啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

アオキの実

2011-01-15 08:45:50 | 山野草

ミズキ科アオキ属の常緑低木で、日本原産なのだそうだ。背の高さは2-3メートルで、濃い緑色の葉が一年中輝いている。照葉樹林のやや日陰の場所を好むようだ。紫色がかった花は春に咲くが目立たない。

この木は、観賞用として庭などにも植えられている。年中濃い緑の葉を提供することに加え、実は真冬に真っ赤になり美しい。冬に赤い実をつける植物は多いが、長さで1センチ近くになるアオキの実はとりわけ大きく目立つ。

観音山丘陵の南。中山峠下から寺尾中城に向かう遊歩道沿いにこの木があった。実をつけていないものが多い中で、こぼれるほどに実っている。この時期の実は真っ赤になっているものと思っていたが、完全なグリーンだったことも奇妙だった。これが正常なのかもしれないが・・・。

葉には苦味があり、健胃剤などに配合されていると言う。「陀羅尼助」という有名な漢方薬があるそうだが、この薬にも配合されていると紹介されていた。
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コゲラの写真が撮れた!

2011-01-14 09:50:29 | 里山

ヒガラの小さな群れの中で、コツコツとキツツキのドラミング。思わずカメラを取り出し目を凝らした。「いる!!コゲラだ!」。しかも、20メートルは無い至近距離。小さな枝に止まり無心に木をつついている。3階シャッターを押し、2回は撮れていた。ヤッター!初めての快挙?
撮影した場所は、散歩のホームコース「庚申山総合公園」の藤の丘公園から数百メートルのところ。昨日は観音山丘陵で「アカゲラ」に約30メートル程の距離で接近。レンズが捕らえたが完全な逆光。移動しようと思ったが、シャッターを切る前に飛び去った。キツツキへの遭遇は、今年何回かあるが、カメラを持っていなかったり、標準レンズだったりでチャンスを逃している。

当ブログのテーマが「啄木鳥の詩」で、野鳥観察など掲げているが、野鳥が登場したことは無い。昨年春、少し時間ができたので、カミさんの知人に教えていただき、ブログを始めた。そのとき「テーマが必要」ということで、思いついたのが数日前に目の前で見たアカゲラの美しさ。冬の間、野鳥観察を始めたばかりだが、当家のブームだったので何も考えず、この題をつけた。

ところが、野鳥撮影は難しい。ポータブルのデジカメでは到底無理。後に気付くが、カミさんがプレゼントしてくれた、1眼レフの標準に毛の生えた程度のセットの拡大レンズでは大変だ。と言って、ウン十万円もするようなレンズを買う気も無い。「歩き回って、接近するチャンスを待つ」「巣を見つけて待ち構える」しかないと思い始めた矢先で、1週間ほど前に3脚を買ったばかりだった。3脚も面倒臭がり屋の私には、持ち運びが不便で一回しか同行していない。

コゲラ(小啄木鳥)で満足だが、一番撮りたいのは、コゲラより大きくて羽が綺麗な「アカゲラ」。そしてこの辺りでは一番大きな「アオゲラ」。12月に庭の柿の木に集まってきたムクドリを載せたのが唯一の“野鳥観察”。今年撮れたのは、竹沼にノンビリと浮かぶノガモぐらい。昨日も、庚申山の頂上でウグイスを撮ったのだが、ピンボケだった。

これからの野鳥観察に「請う!ご期待?????」。
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オオイヌノフグリ

2011-01-13 07:49:16 | 山野草

山野草というより「雑草」。寒い今の時期でも、日当たりの良い土手、道端などに咲いている。背丈が10センチ以下の小さな草で、ブルーの可愛い花をつける。

花が可愛い割りに、奇妙な菜が付けられている。「フグリ」とは"タマブクロ”のこと。散歩している犬のマーキングを、下から見上げている?というような理由からついた名ではない。この植物の実も、犬のフグリも見たことがないので想像がつきにくいが「実の形が犬のフグリに似ている」ということのようだ。仲間にイヌフグリがあり、それより大きいのでオオイヌとなったという。ちなみに、ネットで見たオオイヌフグリの種は崩れハート型?実際に確かめることは無さそうだが・・。

ゴマノハグサ科クワガタソウ属。花の季節は3-5月。寒入りした今でも咲いており、最盛期には雑草だが、この時期は可愛い花にみえる。帰化植物のようだが原産地がヨーロッパとしているところ(ネット)と西アジア(図鑑)としているものがあった。まあ、どちらでも良い。

ネットで調べていると、薬効を解説している記事がある。殆どの草に何らかの効用があるようだ。この草にも「中国では」と前置きし腎臓病や解熱剤に使われるとされている。
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ヒガンバナの葉

2011-01-12 08:20:28 | 山野草

冬枯れの中に、元気な緑色で頑張っている植物がある。ジャノヒゲやヒメカンスゲなど冬のほうが目立つもの、ロゼットで地面にへばりつくように頑張っているものもある。竹沼
藤岡市)の堤沿い、観音山丘陵の散歩道脇などで、今の季節に濃い緑色が目立つ写真の植物。何だろうと思い始めていた。スイセン?ヤブラン?オオバジャノヒゲ?ニラ?にも似ている。高崎自然歩道の中山峠付近を歩いている人が「ヒガンバナ」だと話しているのを聞いた。

