一昨日、あのホリエモンが保釈後初めて外出したそうだ。行き先は、1985年8月に日本航空123便が墜落した御巣鷹山である。彼は拘置所生活の中で読んだ数多くの本の中で、山崎豊子著「沈まぬ太陽」を読んで感動し、涙が止まらなかったと言う。
私も5、6年ほど前にぜん息で入院中のベッドの上で、発刊間もない装丁版の分厚い本を、夢中で読んだことを思い出した。山崎豊子氏の小説は社会派長編小説が多く、「白い巨塔」、「華麗なる一族」、「不毛地帯」、「二つの祖国」、「大地の子」など、読み応えのある、読者の期待を裏切らない内容であり、松本清張氏の作品と同様に私の好きな作家である。
「沈まぬ太陽」の概要は、巨大航空会社のエリート社員であった主人公が心ならずも労働組合の委員長に選ばれ、御用組合を脱皮して本来の労働者の主張をはじめる。それに対して会社は、主人公を10年以上にわたり中近東、アフリカとたらい回しする人事で報復する。そして、500名以上の死者を出したジャンボ機の墜落事故を機に、主人公は再び会社の改革に挑む機会を得るが、壁は厚く、またアフリカへの異動を命じられるというものである。現在は文庫本で「アフリカ編上・下」、「御巣鷹山編」、「会長室編上・下」の5巻になっている。
(以下他評の引用文である)『小説の形を取っているが、ほとんどは実際の出来事に取材したものであるという。国民航空社員(モデルは日本航空とされている)で同社の労働組合委員長を務めた主人公、恩地元(実在の日本航空元社員・小倉寛太郎氏がモデルといわれている)が受けた不条理な内情を描き、人間の真実を描いた作品。ナショナルフラッグキャリアの腐敗と、単独機の事故として史上最悪の死者を出した日航機墜落事故を主題に、人の生命に直結する航空会社の社会倫理を鋭く抉り出した作品としての評価がある。
他方、「当時激しく対立していた日本航空の労働組合や経営陣の、対立する片側へしか取材活動を行わなかった」とか、「一方に偏った視点から白と黒を別けるような書き方が目立つ」とか、「実在の人物(一般社員)をそれと判るように批判的に書いているため、日本航空の労働組合同士の対立や経営上の対立に恣意的に利用された作品」というような評価もある』。
ホリエモンは朝5時に起床、同行する4人の仲間とともに御巣鷹山へ登ったそうだが、途中の山道に咲く草花を愛でながら歩き、心地よい汗を流したことだろう。頂上の慰霊碑の前で黙祷し、消えているロウソクに灯を点し、神妙な面持ちで鎮魂の時を過ごしたという。
彼は六本木ヒルズの自宅で、裁判資料を読み弁護士と話し合う毎日で、スポーツジムに通い、自分で料理をしているなど、外出は一切しないという。
26日には、元部下4人の初公判が開かれるが、その成り行きをどういう思いで見るのだろうか、自分はあくまで否認するという気持ちは変らないという。
私も5、6年ほど前にぜん息で入院中のベッドの上で、発刊間もない装丁版の分厚い本を、夢中で読んだことを思い出した。山崎豊子氏の小説は社会派長編小説が多く、「白い巨塔」、「華麗なる一族」、「不毛地帯」、「二つの祖国」、「大地の子」など、読み応えのある、読者の期待を裏切らない内容であり、松本清張氏の作品と同様に私の好きな作家である。
「沈まぬ太陽」の概要は、巨大航空会社のエリート社員であった主人公が心ならずも労働組合の委員長に選ばれ、御用組合を脱皮して本来の労働者の主張をはじめる。それに対して会社は、主人公を10年以上にわたり中近東、アフリカとたらい回しする人事で報復する。そして、500名以上の死者を出したジャンボ機の墜落事故を機に、主人公は再び会社の改革に挑む機会を得るが、壁は厚く、またアフリカへの異動を命じられるというものである。現在は文庫本で「アフリカ編上・下」、「御巣鷹山編」、「会長室編上・下」の5巻になっている。
(以下他評の引用文である)『小説の形を取っているが、ほとんどは実際の出来事に取材したものであるという。国民航空社員(モデルは日本航空とされている)で同社の労働組合委員長を務めた主人公、恩地元(実在の日本航空元社員・小倉寛太郎氏がモデルといわれている)が受けた不条理な内情を描き、人間の真実を描いた作品。ナショナルフラッグキャリアの腐敗と、単独機の事故として史上最悪の死者を出した日航機墜落事故を主題に、人の生命に直結する航空会社の社会倫理を鋭く抉り出した作品としての評価がある。
他方、「当時激しく対立していた日本航空の労働組合や経営陣の、対立する片側へしか取材活動を行わなかった」とか、「一方に偏った視点から白と黒を別けるような書き方が目立つ」とか、「実在の人物(一般社員)をそれと判るように批判的に書いているため、日本航空の労働組合同士の対立や経営上の対立に恣意的に利用された作品」というような評価もある』。
ホリエモンは朝5時に起床、同行する4人の仲間とともに御巣鷹山へ登ったそうだが、途中の山道に咲く草花を愛でながら歩き、心地よい汗を流したことだろう。頂上の慰霊碑の前で黙祷し、消えているロウソクに灯を点し、神妙な面持ちで鎮魂の時を過ごしたという。
彼は六本木ヒルズの自宅で、裁判資料を読み弁護士と話し合う毎日で、スポーツジムに通い、自分で料理をしているなど、外出は一切しないという。
26日には、元部下4人の初公判が開かれるが、その成り行きをどういう思いで見るのだろうか、自分はあくまで否認するという気持ちは変らないという。
すべての登場人物が特定できるストーリの展開と政、財、官の繋がりをえぐる切り口、個人と会社の狭間で困苦を強いられる主人公の強さに引き込まれての一気読みでした。
昨今の日航も当時と何ら変わらない派閥間抗争に明け暮れしている様子、そして経営の不在と無責任体質は日航のトレードマークのようです。
ということで日航に乗るのは控えている私ですが往時に比べて海外出張はなくなった私でもありました。(^・^)
TBさせていただいたのですが、間違えて2回してしまいました
ごめんなさい