旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

呑み鉄放浪記 2017. 明けましておめでとうございます! 

2017-01-01 | 日記・エッセイ・コラム

 1980年代に『いい旅チャレンジ20,000km』という国鉄→JRのキャンペーンがありました。『青春18きっぷ』が発売されたのもこの頃です。キャンペーンのポスターは旅情をそそる秀逸な作品が沢山あったと記憶しています。

「日本を知っている」って実感を持つには何を経験したらいいだろうか、市井の人ができる範囲で。なんとなく考えたときに浮かんだのが「JR全線乗りつぶし」です。でも何か足りません。鉄ちゃんの自覚もありませんし。

「造り酒屋」は鎌倉期に発生して地域に根ざした産業です。近頃では地産品の「旨い肴」とコラボして地域振興や誘客に中心的な役割を担っている「蔵」も多いですね。で、『そうだ造り酒屋を訪ねよう』となった訳です。

造り酒屋がないところは?それはもう吉田類氏よろしく「縄のれん」を潜るしかありません。でも地の居酒屋を訪ねるのは結構勇気が要るんです。ガラッと開けた時に視線が集まったりして、アウェー感に打ちのめされたりします。

高校生やおばちゃんたちに交じって鈍行列車に乗る、造り酒屋で「蔵出し」を呑む、居酒屋で地元のおじさんと並んでカウンターで呑む、なんとなく地域の「暮らし」や「風俗文化」を知った気になれそうです。少なくとも触れることはできますね。

JRで赤字ローカル線を廃止する動きが相次いでいます。当然噂のあるところから乗りつぶさないといけません。中国山地から日本海へと抜ける三江線、炭鉱で栄えた夕張へとむかう石勝線あたりを訪ねることになりそうです。

明けましておめでとうございます。
拙い文章ですが、今年もローカル線と地の旨い酒肴を愉しむ旅を綴りたいと思います。よろしかったらお付き合いください。