山口県周防大島物語

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屋代大龍寺(片山)への移転説明(能嶋風景の酷似説)

2022年07月24日 14時06分06秒 | 村上海賊家の墓と寺
元正寺(元大龍寺・内入)の説明に、村上武吉が以前の領地の能島と似ていることから
現元正寺の地に菩提寺を建てたと書かれています。
これはこのパンフだけではなく色んな本にそのように書かれていますが
基本的には間違いです。

これは大龍寺の伝承をきちんと確認しないまま誰かが筆をすべらせたのが原因
で、それが感染していったものと思われます。

確かに大龍寺の伝承にそのようなことはあるのですが、その風景が似ていたと
される所は内入ではなく、屋代片山のことです。

その根拠とする「一次資料」は『周防大龍寺上梁銘』ですから間違いありません。
そこに書かれている銘文は、

周防大島郡屋代邑大龍寺者古極楽寺者在同邑片山
慶長中 村上大和守源武吉封於此邑乃相此地形
勝擇吉日建伽藍營宗廟

とあり、明らかに、内入から大龍寺を屋代片山、極楽寺跡に建立する時の
棟札に書かれてあります。
この大龍寺は焼失しますので、しばらくして今の龍心寺(元大龍寺)に
移転することは以前お話しました。


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