2月9日、自民党の中堅・若手議員ら73名が「緊急事態宣言延長に当たって追加経済対策の申し入れ」を行ったという。今年度の予備費およそ4兆円を使い切って、持続化給付金の再支給、来年度には、経済的に厳しい人に対し10万円の特別定額給付金の再支給、児童扶養手当の特別増額などを求めているという。
昨日12日夜、厚生労働省の専門家部会はファイザー社のワクチンを承認した。が、6人を想定していたワクチン接種は5人になり、接種を受けられる人数は2割近く減るという。ならば不足分の追加費用が必要になろう。何事も計画通りにはゆかぬもの、だが、何が起きても柔軟に対応できるよう予算に計上されているのが予備費である。それを使い切ってしまおうなど無責任にも程がある。
彼らは「政治が国民と共にあることを強く表明するため」というが、不祥事続きで支持率が急落する中、どうやって有権者の支持を取り付けるか、秋に行われる衆院選を念頭に置いたパフォーマンスだとしか思えない。
11日の記事によれば、国債と借入金、政府短期証券を合計した国の借金は、2020年12月末時点で1212兆4680億円となり、過去最大を更新した。コロナ拡大前の2019年12月末の借金総額は1110兆7807億円だったから、コロナ対策に101兆6873億円要したことになる。財務省によると、国の借金総額は2021年3月末で約1292兆円に達する見込みだとか。
73名の議員たちは、この財政状況が分かった上で言っているのか。大判振る舞いで急場はしのいでも、結局、最後は国民に負担を強いることになるのである。年金減、医療・介護費負担増、挙句の果ては消費税増へと、行き着く先は見えている。さらに債務超過の規模が膨らめば将来世代の負担も一段と重くなるだろう。考えれば考えるほど怖くなってくる。
聞けば、昨年5月から実施されていた「国会議員歳費2割カット」、それが4月末で終わるとか。2割カットといっても、ボーナスは全額支給だから実際の年収は2割も減っていないという。
「政治が国民と共にある」というのなら、ぜひとも「議員歳費2割カット」の延長、「ボーナスの一部カット」を提言してもらいたい。自分たちばかりいい思いをせず、コロナ禍で厳しい生活を強いられている人たちのため、少しくらい身を削ってもバチはあたるまい。
選挙になったら、10万円の特別定額給付金の再支給を提言する無責任な議員より、私なら「議員歳費2割カット」の延長、「ボーナスの一部カット」に声を上げる議員に1票を入れるわ。
コロナ禍の影響で生活に困窮する人たちを支援しようと、現在、47都道府県すべてで「フードバンク」が活動しているそうだが、ほとんどが非営利法人の運営だという。この活動に自治体が積極的に参加・協力すれば市民の意識が変わり、活動の輪も広がるだろうに…。
また現金支援を望む人も少なくないだろう。が、国の借金を増やさなくても、我々にもできることがあるのではないか。自治体が主体となって、今はやりの「クラウドファンディング」で寄付金を集めたらどうだろう。NPOでもやっているところがあるが、主体があやふやなところは寄付金がいい加減に使われそうで二の足を踏む。が、自治体が主体なら公明正大に運営されるだろうから信用できる。
そうした取組みが全国の自治体に広まれば、生活に困窮している人たちをすぐにでも救済することができるだろう。「ふるさと納税」のように、どこの自治体で、寄付金がどれだけ集まったかが分かるようにすれば活動も盛んになるかも? そうなれば私もぜひ協力したい。
コロナ禍で休みなく働いている医療従事者にはボーナスなしで、議員には多額のボーナスが出るとはおかしい話です。
あと、今朝はコメントをくださりありがとうございました。
政府のやり方には疑問を感じることが多いです。が、議員はだれも声を挙げません。それが腹立たしくて…。
お元気そうで何よりです。明日あたりからまた寒くなるそうです。風邪をひかないようにネ。