
「ミズチドリ」はラン科ツルサギソウ属の多年草で、山地の湿地や湿原などに自生しているという。写真を見ると、別の草の葉が丁度重なっているが、実物は先が細くなるランらしい小さな葉が出ていたような気がする。互生する葉は根元に近い下の方の5-6枚が大きく20センチぐらいまで伸びる。撮影した場所は箱根の湿性花園。熱心に写真を撮っている人がおり、初めてみる種だったので名を聞くとミズチドリと教えてくれた。
茎は50センチほどで低かったが、成長するものは90センチぐらいまで伸びると言う。花は2センチ弱と小さく、下から順に咲いていく。花からは芳香を発しジャコウチドリの別名を持つ。
花期は6-7月だというが、写真を撮ったのは8月末。盛期を過ぎていたので草丈が低かったのかもしれない。中型の植物でラン科らしい気品のある清々しい姿が印象的。ネットで調べると尾瀬にも自生しているようなので、今年は是非とも出会って見たい花である。