ノイバラの赤い実、今年は花が咲いた時を見逃してしまった。
今年もプロ野球の契約更改が各球団で行われている。年俸アップの選手もいればそうでない選手も…、悲喜こもごもの年の暮れを迎えた。
いい話から。私は菊池雄星の隠れファンである。その雄星がエンゼルスと3年総額6300万ドル(約97億7000万円)で契約したという。今季メジャー6年目、初のシーズン200奪三振(206)に到達し、32試合で9勝10敗、防御率4・05をマークした。
エンゼルスは今季、球団ワーストの99敗(63勝)を喫して9年連続で負け越し、ア・リーグ西地区で最下位になった。同じロサンゼルスを本拠とするドジャース戦で、花巻東の後輩である大谷翔平との対戦を待ち焦がれている人も多かろう。
雄星もはや33歳、新天地エンゼルスでもう一花咲かせてほしい。そして第二の野球人生は、彼が私財を投じて完成させた「KOH」で、未来を切り開く子どもたちの育成をめざして頑張ってもらいたい。
もう一人好きな選手、パドレスのダルビッシュ有投手だ。彼は2021年にパドレスへ移籍し、史上最速でメジャー通算1500奪三振をマーク。22年は10年ぶりの16勝。23年は日本人史上2人目となるメジャー通算100勝を達成した。りっぱだネ!
彼はエンゼルスとの3年契約合意が伝えられた菊池雄星投手の移籍を歓迎。妻の聖子さんら家族ぐるみの付き合いがある菊池家との交流がさらに深まることを期待していると語った。私は家族との時間を大切にする彼の優しさ、人間性の素晴らしさに惹かれた。
だが一方、楽天から自由契約となった田中将大投手、彼は減額制限を超える年俸提示を受けた交渉の中で「もう期待はされていない」「居場所がない」と感じたという。提示額が低かったからだろう。
一般に年俸額の高さが「プロ野球選手の評価」と言われるが、過去の栄光に高額の年俸を払う球団などあるはずがない。球団経営は慈善事業ではない。この4年間、楽天は「じっと我慢の年」だったに違いない。
さらに田中は記者会見でこんなことを言った。「いろいろ『お金だ』なんだって論調も流れてますけど、思い出していただきたいのが、イーグルスに21年に戻ってくる時にそれ以上のオファーを蹴って戻ってきている。そこをもう一度思い出していただきたい」と。だがフーテンの寅さんもきっとこういったと思うよ。「それを言っちゃあおしめえよ!」
元広島カープの黒田博樹のように、20億円の提示を蹴って4億円のカープに復帰。25年振りとなる悲願のカープのリーグ優勝に貢献した。だが田中はどうだった? なんだか恩着せがましく聞こえた。
田中はお金は腐るほどあるだろう。楽天との交渉の時、「年俸はいくらでもいい。200勝したいので協力してください」と頭を下げていれば、楽手は否とは言わなかったろう。そうしていればハッピーエンドに終われたものを、田中は自分を過大評価しすぎていたようだ。「奢れるもの久しからず」、そして昔も今も「男は黙して語らず」だよ。
そういう私も 主人から50才を過ぎた娘のことを未だにお前の育て方が 悪かったと 責められます
私から見て、“しっかり育っとるな"と思うのですが…(笑)
頂点になれば後は下るだけ。選手は売り物、買い手がつかなければただの人です。自分の能力を過信してはいけません。あれこれ言うのも耳障りです。あの調子では周囲がやりにくいでしょう。こうなったらおとなしく引退した方がいいですね。
マー君心配です。楽天での投球機会がなかったのは、やはり「もうそれだけの力」がないのでしょうか?
彼にもプライドもあるし、球団も勝たねばならないし
困ったことです。
雄星もこれが最後の契約でしょう。でも彼は第二の野球人生があるから安心です。プロの選手は第二の人生設計が必要です。斎藤佑樹も第二の人生を立派に生きています。
田中は33歳、もう旬は過ぎた年齢です。最後の花を飾りたいなら球団の協力が欠かせません。片意地張っているとどこからもオファーが来ません。ハッピーエンドに終わればいいですね。