仮眠から覚めて、朝一車から出ると、ルアーマンが準備をしていた。彼が話しかけてきたので、ついつい話し込む。ここは釣れないね、という点で意気投合する。今年はもう3回もボウズを食らったという。特にルアーは難しいという。私も9回ほど来ているが、まだ坊主はない。かろうじて免れてはいるが釣れないという思いは同じだ。解禁初日に来たときは、60台を5本を含め、20匹以上釣れたので今年はいいぞと期待したのだが、その後さっぱりだそうだ。密猟がかなり横行しているという。どうやら密猟は本当のことのようだ。密猟者たちは、トイレで魚をさばいてはらわたを捨てていくので、トイレが魚の血で真っ赤で反吐が出そうだったという話を聞いた。はらわたもこれ見よがしに捨ててあったという。佐久穂町は何の管理もしていないのだから、密漁天国である。取り締まりの強化をお願いしたい。
さて、結果を先に言うと2・3である。土曜日は雨で3時で早上がりし、日曜は3時まで延長したので日曜のほうが一尾多いが、この一尾には15センチぐらいのニジマスも入っている。何度も言うがペレット撒きの時のは釣果には入れてません。今年は特に釣れないという気がする。去年はもっと釣れていたと思う。当たり自体少ないし、我慢の時間が長い。もう少し当たりが出て、釣れてくれると遊べるのだが・・・。
まずは土曜日、朝一2番桟橋。ウキ釣りから始めるが何も当たらない。ブービートラップに変え、底をゆっくりと引っ張ると第一投から当たり。残念ながらバレてしまいました。少しして何とか釣れました。40台です。先ほどのルアーマン、群馬のSZKさんも一尾は取り込んでいましたね。
その後、桟橋を一番に移動したのが大間違い。何をやっても当たりもかすりもしない。午前中が終わってしまった。雨は10時過ぎに降り出した。午前中は弱い雨だったので、釣るには何の問題もなかったのだが、貧果に終わった。
午後はだんだん雨が強さを増して、一番奥の土手で一尾をゲット。マーカーでの釣果である。私の一番信頼するフライ、それはトラウトガムのペパーミントである。バンバンと入れ食いで釣れる魔法のフライがあったらいいのだがそんなものはないので、一番信頼するフライで釣るのが一番である。でも魔法のフライは欲しいですね。
雨が袖口から侵入して寒くなってきたので、3時で切り上げたのだが、帰りがけの駄賃に7番桟橋でガムを放り込むと、マーカーがない。沈下中に食ってきたのだ。合わせると乗った明らかに50オーバーの良型である。ここで寄せるのが早すぎたようだ、魚は余力を使って桟橋の下に潜り込み。桟橋の足にラインを巻き付かせて私の最も信頼するフライとともにおさらばである。雨で気持ちに余裕がなかったのが敗因だ。魚のほうがずっと上手なのだ。でも楽しめました。遊べればいいんです。
明けて日曜日。甲府のF君がやってきた。彼はここのところ調子を上げていて、毎回つ抜け近くまで釣果をたたき出している。その基本はなるべく遠くまで投げることだそうだ。タナは二ヒロ、フライはチャートリュースのモップだ。残念ながら、私には遠くまで投げることをまねするのは無理無理である。ティペットは一号なのでそんなに細くはない。この日も朝からさっそく魚を掛けて取り込んでいた。私は8番桟橋で大苦戦。当たりはあるのだが、すっぽ抜けが多く。ようやく掛けた魚を途中でばらしてしまった。少しして当たり。そんなに大きくはないが、よく走る魚で、ラインが全部出て久しぶりにリールファイトが楽しめた。リールの逆転音は神経を逆なでするので胸が締め付けられ、ドキドキワクワクがたまらなく好きだ。逆転音いいですね。楽しー。この音が聞きたくて八千穂に通っているのだ。午前中はこれで終わり。
八千穂レイクもすっかり夏の色である。春ゼミは終わり、カッコーの鳴き声やゲラのドラミングが心地よい。レンゲつつじはもう終わっている。
午後延長戦は2番桟橋。甲府のF君が譲ってくれた。まずはウキ釣りを試すが当たりが出て釣れてきたのは15センチほどのニジマス。一匹は一匹だからこれもカウントしてしまいました。バラさずに釣るのは結構難しい。がっちりガムが上あごに掛かっていました。
その後、ブービートラップに変えてすぐに3尾目だ。ブービートラップは割とすぐに釣れるのだが、長続きはしない。やっぱりウキ釣りのほうがおもしろい。
ただブービートラップは放り込んで寝ていてもヒットしてくる。最後の一尾は眠くて眠くて目を閉じてしばらくしてから当たった。残念ながら途中でばれてしまった。これで帰る気になった。