写真を撮って調べてみると、間違いなく「ヒガンバナ」の葉。「葉見ず、花見ず」という別名があると聞いた事がある。9月の彼岸の頃、いつの間にか伸びた花茎に真っ赤な色の派手な花をつける。花が終わった頃に、葉が芽を出す。スイセンに似たような芽だ。暮れから真冬の時期に葉を全開し養分を蓄える。4月頃には黄色くなって消滅する。鱗茎と呼ぶのだそうだが、タマネギやラッキョウのような形をした「球根」の形で暑い夏をクリアする。

「ヒガンバナ」はヒガンバナ科ヒガンバナ属。ユリ科に区別する見方もある。真っ赤な派手な花で、花弁は反り返り葉がない独特の形状、お墓の近くに咲いているのをよく見るなど、好きな花ではない。一方で、この花の名所も各地にあるようで、人気も有る。

球根はデンプンを多く含み、戦時中は非常食用として栽培されたという。一方で、毒草でもある。コリコンという毒素を持ち間違って食べると下痢や吐き気。この毒素は水に溶けやすいので、長時間水に晒したあとは食べても大丈夫なのだそうだ。
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梅が咲いていた

2011-01-11 08:55:22 | 山野草


藤岡市の庚申山総合公園の遊歩道沿い。南に緩やかに傾斜した日当たりの良い畑のくろに植えられた梅の木に、花が数厘咲いていた。ここ数日「寒波だ!寒い!とテレビで騒いでいる」が、何だか春が早めにやってきそうな気がする。草や木の芽の様子など見た直感的で、データに基づかないいい加減な感想。保障はしかねるが・・。新聞の観光情報に先駆けて梅の開花情報を載せてみた!

梅はバラ科のサクラ属。古くから愛された花のようで、奈良時代の頃に「お花見」は梅が対象だったとか。当時の梅がどんな状態だったのか(庭に植えられていた?梅林があった?)。単独で梅が咲いても寂しそうだが。当時、ソメイヨシノは無かったはずだが、ヤマザクラでも桜を見る方が楽しい気がする。

梅干しは、夏場に山に登るときの朝めしの必需品。子供が中学生だった頃、スポーツ大会の日の朝食でも必ず食べさせていたようだ。握り飯にも欠かせない。梅の実は健康食品としてはもちろん、梅酒やジャムなど多様に利用される。薬効の多彩で健胃、整腸、止血、強心などに使われている。
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菜の花

2011-01-10 12:16:00 | 山野草


初詣の帰り道。埼玉県と群馬県の県境を流れる神流川の堤防沿いの土手に、一本だけ「菜の花」が咲いているのを見つけた。カメラを持っていなかったので残念。近所を歩いていると、畑の中に明るい黄色の菜の花。「堤防まで行かなくても咲いているではないか」と喜んで、撮らせていただいたのがこの写真。

「菜の花」であることは間違いないようだが、なかなか名前が特定できない。「アブラナ系」か「カラシナ系」のどちらかに「菜の花」は属するケースが多いようだが、ネットで調べてみてもピンと来ないし、山野草の図鑑には載っていない。ネットで「葉が茎を巻いているのがアブラナ」「葉が細めなのがカラシナ」など見分け方がを紹介してくれているものは多いが、写真のものとどこか違和感がある。花の状態は区別がつかないが、光沢感のある葉っぱの状況が、アブラでもカラシ系でもない。

諦めて「菜の花」でまとめようと思ったが、菜の花料理のレシピを見て感じるものがあった。「コマツナ(小松菜)」というのがある。スーパーでも売っている。スーパーでは葉の部分を売っていることが大半だが、料理では茎か花茎か判らないが、花の咲いている部分まで使われている。写真を撮るとき、そういえば切り取られた跡が残っていた。葉の部分の光沢など含め、小松菜に決めてしまった。

山野草ではなくて野菜。アブラナ科に属しており、ウグイス菜と呼ぶところもあるようだ。東京江戸川区の小松川付近で、鷹狩りに来た徳川吉宗が食べ、喜んだことから名がついたという。

菜の花の区別は未だに難しい。菜の花とか菜種と呼ぶのは「アブラナ」。ただし、油の原料となるのは「別種のセイヨウアブラナ」とか。堤防沿いなどに群れて咲いているのは「セイヨウカラシナ」が多いそうだ。
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牛伏山

2011-01-09 08:40:34 | 里山

寒に入ってから急に冷え込んだが、新聞の「スキー場情報」で見る積雪量は少な目で、ようやくスキー場らしくなったのではなかろうか。そういえば、私の好きなスキー場(というか温泉が素晴らしいというか・・)の万座温泉スキー場。雪の量は、初めて行ったときに感激した「真っ白なスキー場」だったことがほとんど無い。

