「お金と命、どっちが大事?」と聞かれたら、ほとんどの人が「命」と答えるだろう。私も若いときなら、迷わず「命」と答えただろう。が、この年になると、もう働くこともできないし、宝くじでも当たらない限り大金が入ってくる当てもない。老い先短い身にとって、お金は命と同じくらい大切なのだ。
昔から「金が無いのは首がないのも同じ」と言われるが、首がないというのは命がないということだ。今の時代、金の力は絶対だ。お金のあるなしによって、命と健康が左右されるという時代なのである。たとえ命があってもお金がなくてはどうすることもできないのが現実、むしろ、命がなくなればお金の心配をしなくていいから楽かも…、というのが私の本音。
「お金には人を変える魔力がある」とか、お金がもたらす力は大きい。ただの金属もしくは紙なのに、お金に振り回されて人生を台無しにする人も少なくない。それでも、生きて行くためにはお金と縁を切ることはできないのだから困る。厚生労働省の調べによれば、2014年に結婚した夫婦が年間約64万組だったのに対し、離婚した夫婦が22万組。結婚した夫婦の数の3分の1は、いつかは離婚するということだ。その離婚の理由の1位は経済事情、すなわちお金の問題だという。昔から「夫婦喧嘩はとびつ(米びつ)から」と言うが、ほんと、愛情だけでは空腹を補うことはできないからネ。
ところで、あるサイトに「お金に関することわざTOP10」というのがあった。20~30代の男性200人に聞いたら、下記のような結果が出たという。
1位 金の切れ目が縁の切れ目(金銭だけで成り立つ関係は、お金のあるうちはちやほやされるが、お金がなくなると終わりとなってしまうこと)
2位 金持ち喧嘩せず(喧嘩をすれば損をするので、利にさとい金持ちは人と争わない。自分の立場を失わないように、保身のためもめごとを避けるのが金持ちの振舞い方だということ。)
3位 いつまでもあると思うな親と金(親と金はいずれなくなるものなので独立心を持ち倹約すべしということ)
4位 金は天下の回り物(お金は世の中を回っているものだから、いつかは自分のところにもやってくるかもしれないので、貧富は決まったものではないということ)
5位 安物買いの銭失い(値段の安いものは質が悪いから結局買い替える羽目になり、かえって高くついて損をするということ)
6位 一銭を笑う者は一銭に泣く(わずかなお金を粗末にする者はわずかなお金のために泣くことになるということ)
7位 早起きは三文の徳(朝寝坊しているようでは損することも多くなり、貧乏になって生活にも窮するようになるということ)
8位 悪銭身に付かず(不当な手段で得た金銭は、とかくつまらないことに使ってしまい残らないということ)
9位 地獄の沙汰も金次第(金のチカラは万能であるということ)
10位 親子の中でも金銭は他人(たとえ親子の間柄でも金銭に関しては他人と同じようにけじめをしっかりつけるべきだということ)
※番外編
11位 辛抱する木に金がなる(辛抱強くコツコツ励めばいつかは成功し財産が持てるようになるということ)
12位 明日の百より今日の五十(大きな話に乗るよりも、わずかでも今日確実に手に入るほうを受け取るのが賢明であるということ)
こんな古いことわざを20~30代の人がよく知っているものだと感心したが、実は全16の選択肢から選ぶようになっていたらしい。だろうネ。ババほどの年齢の人なら知っていて当たり前だが、今どきの若者が知っているとは思えない。ほんと、昔の人はいいことを言うネ。
まぁ、医療費にお金がかかるのは事実ですが。
老いにも若きにも悩ましい問題です。
手堅くコツコツが一番と記事に書かれたことわざも言っていますね。
人生での局面毎、それぞれに適したお金の用い方今さら知恵を絞っても手遅れですが。
お金がいくらあっても命がなければダメ。命があってもお金がなくては生きて行けない。どっちも大事ですが、お金がなくて下流老人になって生きるのは地獄、私は絶えらません。
これは鶏が先か卵が先かという論争に似ていますね。
お金のあるなしで命も健康も左右される今の世の中、「地獄の沙汰も金次第」です。
昨今、「下流老人」「老人破産」が話題になっていますが、ある程度は自己責任だと思います。お金がすべてとはいいませんが、お金のあるなしで人の生き方が左右され、人の尊厳さえ失う。お金って恐ろしいものですね。
どれも納得のいくことばかり。でも、どれもお金の汚さを感じさせるものが多く、あまり良いことわざがありません。番外編の2つくらいでしょうか、心得ておきたいですね。
私も貧乏育ち、お金にはずいぶん泣かされました。でも、今はぜいたくはできなくてもお金に困ることもない。有難いですね。