に拠るもので、現在は146km/L)。実際のカブ50の燃費は法定30km/hを守るのんびりした操縦で60~90km/L、アクセル全開や速度を出すなどラフな使い方で45~60km/Lくらいである。それでも世界中のバイクの中でもっとも燃費が良いバイクである。ホンダ主催の低燃費競争(通称・エコラン)においては、カブ50を使用するクラスの他に、専用競技用車両の動力としてカブのエンジンを使用するクラスもあるが、この競争でのカブ50の燃費は、おおよそ実燃費からカタログ数値以上の間の値が出ているので、日本のオートバイのカタログスペックが実用性を無視した数字になってるのは、この低燃費競争に近い環境でテストが行なわれているためと推察できる。
このオートバイの主な使われ方としては、新聞配達や郵便配達はもちろんのこと、種子島では高校生が通学に使うバイクとして指定されているほか、最近は交番配備のパトロールバイク(いわゆる黒バイ)としても見かけるようになった。透明ハンドル付きのウインドシールド(取り外して簡易盾に出来る)、書類を入れるスチールのボックスを装備している。
なおハンドレバーによるクラッチ操作を必要としないため、50ccより排気量が多いモデルは自動二輪車のAT限定免許でも運転が可能である(50ccは原付が運転できる免許であれば全て可)。
現在販売されている車種
スーパーカブ50 - スタンダード・デラックス・カスタム・ストリート仕様
プレスカブ50 - スタンダード・デラックス仕様
リトルカブ - スタンダード・セル仕様
スーパーカブ90 - デラックス・カスタム仕様
デラックスはスタンダードと違い、メタリック塗装で左右にバックミラーが付く。カスタム仕様はセルモーター・角型ライト・大型メーターなどの上級仕様(50は4速)。しかし全体的に角ばったスタイルと、角型ヘッドランプにより「カブフリーク」からはあまり人気がない。ストリート仕様はリトルカブの17インチ車輪版(スタンダードがベース)。プレスカブは大容量前カゴを持つ新聞配達仕様。デラックス使用はグリップヒーター等の豪華装備がついている。リトルカブはシャリィの販売中止に伴う女性ユーザーの取り込みを意識し、車体を低くすることによる扱い易さを優先して14インチ車輪を採用しており、セルモーター仕様は4速となっている。
MD50・MD90
旧郵政省(現総務省、日本郵政公社)の規格で開発した郵便配達用のカブ。MDはメイル・デリバリーの略称であるが、一般的には郵便カブまたは郵政カブと呼ばれる。
スーパーカブのアンダーボーン・プレスフレームを基本とし、フロントサスペンションをテレスコピック式に改め、重量物の積載に対応している。ハンドルをアップハンドル、前後輪を小径の14インチに換装し、狭い路地での機動性を高めてある。
集配および貯金保険業務用営業かばんの装着用にフックが着いたフロントキャリア、多くの荷物を積むための大型化された後キャリアや、ハイマウントのヘッドライト・ウインカーなど実用装備に設計しなおされている。
MD50は原付一種の49ccであるが、同型で原付二種のMD90も存在する。郵政主導での開発のため、一般向けの販売はされていないが、中古車が放出品として一般向けに売り出されることがある。
50CCの「カブ」だと「原付き免許」で運転出来た事を今回初めて知った。










