つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

がんばれ! だんご3兄弟・・・

2015-08-19 | 私事ですが

 先日のある夜、姪の3男から「ばあばん、明日朝9時ごろに行くから一晩泊めてな」と電話。彼曰く「部活が休みになったので、海を見て1日中ぼーっとしていたい」ということだった。
 
明朝9時過ぎにやってきて、母親は用事があるとかで三男を降ろすとすぐに帰って行った。しばらく見ない間に身長は178cmでちょっと太っちょ、足も腕も毛むくじゃらの立派な大人になっていた。が、図体はでっかくても、人懐こさは子どもの頃とちっとも変わっていない。
 
彼は高校3年、普通科の福祉コースに在学中だ。部活は中学生の頃から吹奏楽部で「チューバ」担当。高校ではチューバより一回り小さい「ユーフォニアム」を担当しているという。チューバやユーフォニアムは管楽器の中で最も大きく、太く響きのある低音が魅力的な楽器で、オーケストラや吹奏楽には欠かせない存在だとか。が、ピアノやヴァイオリンのようにメジャーではないので、知らない人が多いだろう。

 彼はだんご3兄弟の末っ子。長男と次男は体育会系で、大学進学を願う親や祖母の期待に反して、長男は航空自衛官、次男は陸上自衛官に、それぞれ自分の選んだ道に進んだ。一方、3男は運動はまったくダメ。音楽の道に進みたいと、9月末に学校推薦で音楽大学を受験するという。ユーフォニアムを主専攻、ピアノを副専攻にするそうだが、音楽で「飯が食える」ようになるのは並大抵ではない。だが、彼も彼なりに考えているようで、高校が普通科福祉コースなので、すでにヘルパー資格を取得。来春には「介護福祉士」の国家試験を受けるつもりだという。
 
彼の母親(姪)も音楽大学を卒業後、結婚して子どもができるまでヤマハ音楽教室のピアノ教師をしていた。その母親のDNAを受け継いでいるのが3男である。家には母親のグランドピアノとアップライトピアノ、エレクトーンがあり、小さい頃は母親が教えていた。が、やはり親だと甘えが出るとかで知人の教師に師事、現在も続けている。
 
彼は中学校の音楽教師になりたいだそうだ。が、教師は音楽的才能があるというだけでなれるものではない。だが、これから4年間、音楽大学でしっかり勉強してチャレンジすればいい。自分の好きな道へ進むことができれば、それが一番幸せなことだし、本人も前向きに考えているようなので、周りは黙って見守ってやるしかない。

 一般的に高校生くらいになると男の子は無口で無愛想だというが、だんご3兄弟はどの子も両親や祖母、私ともよくしゃべる。2人で夕方までずっとしゃべりっぱなし、普段しゃべることがない私は1ヶ月分をしゃべったようで咽喉が痛くなった。 

 翌日、お盆で帰省中の次男を連れて母親が迎えにきた。次男に会うのは正月以来だ。彼は四国・善通寺駐屯地に赴任しており、卒業祝いに買ってもらった大型バイクを持って行って、休みの日にはツーリングを楽しんでいるという。父親が180cmほどあるので、どの子もみんな背が高い。次男はすでに父親を超えたという。
 次男に
「集団的自衛権が容認されて海外の紛争地へ行かなければならなくなったらどうする?」と聞いたら、「集団的自衛権は必要だと思う。命令されたらどこへでも行くよ」と答えは明快だ。「そうなったら自衛官を辞めるという人もいるのでは?」と訊ねると、「そんなひ弱なヤツはいないよ」と。何と頼もしい若者たちだろう。
 
母親も「私も色々迷っていたけど、この子の説明を聞いてすっきりした。本人の意志を尊重するわ」という。そうか、何も分からず、命令だから仕方なく従うと言うのでは困るが、しっかり教育を受けて理解し、もう自分の意志が固まっているなら、それはそれでよしとしよう。以前、長男にも訊ねたことがあるが、兄弟2人の考えが同じであることに安心した。あとはただ、海外で自衛隊員が命を失うことのないよう、きちんとした法整備をしてもらいたい、そう願うだけである。
 福岡県の築城基地に赴任している
長男は9月12日に結婚式を挙げることになっている。まだ若いので心配はあるが、お相手は保母さんで、とてもしっかりした考えをもっている賢いお嬢さんだ。「総領の甚六」的なところのある長男をしっかりサポートしてくれるだろうと喜んでいる。だんご3兄弟、人生はこれからだよ。がんばれ! がんばれ!

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4 コメント

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Unknown ()
2015-08-19 10:10:40
これからの世界はインターネットの世界でもう軍事力がものをいう時代ではありません。下手に兵隊さんを動かせば社会的制裁を受け国家が不利益を被るだけです。
自衛隊法がどう変わろうとこれから若者たちが武器を持って戦うと言うことはないでしょう。
それでもなお自衛権問題にかかわるのは隣国にバカにされないために法律を整備しておくためなのでしょうね。
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頼もしい!感激ですよー (sirousagigamanoho)
2015-08-19 16:24:24
戦後70年の今夏。いろいろ取りざたされている、集団的自衛権行使」もこう云う自己判断出来る頼もしい若人なら、過ちなく、任せられと老女は感動。
大叔母さまの人生観がちゃんと伝わって三兄弟は爽やかに、逞しく!すてきです。
私設応援団長に就任したいくらい。頑張れ三男さん。
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Unknown (オールドレディー)
2015-08-20 09:15:19
★亀さま
国民の大半が反対の安保法案、強行採決で成立していいものかどうか。かと言って、国民みんなの理解を得ようというのは無理。となるとどうなるのでしょうね。
安保法案を戦争法案と決め付けるのは飛躍しすぎています。日本の将来を考えるとき、何が必要か、どうすべきか、冷静に考える必要があるのではないでしょうか。難しい問題ですが…。
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Unknown (オールドレディー)
2015-08-20 09:38:16
★sirousagigamanohoさま
自衛官だからそういう風に教育されるのでしょうが、自分が納得できないなら職を辞すという選択もあるでしょう。万一ということもないとは言えません。それでも安保法案は必要という彼らを心強く思います。
3男の私設応援団長に…、うれしいお言葉ありがとうございます。兄達とまったく違った進路を選択しましたが、自分の夢に向かってがんばっています。男の子って頼もしいですね。
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