これは事実です。
特に、インプラントとか歯周病再生療法とか、口腔外科手術のこととかでは、ほぼ一般の方と同じ程度の知識しかありません。
亡き父の残念なエピソードまで書いてしまいます。
ちなみに、父は大変に優秀な整形外科医でした。
その凄腕ぶりは、海外からも患者さんが来るとか、テレビ出演もするとか、大学の名の掛かった整形の手術は父がしていた、と言う事実からも伺えます。
数々の整形外科の学会の創立メンバーでもあり、長く役員を務めていた、というDRでした。
ところが、私が甥っ子の水平埋伏智歯抜歯をして、当然父から見たら孫ですが、この甥っ子がなかなかやんちゃ坊主で、親知らずの抜歯した当日、友達達とふざけて遊びまくったんです。
それと言うのも、私の手術が痛くも何ともなかったからで、甥っ子は大したことない、と思ったのでしょう。
そりゃ、私の親族ですから、私の手術はいつものように精密、丁寧でやりましたから、痛くもないし何ともないと感じたかも知れません。
しかし、手術は手術ですから、後出血をしてしまう、と言う大トラブルが起きてしまったんです。
で、折り悪く私はその時、勉強会の用事があって、クリニックを出てしまっていたんです。
それで、連絡が付かない、と言う私自身のミスも重なって、甥っ子はお爺ちゃんに連絡した訳です。
その後、私に連絡が付いて、慌てて事態を把握したら、父が凄い怒っていて血が止まらないから点滴でトランサミン入れてるがまだなかなか止まらない、と強い口調で怒られました。
どう言う事態なのか、私もびっくりして、何で止められないと?ととても不思議で仕方なかったです。
それは、あれだけの手術をして来て、沢山の患者さん救って来た医者なのに?と言う素直な気持ちからでした。
とにかく、私は状況を電話で把握して、自分の医院から使うだろう器具機材等を全部できるだけ持って、父の整形外科の医院に行きました。
そこで見た光景は生涯忘れません。
洗面器一杯の血の貯まり、でした。
ビックリしました。
こんな出血させる手術は私はしたことがありませんから。
なんで、と思って落ち着いて見たら、赤い色はしているけれど、気持ちが悪くて戻して胃液とか唾液が相当に混じっている、と分かって少し安心しました。
万が一に備えてでしょうが、父が輸血の準備までしてくれていたので、何とかなる、と思いました。
それで、私が甥っ子の状況を実際に診たら、適切な圧迫止血が為されてなかったんです。
えっ?と思いました。
おいおい、止血の基本中の基本は、出血部位の特定だろ、と思いました。
そして、触ると痛いのは分かっていましたから、まず局所麻酔をしっかりとして、それから滅菌したガーゼで出血部位を特定して圧迫止血をしました。
そうしたら、10分と経たずに止血できました。
ホッとしましたが、同時に父に止血点がずれてたからだよ、と言ったら、又馬鹿、専門家でもないから分かるか!と凄い剣幕で怒られたんです。
正直、ハ―――、と思いました。
プロ中のプロの外科屋でしょう?とです。
でも、医者は歯科のことに関しては分からないんです。
父ほどの凄腕の医師でも、そうだったんです。
今年亡くなったばかりの父の恥じの話なので、大きな声では言えなかったんですが、医者は歯科のことに関してはこんなもんなんです。
全部事実です。
まあ、他にも父以外の医者の歯科に関しての無知ぶりのエピソードは幾つも知っていますが、それは書きません。
名誉棄損とかでうるさく絡まれたら嫌なので。
父のことは、まだ現役だった12年以上も前のエピソードなので、父も亡くなってしまったし、医者が歯科のことは知らない例話として使っても怒られないから、と思って、今回初めて書きました。
何故こんなこと書いたかと言うと、現在医者が歯科のことに関心がなくて、患者さんの口腔機能を守ることに無知だからです。
そのくせ、分かったふうな感じで、一般の方に発言したり、意見したりするので、実に困っておるんです。
専門家以外の方が専門家の内容に口出しをすることは、マナー、ルールに判ずる筈なのですが、そこが鈍い方が相変わらず医者には一部いる、と言う事実です。
勿論、中にはとても理解が深く、助けて下さる先生もおられますが、そう言う先生はごく一部です。
その代表は、糖尿病専門医の西田先生、あいうべ体操の今井先生とかです。
でも、殆どの医師は歯科には無関心ですし、彼らの口腔内がお粗末なのは事実です。
自身がキチンとした治療受けてないで、歯科のことに付いて学んでなけれな知らないのは当然です。
中には知ってるつもりで、毎年何万~二百万とかって通ってる、と言う方もいますが、それは悪い歯科医に金儲けの餌にされてるだけです。
何故なら、師匠の言葉ですが、本当にチャンと治したら、10年20年~40年何ともなく使ってくれるから、腕の良い歯医者ほど儲からない、と言う名言があるからです。
いずれにしても、医科の勉強した医師の免許持っていても、歯科のことは常識程度にしか知らない、と言う事実は、一般の方にも知って置いて欲しいです。
それは、彼らの無用な意見で患者さんが振り回されるからです。
今の歯医者は、ちゃんと全身管理のことも勉強していて、何処まで治療しても大丈夫なのか、は真面目な先生なら心得ています。
でも、医者は歯医者見下してて、分かんねえだろ、と言う感じで患者さんに助言のつもりで余計なことを言うし、果ては責任逃れで歯医者の先生の判断でして下さい、と来るんです。
そう言う時に、私はひるみませんから、チャンとしっかりと勉強して、患者さんを救う手だてを探します。
そして、実際できると踏んだ患者さんは救って来ました。
ちなみに、できると踏んだ患者さん以外の方の頻度は0.3%程度で、その時には仕方なく大学病院の全身管理とかでお願いします、と紹介状を書いて来ました。
褒められたことでなないと思いますが、他の歯科医では絶対に引き受けられないだろう、と言う仕事は沢山して来ました。
私は常識を塗り替える仕事して来た者ですので。
長々と書きましたが、医師は歯科のことは理解してない、と言う事実は知って置いて下さい。
こことても大事なことですので。