本日も、患者さんの為の本音のインプラント情報提供をします、ゲンちゃん先生です。
今日は、直ぐに歯が入る即時荷重インプラント治療が、非常にまずい方向に行ってしまってるんじゃないか、と言うお話を書きます。
ハッキリ書きますね。
即時荷重インプラント、特にAll-on-4のインプラントの植立方向が、私は間違っている、と思います。
前にも書いていますが、前に書いたのは、簡単に言うと、
1、あんな方向に埋めてしまったら、高齢者になって口開かない状態に到った時、為す術があるんですか?と言う問題
2、骨を相当に削り落としてしまって、顎堤を小さくする為、歯列が小さくなって口元が年寄り臭くなるのではないですかと言う問題
3、残せそうな歯まで抜歯して、顎骨まっ平らに削り落とす手術の身体に掛かる侵襲の大きさの問題
以上の3点でした。
今回は、主に2に関することの話です。
今日は始めから、私の症例通じて解説して行きます。
この患者さんです。
初診時の状態が、このような重症歯周病で、全ての歯がグラグラでした。
その方が、抜歯即時荷重インプラントをさせていただいて、仕上がりがこう言う状態です。
現在8年経過しています。
では、CT画像を撮る前のスカウトと言う位置決めのレントゲン写真で見るとどうなのでしょう。
この状態が、CTの位置決めスカウトレントゲン写真です。
真正面と真横からのレントゲン写真で、立体的な歯と顎堤の関係が分かりやすいです。
歯列の前に薄くですが、唇の断面、お顔のボリュームも見ることができます。
これが、抜歯即時荷重インプラント手術の日の抜歯直後のCT位置決めスカウトレントゲン写真です。
唇も見えてますね。
そして、これが重要なんですが、残った骨の状態、相当に後退しているのが分かりますか。
(私の頭が後退してるのは、私の前に進むスピードに毛髪が付いて来れないので、気にしないで下さい。このジョークは孫正義さんをパクリました。)
この残った骨の状態で、余り考えずにインプラント植立したら?
そうです、歯列がかなり内側に並ぶ羽目になってしまうでしょう。
お口の真ん中には舌があります。
牛の舌は、牛タンとしてお好きな方も多いと思います。
あれ見れば分かるように、案外しっかりとした硬さがありますよね。
そう、舌って筋肉の固まりですから、それなりの硬さ、体積があるんです。
それが、インプラントで作った歯列で抑え込まれたら?と言うことなんです。
これ、大問題だ、と私はずっと前から言い続けてます。
では、私はどうしてるのか。
これが、現在の綺麗に治った後のメインテナンス時の、CT位置決めスカウトレントゲン写真です。
今までは、あまり公開して来ませんでしたので、初公開の特別マル秘画像です。
手術の時から、歯列の仕上り、唇とかお顔のボリュームとの関係を重視して、植立しています。
インプラントの植立の仕方が、特徴的なんです。
専門家向けではないので、詳しい解説はしませんが、インプラントの植立と歯冠の位置、歯列の感じが真っ直ぐになっていますよね。
そして、ちゃんと唇を支えているようになってるのが分かる、と思います。
舌が写らないのが残念なのですが、邪魔にならないように、考えて植立しています。
つまり、患者さんの口腔機能を阻害しない、邪魔しないことを工夫して植立してる、と言うことです。
この観点がAll-on-4の方式には欠けている、と私は感じて仕方がないんです。
上顎と下顎の違いがありますが、私の植立の仕方と明らかに違います。
この植立では、歯列が狭く、内側になり過ぎる。
そして、そのことが舌の邪魔になり、口腔機能低下を招く恐れがある。
舌は、咀嚼された食物を嚥下する大切な器官です。
しゃべるのも、舌がとても大切です。
それを邪魔してしまうのは、間違いでしょう。
と私は危惧しています。
だから、植立方向が間違ってる、と言っているんです。
こんなこと広言してるのは、多分私くらいです。
でも、万人を敵に回しても、患者さんに苦痛を強いる危険性があるモノはおかしい、と言い続けます。
今回の症例の患者さんの、メインテナンス時の口腔内写真です。
歯茎も綺麗ですし、インプラントの並びも天然歯列に準じてるのが分かっていただけますか。
前からの感じはこんな状態です。
抜歯後の骨の状態から、ここまでの治った状態を想像して、キチンとインプラント植立する、と言うことです。
即時荷重インプラントがもてはやされ、患者さんも飛びついてしまう時代なのでしょう。
しかし、お口の内側、舌のこと、口腔機能のことまで考えて植立手術できてる専門家はどれだけいるんでしょうか?
私はもの凄く不安です。
2000年から即時荷重を手掛けて来たパイオニアとして、間違ってると思うことはそれはオカシイ、と指摘します。
最後に、舌が沈下すること、舌根沈下は気道を阻害することにも繋がり、命の問題にもと言う恐さもあるんだ、と専門家諸氏に向けて書き留めて置きます。
これをお読みになっているあなたは、それでも主流に見える即時荷重インプラント治療を受けますか?
今日のまとめです。
即時荷重インプラントは、始めから舌を始めとする口腔機能を考慮して植立すべきである。
唇、お顔のボリュームを考慮して、インプラントは埋めるべきである。
以上でした。
では又。
当院に相談したい、治療を受けたい方は03-3775-0044にお電話いただき、受診のお約束をお願いします。
知りたいこと、聴きたいことのリクエストがありましたら、コメントいただくか、kmdental21_genmatsumoto@yahoo.co.jpまでメール下さい。
又”これを読まないうちにインプラント治療を受けないで下さい”無料レポートも返信添付ファイルでプレゼントしますので、ご希望の方はメール下さい。
その際には、申し訳ありませんができるだけ詳しい事情を教えて下さい。
宜しくお願いします。
http://www.samurai-implant.com/lp/