昔、抜歯即時インプラントは、同時にゴアの非吸収性膜を使った骨造成GBRとやらなければならないものでした。
私が初めて手がけたのは、上顎の犬歯の歯根破折でした。
とても難しい手術で、難儀したことを良く覚えています。
しかし、幸いにも歯肉の状態の良い方で、上手く行きました。
その時、私が工夫したのが、膜をヒーリングキャップで止める、と言うやり方をしたこと、そして、できるだけ歯肉を寄せて被せるように縫ったと、でした。
膜が露出してしまう、と言う問題点が指摘されるゴア膜でしたが、ヒーリングキャップの高さがあったことが幸いし、骨造成には悪影響なく治せたのです。
その当時、ゴア膜は完全に歯肉に包ませて中に入れるべき、と言われてましたが、私は初めからそのルールを守らないで、少しだけですがヒーリングキャップが見えてる状態で治したのです。
多分、運が良かっただけ、だと思いますが、それで綺麗に治り、これがキッカケとなり、抜歯即時インプラントを手掛けるようになりました。
そして、自分の経験から、抜歯即時インプラントでゴア膜要らないんじゃない?と思うようになり、使わずにやり始めて、更に良い結果を出せるようになりました。
ポイントは、出来るだけ歯肉を寄せて被せる、でした。
それから、即時荷重インプラントを2000年から出かけるようになり、抜歯即時インプラントで即時荷重をするようになり、同時に骨造成GBRするようになりなったのです。
コツは同じです。
歯肉を寄せて被せるように縫う、です。
そこから、更に改善改良して、2003年からMI低侵襲な外科でできるようになり、今に至ってます。
私が始めた頃は、教えてくれる方も本も論文も余りありませんでしたので、殆ど自分の創意工夫でして来ました。
苦労はしましたが、今となっては、先駆者と言われますので、良かったと思います。