旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

異人館の街と蒸し鶏とエメラルドグリーンの電車と 北神線・西神山手線を完乗!

2023-03-25 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 留置線からエメラルドグリーンの6両編成が入線、新鋭の6000形電車は丸みを帯びた優しい表情をしている。
今日は「地下鉄1日乗車券」を握りしめて、港町神戸を巡りそして呑みたいと思っているのだ。

始発の谷上から所要7分、長大な北神トンネル(7,276m)を走り抜けると、最初の停車駅は新神戸だ。
山麓の道をぶらぶらと歩くとご存知の北野異人館街、「旧トーマス住宅」の風見鶏が港町を見渡している。

大正4年(1915年)に建てられた「ラインの館(旧ドレウェル邸)」は、木造二階建下見板張りの和洋折衷の建物。
トリコロールがはためく館は、神戸市が管理し一般公開している。入場無料なので訪ねてみると良い。

北野坂の高級家具インテリアショップに真っ赤なマスクのオブジェ、神戸らしい洗練されたショップだ。

二つ目の三宮駅でも途中下車、真っ直ぐ北野坂を下れば近いのだけど、それでは乗り潰しにならない。
神戸最大の繁華街・三ノ宮を歩くのは日が落ちてからにして、ここはまず「生田神社」を訪ねてみる。
天照大神の幼名とも妹とも和魂ともいわれる稚日女尊(わかひるめのみこと)を御祭神とした生田神社は、
縁結びの神様としても親しまれている。なるほどピンク色のハートの絵馬がすずなりに掛かっているね。

三つ目は県庁前でも電車を見送る。休日の官庁街は降りる人もまばら、地上に出ても時間はゆっくり流れている。

明治の香り漂う「兵庫県公館」は明治35年(1902)年に建てられた旧兵庫県本庁舎、今は兵庫の迎賓館だ。
国際会議やレセプションなど、ユニークベニューとして利用できたら良いだろうね。

11:30、元町のガード下に中華食堂の開店時間に合わせてやってきた。先ずは生ビールで昼呑みは始まる。
わざわざ南京町の雑踏に紛れ込まなくとも、ここの広東料理(四川料理も)の美味さと安さは間違いがない。

食べておきたい “蒸し鶏” は、鶏がらスープで茹で、紹興酒と山椒で寝かせた鶏もも肉が、しょうがソースに
塗れて口の中でほろっと崩れて絶品。肉汁たっぷりでもちもちの “やき餃子” とともに、ジョッキは二杯目だ。

四川豆板醤で煮込んだ “麻婆豆腐” が土鍋でぐつぐつしている。最初の口当たりは甘めだけど、直ぐに辛さが
追いかけてくる。山椒を振りかけてなお美味しい。この辛さに、“ゆずハイボール” に救援を託すのだ。

満腹のお腹を抱えて再びの県庁前駅、暗闇の中から這い出たエメラルドは、偶然にも最初に乗った編成だ。

     

海岸線と連絡する新長田(鉄人28号前)駅を出ると、エメラルドグリーンの6両編成は北西へと90度向きを変える。
次の板宿を過ぎると地上区間になるのだが、山間部のためにトンネルが連続して、相変わらず電車は暗闇の中だ。

エメラルドグリーンの6両編成は、グイグイと勾配を登り須磨ニュータウンを経て西神ニュータウンを結ぶ。
西神中央駅は高層マンションを見上げるニュータウンの駅、車両基地へと線路が延びて終着駅の哀愁はない。

大きなアーケードの西神中央駅を正面に見てクワッドがスウィングしている。いや一人は吹いていないか?
陽だまりの中、どこか長閑なニュータウンの休日の情景に溶け込んで、
西神・山手線の旅は終わるのだ。

     神戸市交通局 北神線 谷上〜新神戸   7.5km 完乗
神戸市交通局 西神・山手線 新神戸〜西神中央 22.7km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
ボディスペシャルⅡ / サザンオールスターズ 1983



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (さくらもち)
2023-04-03 07:57:02
ご訪問頂きありがとうございます。私も豊味園行きました!
返信する
Unknown (呑み人)
2023-04-04 20:24:47
さくらもち 様
こんばんは。メッセージありがとうございます。
豊味園、地味な感じですけど美味しいお店ですね。
楽しく美味しく昼吞みさせていただきました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。