痴漢を誘発してる？ 女高生のスカート丈・・・

　最近都市部では、電車内での痴漢による被害が増えているという。片田舎のローカル線ではラッシュなどないので痴漢の話などあまり聞かないが、都市部の朝のラッシュ時には相当あるらしい。
　私も５０年近く前の高校時代、自慢ではないが何度か痴漢に会ったことがある。汽車通学はしていなかったが、映画館で痴漢にあうことがよくあった。どんなに空いている映画館でも痴漢はおり、暗い場内で、向うは私の美貌など分からなかったから痴漢行為に及んだのであろうが、その点は気の毒に思っている。
　その頃は映画館や飲食店などは親同伴でなければ行ってはいけない校則だったが、洋画が好きで、また石原裕次郎が絶大なる人気を博していた頃だったから、よく映画館へ足を運んだ。そこで痴漢にあうのであるが、がら空きの映画館で、わざと隣に座ってくる男性は必ず痴漢であると思ってよい。痴漢の定番で、やがて顔は真正面に向けたまま、そろそろと手だけ伸ばしてくる。最初はその手を払っているが、しつこくなると、その手の肘掛の上あたりに通学カバンを思い切り置いてやったことがある。痴漢男は痛そうにして、次のターゲットを探して席を移って行った。また、超満員で立ち見している時、後ろから手を伸ばしてお尻を触ってくるヤツには、振り向いてにらみつけてやる。痴漢をする男は大概気の小さな男が多く、にらまれるとコソコソと姿をくらますものである。その頃は若かったし、連れもいたので、怖いもの知らずというか、今思えばいい度胸してるって我ながら感心している。
　最近の痴漢はそんなに単純なものではなく、かの植草元大学教授のように、常習的で巧妙で、現行犯でない限り立証は難しいそうである。しかし、被害者である最近の女性の露出度の大きい服装には感心しない。とくに女高生のスカート丈の短さは目に余るものがある。これで痴漢行為をするなという方が無理で、無意識のうちに痴漢を誘発しているのと同じであろう。
　そこに山があるから、という論理ではないが、そこに触りたくなる対象物があれば自制心の弱い男ならフラフラとなる。インターネットの掲示板などに、「どこどこの高校生のスカート丈はチョー短いぞ」などの書き込みがあり、近隣のバカな男どもが、わざわざ朝のラッシュを狙って行くそうである。
　先日の旅でも、福岡県柳川市で千葉県から来た修学旅行中の高校生に出くわしたが、男子生徒のヘアースタイルは芸能人みたいにカチンカチンに突っ立てた髪型で、ズボンは腰の辺りまでずらしただらしない格好。女生徒は一様に、下着が見え隠れする、いかにも目を惹くチョーミニ丈で、大根足丸出しである。なぜ教師は注意しないのだろうか、校名が明らかに分かる修学旅行では学校の恥であり、これを黙認している教師もどうかと思う。
　単に電車内で触られる程度の痴漢はまだいいが、これが人通りの少ない夜道などでは、どんな性犯罪を誘発するやもしれず、やはり女性側にも大きな責任があるといえる。学生らしい清楚な服装をしている学生は、数えるほど少なくなったが、そのうち制服などなくなってしまうのだろう。
　もはや、頼んでも痴漢の被害者にはなれないだろうなあ。