大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

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歯肉の扱いが審美インプラント治療のカギを握る

2012年07月28日 | 即時MI審美インプラント治療の話

今年のITIコングレスで、シアトル開業の秋本健先生が抜歯即時植立のレクチャーをされました。

非常にアグレッシブで、綺麗な仕事でした。

秋本先生が報告されたものは、今回も来られたITIのプレジデントであるブーザー先生の進められている治療方法を否定しているもので、現時点でここまでは出来るよ、と言うものでした。

ブーザー先生は、一般的に知られているように、抜歯即時植立では審美的で長期的予後の良いインプラント治療を行えないから、抜歯して軟組織歯茎の治癒を待って、それからインプラント植立とGBR骨造成で治すのが良い、と言う主張をされています。

それに対して秋本先生は、抜歯即時で植立する場合でも、軟組織歯茎、硬組織骨の変化を予測出来るのだから、その変化への対応する手術を同時に行って処置すれば問題なく審美的に長期に経過の良いインプラント治療が出来る、と言う主張をご自身の症例を通して示されていました。

私は勿論、秋本先生と凄く仲が良いので、先生の主張と同じ考え方をしていますし、生意気な言い方ですがさらに発展させて最初から綺麗に仮歯を付けて治す、と言う方法を長くして来て、成果を上げています。

その鍵を握っているのは、実はブーザー先生が主張しているような骨の組織での対応ではなく、軟組織歯茎への対応の方が予後が良い、綺麗に治せると言うことが分かっているのです。

それに対して秋本先生はCTG軟組織移植術を用いています。

私もこの手術は実はとても良くしていて、自分で言うのも変ですがかなり上手です。

最近は富に、このCTGと言う手術が重要で、審美的インプラント治療に必要であろう、と感じています。

所が、このCTGと言う手術、非常に患者さんにとっては治療を受けたくない、1回受けたらもう嫌です、と言う反応をされる手術なのです。

その理由は、軟組織を移植するのに貰ってくるのが口蓋の歯茎だからです。

CTG軟組織移植術を行うと、歯茎が広範囲に一時的に大きな口内炎が出来たような状態になって、患者さんは痛くて辛くて大変なのです。

なので、インプラント治療を手掛けている先生でも、この術式を充分に修得していて、痛くなく綺麗に治せ、大きな口内炎が出来てしまうような状態にならないような、患者さんにとって楽な手術を出来る方は相当に少ないのです。

正直に書くと、私もCTGにはかなり苦戦しました。

どうしても歯茎の厚みを確保したいのでCTGを行うのですが、やはり大きな口内炎が出来てしまって、と言う結果を繰り返してしまっていました。

しかし、その結果を受けて反省して、色々と処置方法と改良を加え、自分なりに修練を繰り返した結果、今ではかなり得意ですよ、と言える、殆ど口内炎にしてしまうなんて結果にしない手術が出来るようになりました。

最大の改良点は、やはりライト付きの10倍の拡大鏡で綺麗な早い手術が出来るようになった、と言うです。

今ではCTGはかなり得意ですので、移植片を採取するのに15分も掛かりません。

先日行った時などは、10分を切る早さで綺麗に移植片を採取出来ましたので、当然10倍のライト付き拡大鏡でしましたから、凄く治りも良く、改良した方法でしましたから、出血も非常に少なく直ぐに止められ、綺麗に圧接されるように縫合出来て、今日のチェックの状態で、もう治っていました。

1週間も経たないうちに綺麗に治ってくれていますから、患者さんは痛くないし、辛くもなかった、とニコニコしてくれていました。

口蓋から移植片を如何に綺麗に採取出来るのかが、この術式の成否を大きく左右しますから、私はCTGをほぼ完璧に修得出来た、と言って良いのではないか、と思っています。

 

因みに、今年のフローラルインプラントチームのセミナーで、土曜日の実習は私がレクチャラーでこの内容を具体的にします。

非常に有効なお役に立つ話だと思いますので、志ある先生方は是非聞きに来て下さい。

 

軟組織移植術の成否の次の鍵は、移植される方の処置の仕方です。

これもポイントは、私の場合ライト付き10倍の拡大鏡で綺麗に早く行える、と言うことに尽き、唇側の歯茎の扱い、十分に広い範囲の移植床を形成することにあるのです。

 

10倍のライト付き拡大鏡で、精密且つ丁寧な手術を素早く綺麗に行う、これが非常に重要である、と私は強調して置きます。

元来私は不器用な性質ですので、ここまで自信を持ってCTG行えるようになるまでには10倍のライト付き拡大鏡が必須でした。

しかし、私よりも才能がありセンスがある先生なら、そこまでの強拡大でなくても4~5倍程度の拡大鏡、顕微鏡で同じような成果が出せるだろう、と思います。

裸眼で、ラフで時間の掛かる手術をしていては、治りが悪いし、患者さんに痛がられる結果にしかならない、と言うことです。

 

歯肉の扱いが審美インプラント治療のカギを握る、そして、その鍵は拡大鏡が握る、と言うことです。

 

綺麗な予後の良いインプラント治療を希望される患者さんは、歯茎の扱いに長けている、歯周病治療の再生治療を出来る先生を探されると良いでしょう。

そう言う治療を行いたい先生方は、歯周病治療をしっかりと修得されることを強くお勧めします。