長嶋、松井両氏の国民栄誉賞授与式が行われた5日、西武の菊池雄星が日本ハム戦で、5安打7奪三振で今季2度目の完封勝利。両リーグトップの楽天・田中の5勝に次ぐ4勝目、防御率0.85とあわせリーグ2冠に躍り出たという。2回に2死満塁のピンチを招くなど「9回まで行けるとは思わなかった。もう泣きそう。興奮しちゃって…」と、お立ち台でうれしそうに語る彼の様子をスポーツニュースで見て、野球は全く見ないババだけど彼の活躍はうれしい。
2009年10月、メジャー行き断念の記者会見で涙を見せた少年が妙に印象深くて、西武入団後も、新聞やテレビのスポーツニュースで彼の名前を探したものである。だが、大きな注目を集めて迎えた1年目は、左肩痛を発症して二軍での登板もなく、ほぼリハビリで棒に振ってしまった。その後も泣かず飛ばずで、彼の名前がマスコミをにぎわすことはなかった。
ネットからの情報だが、2年目の2011年は開幕一軍入りしたが、登板の機会がないまま二軍落ち。その後6月12日に一軍昇格、その日の阪神タイガース戦でいきなり初登板初先発を果たすも3回4失点KOを喫し、たった1日で二軍へ逆戻りする苦渋を味わった。しかし6月30日に再度一軍昇格、同日のオリックス戦に先発すると5回を2失点に抑えてプロ初勝利。さらに8月18日の楽天戦ではプロ初完投勝利も飾ったという。
翌2012年は開幕を二軍で迎えた。プロ入り後、最速のMAX150km/hを記録したそうだが、この年の成績は14試合登板、4勝3敗、防御率3.10。プロ通算で8勝というのは本人にとっても不本意であったろう。
そして4年目の2013年4月13日、楽天打線を3安打無得点に抑え、プロ4年目で初の完封勝利。続いて5日には日本ハム戦で5安打7奪三振の今季2度目の完封勝利で4勝目を挙げた。鳴り物入りで入団したものの期待にこたえられず、屈辱の毎日であったろう。長い二軍生活に耐え、周囲の心ない罵声にもめげず、よくぞ頑張って復活した。マスコミは一様に「4年目の覚醒」とはやし立てるが、「石の上にも3年」、遅咲きの桜は根が強いという。今後の活躍が楽しみである。
今年、マスコミをにぎわしている大型新人は、日本ハムの大谷翔平と阪神の藤浪晋太郎である。プロ入り1年目からすばらしい活躍をし、順調に成績を残す選手はそうざらにはいないが、この2人の実力は本物であってほしい。
それに引きかえ、さっぱり顔が見えないのが、日本中を沸かせた甲子園の星「ハンカチ王子」こと日本ハムの斎藤佑樹である。彼も今年3年目、これまでの成績は38回登板して11勝14敗だとか。入団当時のあの賑わいを考えれば何とも寂しいこと。華々しいスタートをしながら、いつの間にか消えて行った選手も少なくない。そうなればその後の人生はたかが知れている。菊池はそうした将来のことも考えてか、西武入団と同時に東北福祉大(仙台市)の総合福祉学部通信教育部に入学願書を提出、通信教育で高校教員の免許取得を目指すと言った。今でも続けているだろうか。
斎藤は今、楽天の田中の活躍を眺めながらどんな気持ちでいるだろう。このままで終わってはならないとは、本人が一番強く思っていることだろうが、毎日が屈辱の日々であろう。野球に限らず、スポーツの世界に生きる人たちは体が資本で、怪我をすれば明日がない。が、菊池のように努力すればやがて陽の目を見ることもあろう。頑張って!
高卒でも大卒でも即戦力で行ける人は頼もしいですが、怪我すると致命的ですね。
それにメジャーにやたら行きたがる選手もいやなんです。
ただしダルビッシュくんなら安心してみていられます。
雄星って、まだ初々しくて可愛らしくて好きなんです。
読書家でもあり、趣味も多彩で努力家らしいですね。
その努力が実って本当によかった。
若い頃からもてはやされるとろくなことはありません。
3年間の苦労が返ってよかったと思いますね。
斎藤がいつ復活するのか、このまま消えたらどうなるのでしょう。天国と地獄を味わって何を考えたでしょうね。