旧中山道と埼玉県庁官舎の裏門をつなぐ道だから「裏門通り」ってこの街では親しみを込めて呼称される。
賑やかな商店と飲食店が並ぶタイル張りの通りは、西に向かうにつれ徐々に閑静な雰囲気に変わっていく。
酒場詩人も訪れた焼き鳥の名店「弁慶」を過ぎた辺りにその店はある。県庁まではあと僅かだ。
“枝豆” に塩で焼いてもらった “つくね串” と “鴨ネギ串” を並べて生ビールで始める。
盛り合わせは、イサキ、カツオ、アジ、平貝、金目鯛を並べて鮮やか。
日本酒は西の夏酒をテーマに、まずは愛媛の “石鎚 吟醸酒 夏吟”、香り高いシャープな酒だ。
瀬戸内海を渡って山口は美祢の “大嶺3粒 夏純かすみ生酒”、甘酸っぱい香りで爽やかな夏酒が、
刻み海苔をたっぷりのせて、水菜とカリカリの “じゃこサラダ” をアテに美味しい。
グラタン風の一皿はなんだか忘れてしまった。三杯目は福岡の “三井の寿 夏吟醸チカーラ” を。
セミのラベルが愛らしい夏酒は、リンゴ酸の爽やかな酸味と優しい甘みが同居した清涼感ある純米吟醸が旨い。
暖簾の外はようやく暗くなってきたね。夏酒に酔いしれて、浦和の街に夜の帳が下りるのだ。
<40年前に街で流れたAmerican-POPS>
Every Breath You Take / The Police 1983