ワクチン接種2回目終了・・・

 目につきにくい草むらの中にホオズキがたくさんの実をつけていた。真っ赤に熟れたらもいで、手のひらの中で優しくもんで、皮を破かないように種を取り出す。そして口の中に含んで舌を使って音を出すのである。こんな遊びも大昔の懐かしい思い出だ。

　ワクチン接種２回目の予約は３日11時30分だった。当市では片道200円でタクシーが利用できる。が、動いているタクシーは２台しかない。予約が必要というので、面倒だから往きはバスにして、帰りは急がないからタクシーを利用した。
　２回目も私の担当医で、「１回目はどうでした？」「２日ほど腕が痛くて…」と話していると「痛っ…」「はい、済みました」だ。待合室で待つこと15分、係の人が「異常がなければどうぞお帰りください。終了証明書は保管しておいてくださいね。おつかれさまでした」と丁寧に言われて恐縮した。
　夕方になっても何の異常もない。１回目もその日は何ともなかったから明日からかな？　が、８時ごろになって何だか熱っぽい。熱を計ったら36.5度。私は平熱が35度なので１度あがると熱っぽくなり、37度台になると寒気がして大変だ。注射した左側の肩の周辺と首筋が痛くなってきたので、念のため、体温計と解熱鎮痛剤を枕元に置いて寝たが、必要なかった。
　２日目、昨夜とあまり変わりない。肩の周辺と首筋が痛いが、腕は動かしても何ともない。３目も同様だ。副反応は２回目の方がひどいと聞いていたが、私の場合は１回目より軽くてすんだ。ヤレヤレ！
　しかし、ワクチンを２回接種したからといって、全く感染しないというわけではない。高知県ではワクチンを接種したにもかかわらず、５月上旬以降、21人が新型コロナに感染したという。接種してすぐに効果が表れるわけではなく、免疫ができるまでには２週間は必要と考えていた方がいいという。

　ワクチン接種後の副反応調査では、年齢が若い人ほど発熱などの副反応の頻度が高くなるという。それを聞いて、若い人の中には接種を希望しない人が増えているらしい。が、私のようにぜんそく、高血圧、高脂血症、骨密度など基礎疾患が色々あっても大丈夫だった。それにこれらの副反応は通常接種１〜２日後で自然と収まるそうだから、それほど怖がることはないのでは？
　また副反応の心配以外に「自分は感染しないと思うから」「自分は重症化しないと思うから」「あまり効果があると思わないから」という人もいるらしい。そういう人たちはワクチンや新型コロナそのものに対する理解が不十分で、自分の体力を過信し過ぎているのではないか。何の根拠もない、単なる身勝手な理由で、もし感染したらどう言い訳するのかな？
　現在、デルタ変異ウイルスが徐々に増加している。デルタに感染した人は、重症化リスクが高く、入院するリスクが２倍になったことが示されている。16～30歳の若年層のうち約半数は、回復した後数週〜数ヶ月間後でも脱毛症、味覚や嗅覚の喪失疲労感、呼吸困難、集中力の低下、記憶障害など、なんからの症状を呈していたという。これらの「後遺症」に悩まされている人がテレビで出て悲惨な状態を語っていたが、コロナの怖さがよく分かった。
　私の姪は早朝３時間ほどのパートを週３回やっている。以前「私は怖いから接種したくない」と言ったので、「万一感染して、ワクチン接種を受けてないと知られたら周囲の目がいっぺんに変わるよ。町内では昔の村八分だよ。第一、ワクチン接種をしないで子どもや孫に会うつもり？　それにパート先にも同僚にも迷惑かけて、そのまま勤めるなんてことはできないよ」と、少々脅かしてやった。姪はつねづね、「パート先の人はみんないい人で、パートに行くのが楽しい」と言っていたから、行けなくなるのはイヤだから行く気になったようだ。
　他人さまなら、ワクチン接種を望まない人に強要はしない。が、「ワクチン接種者が感染しにくくなる」ということは、「接種者がその周りの人に感染を広げる可能性が低くなる」ということだ。
　万一感染して、回復後も長引く「後遺症」で苦しむか、副反応を恐れるか、どちらを選択するかは個人の自由だ。が、「後遺症」による苦しみに比べたら、副反応の症状なんて大したことではない。自分の家族や周りの人を感染から守ることができるのであれば接種する意義は十分ある、と私は思う。