昨年末28日。足利市のハイキングコースを歩き終わり、駐車場まで2百メートル程の舗装道路。広がる大展望に、昔仕事で何回も訪ねた大手企業の工場(今はショッピングセンター)を探しながら歩いていると、段差に足をとられ、思い切り足首を捻ってしまった。痛みをこらえ15分ほど腰をかけて休むほど。何とか歩けたが、山の中でなくて良かった。翌日、腫れてしまったので、病院に行くと「骨には異常なし。重症の捻挫」。昨年最後の山歩きでの負傷。“年をとっているのだから、無理をしてはいけないよ”という警鐘にしたい。31日に約束していた「御荷鉾山」への登山ができなくなってしまった。済みません。

今年の初歩き(七日)は「牛伏山」(491メートル)。私が一番大切にしている散歩コース。ここの山の植物やコースなどもう何回かこのブログに登場した。平場の散歩で、足の痛みが大分消えたので山歩きを再開。北登山口から歩く。空気が乾き、冷気が身に差し込んでくるが、気持ちが良い。25分ほどで展望台。浅間山、碓氷の山々など果てしなく続いている。目の前には「八束山」「道の無い山を登った朝日岳」が重なって見えた。さらに、山頂にある琴平神社まで20分ほど。いつもと大差ない時間で登れた。足は大丈夫のようだ。(写真は展望台から八束山方面)
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コオニタビラコ

2011-01-08 08:50:14 | 山野草

当家でも、七草粥をいただいた。セリ、ナズナと続く五・七調で春の七草は覚えているのだが、どれがどれかは知らないものがある。スズナがカブで、スズシロが大根など。ホトケノザは数日前に紹介したが、七草でいうホトケノザはこの「コオニタビラコ」のことだという。ネット上での解説に良く出ているので、知っている人が多いが、つい最近まで私は知らなかった。

コオニタビラコはキク科のヤブオニタビラコ属。田んぼや畦、土手などどこにでも見られるが、水分の多いところを好むようだ。感じでは小鬼田平子と書く。「田んぼで葉を平に広げて(ロゼット状)生えている。オニタビラコより小さい」という意味のようだ。ロゼットで冬を越し、3-5月に黄色の花をつける。オニタビラコは花茎を高く上げて黄色の花をつけるが、コオニはロゼットから10センチほど持ち上げる程度。

粥に入れるのは、このロゼット状の若葉。乾いた土手で撮影したが、先日前橋市の公園で見たものは小川の流れの淵で、もっと黄緑色だった。食べるだけでなく、整腸など薬効もあるという・・。
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シモバシラ

2011-01-07 08:53:49 | 山野草

久し振りに「山野草らしい山野草?」。と、いいたいところだが、庭の一角で育っているもの。カミさんがお茶の先生から株分けしていただいたもの。真冬に、地中から吸い上げた水分が茎の周りで凍り、それが霜柱状に見えることから名がついている。

「シモバシラ」はシソ科の多年草で、関東以西に自生する。当家の庭でも「どんどん増えてしまう」そうで、現在は2箇所に分けられている。背丈は70センチほどで、夏の終わりごろに白い小さな花が重なり、雄シベが少し長く、突き出ている(穂状に見える)。茶花に使うという地味な花だが、ちょっと変わった名前から、よく知られた存在のようだ。ただし、野生で自生しているものはまだ見たことが無い。

地上部が枯れた後でも、地中の根は活動しており、茎に水を送る。これが凍って霜のようにつく(写真)。霜柱とは感じが違って、フンワリとしている。「雪寄草」の別名もあるようだが、その方が合っているかも知れない。根が凍ってしまうと、霜柱はつかなくなる。また、フンワリ見える霜柱は日が当たると簡単に消えてしまうので、早起きした方が確認しやすい。
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ナズナ

2011-01-06 09:09:53 | 山野草

明日は七草粥を食べる日。散歩の途中で七草を探してみた。「ナズナ」は直ぐ見つかったが、セリが無いし、ハコベラも肝心なときには無い。スーパーで揃えてくれたものの方が手軽だ。スズナ(カブのこと?)を買って来れば揃うと思っていたが、単純ではなかった。

アブラナ科のナズナ属。畑や道端などどこにでも咲いているような気がするが、人里に近いところが中心で、山の中などには見かけることが少ない。年中見かけるような気がするが「夏に無い」が訛って→ナズナ。愛する菜(撫で菜)→ナズナ(いずれもネット情報)など名前の由来はいくつか説があるようだ。

「ペンペングサ」「シャミセングサ」などとも呼ばれる。写真では確認できないが、花の下には種が連なっており、三角形の形が三味線のバチに似ている。ペンペンと音が出るなどを形容したもののようだ。どこにでも生えており珍しくも何とも無いので、ペンペンなのかと思っていた。

もうひとつ。粥に入れるのは花茎の部分ではないだろう。固くて美味しくは食べられない。「若苗を食べる」と解説している図鑑があったが、ロゼット(写真)の頃に食べるのだろうか。七草粥は食ったが、今まで材料まで気にすることが無かった。

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