歯周病の菌産物がアルツハイマー病の患者さんの脳から検出された、と言う報告は、とても歯科界にとって大きなニュースだと思います。
恥ずかしながら、この重大ニュースをご報告するのが今になってしまうと言う失態を演じてしまいました。
すみません。
歯周病菌は、誰もが持っている常在菌で、これをなくすことはできません。
なので、これは増えてしまうこと、プラーク(歯垢)が付着することを予防するしかないんです。
良くうがい薬とか何かでプラークを楽に取れないか、と患者さんに聴かれるのですが、できません。
プラークはバイオフィルムと言って、ネバネバして歯に付くからです。
台所のゴミを入れる三角コーナーってヌルヌルしますよね。
あれがバイオフィルムです。
あれは幾ら水流しても取れません。
機械的に、物理的に、取り除くしかないんです。
つまり、歯ブラシです。
そして、歯周ポケット内のプラークは、定期的に専門家に取っていただくしかないんです。
プラークコントロールすること、歯周病菌を増やさないようにすること、がアルツハイマーの予防になるとしたら、これは一所懸命にしていただくのが良い、と思います。
医学が進んで、次々と口腔内常在菌の全身への悪さが明らかになりつつあります。
健康寿命を伸ばし、健康長寿を実現する為にも、口腔内を清潔にする習慣を!
その為には、定期的に歯科医院へ、です。
但し、歯周病治療がちゃんとできる所ですよ。