都営地下鉄も東京メトロも直通運転で乗り入れるから、目黒線の顔ぶれは多彩だ。
地下ホームから這い出た日吉行きの急行は、西高島平からやってきた都営地下鉄の車両。
目黒駅の駅名表示板にはこの通り4社のロゴが並んで賑やかだ。
一つ目の不動前に停車したのは東京メトロの車両、浦和美園から走って来た。
途中下車して瀧泉寺(目黒不動尊)まで歩いてみる。駅名に反して徒歩10分と近くはない。
瀧泉寺は寛永寺の末寺で、唐で修業した慈覚大師が帰朝後不動明王を祀ったと云う。
目黒と蒲田を結んだ目蒲線は、2000年に目黒線と多摩川線に分割された。
目黒線は田園調布が終点、ここから東横線に乗り入れて日吉まで旅を続ける。
中世ヨーロッパの民家がモデルと云われる旧田園調布駅舎が復元されている。
緑豊かな放射道路の街並みと相まって瀟洒な旧駅舎は存在感がある。
浅間神社の祭礼に併せて、田園調布の商店街も神輿が舞ったり、模擬店が出て賑わう。
駅前否駅上の広場では奉納太鼓のパフォーマンス、生ビール片手に暫し見物。
こちら主役の多摩川浅間神社、御祭神は木花咲耶姫、富士が見える亀甲山に祀られる。
多摩川駅南口から鳥居までは模擬店が並び、子ども達の元気な声が響いている。
亀甲山から多摩川と架かる丸子橋を望む。高層マンション群は武蔵小杉だろうか。
亀甲山の麓にある多摩川駅の地下ホームから、分割された一方の多摩川線が出発する。
やはり3両編成の電車が4~6分間隔で多摩川と蒲田の間を生真面目にシャトルしている。
多摩川から12分。やがて左手から寄り添ってくる池上線と手をつなぐ様に蒲田に終着。
西陽を浴びた駅前広場は週末の待ち合わせで賑やか。ボクには多分はじめましての街。
アルトサックスのパフォーマンスに背中を押されてディープな一角に迷い込んでみる。
サンロードとバーボンロードにひしめく大衆酒場、ワクワクするね。
焼きとり、唐揚げ、鰻、肴の匂いと煙が雑多に漂ってくる。
今宵はトリコロールのちょうちんが目印の「立ち飲みバルPizza land」に吸い込まれる。
まずはカールスバーグを一杯。
"生ハム切り落とし" にトリュフオイル、ジュノベーゼソースの "洋風冷やしトマト"。
見た目も味も申し分のない一皿だ。
甲州ワインの赤は、マスカットベリーAの "アルガーノ クラン" を。ミディアムだね。
〆は "マルゲリータ" を焼いてもらう。生地から手造りの本格的な一枚が美味い。
なかなかディープな蒲田西口をほんのちょっと覗き見た、立ち飲みバルに満足な夕暮れだ。
東急電鉄・目黒線 目黒~田園調布 6.5km
東急電鉄・多摩川線 多摩川~蒲田 5.6km 完乗
蒲田行進曲 / 浅草ジンタ