今日から2月。3日は節分、4日は立春と暦の上では春の訪れを感じるが、現実は「春は名のみの 風の寒さや」である。この時期の乾燥した冷たい北風は、若い女性のみならず、脂分が失せて干からびてしまったババにとってもお肌の大敵。早く暖かくなあれー。
昔から「色の白いは七難隠す(色白の女性は顔かたちに多少の欠点があっても、それを補って美しく見えるということ)」と言われるが、際立って色白でもないババ。もう少しご面相よく生れていたら、しっかりお肌の手入れをしたものを…。無駄な抵抗はよせと言われたくなくて、何の手入れもせずに過ごした年月が、今になって悔やまれる。
私の若かりし頃には、今のような格安コスメを販売するドラッグストアや100円ショップもなくて、化粧品は資生堂やカネボウなどのブランド化粧品しかなかった。洋服だって既製品を売っている店はなく、洋服生地を買って仕立て代の安い洋裁店を見つけて仕立ててもらうという時代だったので、哀しいかな、貧乏人はおしゃれとは無縁であった。
ようやく少しゆとりができて有名化粧品が買えるようになった頃には、もう「お肌の曲がり角」は一周も二周もして、“烏の足跡”も“鶏の足跡”。今ではもう、ちり緬じわに小じわ、大じわは月のクレーター状態? しわのダーツを生え際に縫いこみたいくらい。
あるサイトで『美肌になりたいなら、砂糖をもってお風呂に入ろう』という記事を見つけたが、この“砂糖”を“黒砂糖”にしたら、もっと効果があるように思う。なぜなら、私の亡母で経験済みだから…。
私が子どもの頃は自宅にお風呂があるのはお金持ちの家だけ、我々貧乏人はみんな銭湯通いをしていた。母は銭湯に行くとき、木綿の小袋に“米ぬかと黒砂糖”を入れて持参、それで丁寧に顔や首筋をマッサージしていた。昔の米ぬかは無農薬だからお肌によく、“米ぬかと黒砂糖”というのは、戦後の化粧石けんなど手に入りにくい時代の生活の知恵でもあったようだ。
たしかに、この“米ぬかと黒砂糖”で入念にマッサージした後のお肌はツルツル、しっとり感があってとても気持ちよかったが、米ぬかの臭いがイヤでやらなかった。この“米ぬかと黒砂糖”にウグイスの糞をプラスするとより美肌効果があるようで、母も時々、どこからかもらってきては入れていた。ウグイスの糞の効果は昔から知られており、最近では米俳優のトム・クルーズが“米ぬか+ウグイスの糞”を用いた化粧品を使っているという。
亡母は40代の始め頃まで続けていたようだが、コメ栽培に農薬を使用するようになってからは止めた。それまでの丹精の甲斐あってか、高齢になってもシワがなくお肌ツルツル、娘の私よりきれいな肌がうらやましかった。60歳ころには人から「きれいな肌ね」「若く見えるね」と言われるのがイヤ、年相応な肌になりたいと化粧水すら付けなくなっていた。86歳で亡くなったが、シワのない肌がきれいで、おでこがテカテカ光っていた。私も母と同じように“米ぬかと黒砂糖”洗顔を続けていれば、今でも美肌でいられたかも…ネ。
もう一つ、参考になる話。浴室の鏡に白いウロコ状の水垢がついて、なかなか取れなくなって困っているという話をよく聞く。わが家でも鏡の下部のほうに小さなウロコ状の汚れが目立ち始めて、よく言われるクエン酸水を作ってみた。水200mlに対して大さじ2杯ほど入れたクエン酸水をスプレー容器に入れて、鏡に吹きつけその上からラップを貼り付けて湿布。そのまま半日ほど置いておき、水できれいに洗い流す。それでも落ちないしつこい水垢は、クレンザーを手のひらに伸ばしてクルクルと円を描くように鏡を磨き、水できれいに洗い流す。
ウロコ状の水垢は水道水の中に含まれるカルキの成分が鏡に付着して固まったもので、どんな方法で磨いても洗い流した後の水滴をきれいにふき取らなければすぐに水垢がつく。わが家ではそれほどひどくなかったので、クエン酸水で何回が繰り返して磨いたら、なんとか目立たなくなった。が、それで安心してはダメ。入浴時、体を洗ったあとの石けんがついたままのタオルで鏡と蛇口のステンレスを磨き、洗い流したあとの水滴を乾いた布できれいに拭き取る。これで鏡と蛇口のステンレスは一点の曇りもないピッカピカ。面倒でも、お風呂から上がったら鏡と蛇口のステンレスを乾拭きを習慣づけておくことだね。
私が鏡をみていつもつぶやくセリフ。また先に言われちゃった。全面縮緬状態で、山あり谷あり・・(泣)
子供の頃は「七難隠す色白」と言われ、七難も隠さないと
困る顔でしたが、その上自然変色で「白」も「灰色」に。
どうせ「灰」になるからまぁいいか!
鏡ははっきり見えない程度が落ち着くかなぁ。
どんなにつついても土台が悪いとあきらめていたけど、せめて基礎的なお手入れだけはしておけばよかったかなと、今頃気付いても手遅れですけどね。
若いうちは厚化粧をせず、お肌の手入れだけをした方がいいですね。
今度はもう少しご面相よく生れたいですね。