カキのシーズンも終わった。今はホタテの貝殻を投入し、牡蠣幼生を付着させる作業の真っ最中だ。作業が終わったカキ筏は漁船に引っ張られて湾の外へ…。
私が子どもの頃はまだ生活が豊かでない時代で、唯一の娯楽といえばラジオだけだった。が、不思議なことにわが家には、写真のような「ラジオ付き蓄音機」があった。そしてSP盤かLP盤か忘れたが、クラシックのレコードがたくさんあった。
ボンボン育ちの亡父は高校生の頃、朝、弁当を持って家を出て、学校へは行かず友人3人とビリヤードやマージャンにうつつを抜かしていたという悪ガキだったとか。が、勉強はキライだが音楽は好きだったらしく、ハーモニカは抜群に上手かった。またクラシック音楽を聴くのが好きで、蓄音機を買ってもらい、レコードもたくさん集めていたとか。趣味は多かったらしい。
戦後、それらが残っていたのが不思議だったが、父の実家は大きな家で、戦時中、陸軍のお偉方の宿舎にされていたそうだから、蓄音機も大事にされ無事だったのだろう。
毎日毎日、その蓄音機でラジオを聴いていた。子ども向けのドラマや歌番組を夢中になって聴いたものである。が、貧乏な狭い家に大きな蓄音機は腹の足しにもならぬ邪魔物で、やがて生活の糧にと処分され、消えてしまった。
本題に戻ろう。私は毎晩、NHK第1の「ラジオ深夜便」を一晩中つけっぱなしにしている。流れてくる音声が子守唄代わりとなり、そのまま眠り落ちるというのが習慣になってしまった。以前は民放の深夜放送を聴いていたが、若者たちが集まってワイワイガヤガヤ、それが耳障りで眠るどころではなかった。
「ラジオ深夜便」は毎週月曜~日曜、午後11時05分~翌朝の午前5時まで、365日休まず放送される。文芸、自然、医療、健康など、さまざまな分野からのゲストとのおしゃべりも楽しいが、アナウンサーの穏やかな語り口や音楽が、心地よい眠りを誘うのだろう。
時間の初めには必ずニュースを5分、終わりには天気予報と決まっている。楽しみなのは、2時5分から始まる「ロマンチックコンサート」(主に洋楽、クラシック、映画音楽など)と、3時5分からの「 にっぽんの歌こころの歌」(童謡、唱歌、日本のヒット曲、懐メロなど)だが、聴いているうちに眠くなって、まともに全部聴いたことがない。
朝、アラームに起こされるとちょうど5時前のエンディング。「誕生日の花・花言葉・花言葉の短歌」、そして番組の締めくくりのアナウンサーの「二度とこない今日という一日をどうぞ大切にお過ごしください」とか、「今日が良い一日でありますように」などの一言で、心地よい目覚めの朝が迎えられる。
安物のポケットラジオだからか、雑音が入ってよく聴こえないことがある。ラジオが原因ならば買い換えてみようか、だがマンションは電波が届きにくいというし、目下思案中!
レコード盤にそっと下ろす針が好きだった子供の頃を思い出しています。
技術進歩で今の若人等は、ワイヤレスイヤホンを耳に挟み!(まあお若いのにお気の毒補聴器ですか?と勘違い)音源は何処から❓と云うような姿で闊歩しています
ラジオを聞きながら眠ることは有りませんが、テレビと違って1日中流していても
邪魔にならないのがいいですね。
電気消費量も僅か、
ニュースも音楽番組も天気予報まで、静かな情報源は現代の優れものだと思います。
意味もよくわからず、それでも心に沁みるうた。
ラジオを聴きながら休むのもいいですね。
我が家は小作農家で貧乏暮らしでしたが何故か電蓄がありました。伯父が軍人で遺品として残していったものです。その当時はSPバンで針は竹でした。すぐ駄目になるので針の先をとがらす専用のハサミがありました。
その伯父はフィリピン沖で軍艦と共に海の底に沈められました。
婚約者もいたそうです。
音楽には興味はありませんが、ラジオのない時代なのでそれを聴くのが唯一の娯楽でした。
やはり同年代の方はみんなご存知ですね。祖父母のところにあったラジオは小さな箱型でした。聞こえが悪い時は箱をバンバン叩くと聞こえるようになります。そんなラジオの前にみんな集まって紅白歌合を聴いていました。そんな一家団欒って、今では夢の中の話ですね。
もう70年以上も前のことですが、懐かしい思い出ですね。
「モンテンルパの夜が更けて・・」は渡辺はま子、「異国の丘」は誰だったかしら。いまでも歌えますよ。ラジオの楽しみは流行歌と、連続ドラマでした。祖父母の家にいたころ、「君の名は」なんて大人の番組なのに、叔母と一緒に夢中で聴いていました。三部作の映画も観に行きました。ラジオは想像力を豊かにしてくれるので好きです。
伯父さまの思い出のレコードを聴いていたなんて、その状況が想像されます。竹の針は知りませんが、針が古くなったのか、レコード盤が壊れたのか、ずっと同じところばかり、一向に進まなくて…、あれはおもしろかったです。
楽しいことも哀しいことも今では遠い昔の思い出になりました。この頃無性に懐かしく思いだされるのも年をとった証拠でしょうね。
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