旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

セメントの町を濃黄色の単行電車が往く 宇部線を完乗!

2018-03-16 | 呑み鉄放浪記

 宇部新川駅に停車中の濃黄色の3両編成。週末は宇部線、小野田線を呑み潰します。

福岡出張の帰途、新山口駅に衝動的に途中下車、明日は土曜日だから。
自宅にエクスキューズのコール、博多駅で土産も買い込んであるし、1日延泊なのだ。 

8番線に入線してきたの宇部新川行きは、クモハ123って単行電車。満員。着席不可能。 

ANAホテルに投宿して街に出る。週末とは云っても地方都市の夜は早い。
企業城下町の宇部は、気の利いた店が多かな。そんな「炭匠 満」の格子戸を開ける。 

 

1階は広々としたカウンター席。洒落たダウンライトが2席づつを照らしている。
女性を誘うには手札の1つになりそうなお店。今宵、ネクタイを外したスーツ姿でひとり。 
フレンチのようなお通し、よく冷えた生ビールをゆっくり愉しむ。 

 

"本日のお刺身" は白身のラインナップ。塩でいただいて美味しい。さすれば吟醸酒を。
地元宇部の酒 "純米吟醸山田錦 貴" は、フローラル系の香り、後味さっぱりだ。

 

"岩国れんこん" を焼いてもらう。味噌か塩でいただく。肉厚でやわらかく美味しい。
2杯目は岩国の酒 "雁木ノ壱" を択ぶ。パンチの効いた飲み応えがある純米酒だ。
加水せず、火入れせず、濾過せず、搾りたての原酒が美味しい。 

 

炭火で焼いた "むかご" を抓んで杯を重ねる。〆の "五穀米みそ焼おにぎり" が絶品。
洒落た店で洒落っ気のない男のひとり酒。それでも愉しい時間でした。 

ふたたび宇部新川駅、宇部までの3区間に乗車する旅の仕上げだ。
1番線には小野田行き、2番線のこれから乗る宇部行きが並ぶ。どちらも単行電車だ。 

宇部興産やセントラル硝子に向けた長大な石灰石貨物列車は、2009年に廃止になった。
今では宇部線も小野田線もたった1両の電車が行き交うのみだ。

終着駅の駅舎の「白」は、この町を発展させた石灰石を象徴しているのだろうか。 
偶然にも駅前に停車中のVitzが「濃黄色」をしていたのが印象に残る宇部線の旅だ。

宇部線 新山口~宇部 33.2km 完乗 

かもめはかもめ / 研ナオコ 1978



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