- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four (5) -

続きです。
ここからはスモールの回想、独白が始まります。
若い頃兵役を志願してインドに渡ったスモールは、ある日ガンジスで泳いでいた時
にワニに足を食われた。 何とか命は助かったが それ以来義足を付ける様に
なってしまった。
除隊後農園の監督の仕事を見つけ働いていたが 大暴動が始まり命からがら
アグラ要塞に逃げ込んだ。
元兵隊で有った為、砦での警備を命じられ部下が2人付けられた。 これが
カーターとインデジェットだった。

ある日、2人から 儲かる話があるので仲間になる様脅された。
仲間になれば義弟のジャゴディッシュも含め4分の1を分け前で渡すと言われた。
その宝とはある大金持の王族が自分が持つ財宝の半分を要塞に隠す計画をして
おり、それを持ち込む家来を襲って奪うというものだった。


結局スモールもその計画に加担し、宝を奪い殺害した家来を砂漠に埋めた。
SH : 「死体を埋めたのは大きな失敗だった」
JS : 「焼かなかったから発見された」
その結果、4人は有罪となりアンダマン諸島で終身刑に処され労役が課されていた。

JS : 「そこで何年か過ごした後、あんたの父上が来た。」
見かねた大尉が医務局の一室を与えてくれた と言う。
JS : 「あんな紳士には初めて会いました。 貴女に対しては恨みは有りません」
というスモールに、
MM : 「有難う !」

父モースタン大尉を思い描くメアリーとのツーショット。 美しい画面です。
将校達はよくカードをしていたが、ショルトー少佐は毎晩負けが込んでいた。
それを小耳に挟んだスモールは 相談を持ち掛ける。

「お前の望みは何だ?」と聞くショルトーに、 「協力者が必要だ」とスモール。
「私と仲間の自由を保証してくれれば宝の5分の1を差し上げる」と持ち掛けると
「5分の1とは少ない」 と文句を言うショルトー。
「それでも5万ポンドにはなる。 船と食料が必要だ」と言うスモールに、
「1人なら兎も角…」と渋るショルトーに、「4人で誓った」とスモールは譲らない。
結局ショルトーはその条件を飲み、聖書に誓って協約を作り、 宝の隠し場所の
地図を渡した。

その後ショルトー少佐は1人インドに行き宝を見つけ英国に帰国してしまった。
それを知ったスモールとモースタン大尉は怒り狂い、少佐と話を付けようと誓った。
しかし、その後大尉が亡くなった事を聞き、その日以来復讐の為生きて来た。

↑ じっとスモールの話を聞くホームズ。 何時もながら端正な横顔。
そんな折、原住民を助ける機会があり、彼がスモールに懐いた。

トンガと言う名の奇妙な小人だが 忠実な友だった。
その原住民と共に策を弄して島を脱出し、長い旅の末ロンドンに到着した。
以上がスモールの説明でした。
スモールは「英国一の金持ちになるだろうアグラの財宝をご覧になりたいだろう」と
言いますが、鍵が無い!
火かき棒で とワトソンが箱を開けようと試みます。


ホームズも手伝ってやっと開けた箱は空でした。
「お前の仕業だな」と問い詰めるジョーンズ警部に、「人が取れない所に隠した。
アンダマンに居る3人と私以外には誰にも権利は無い。 もう私も彼らも宝を使え
なくなった。私は彼らの為に行動して来た。 ”4人の署名”によって。」と言うスモール。
「何処にある?」と再び問い詰める警部に 「警察船に追いつかれると分かった時
鍵と一緒に川に投げ込んだ」 箱ごと捨ててしまえば見つかるのも早いからだと言
います。

結局財宝が見つからなかった事を知って、ワトソンはモースタン嬢に言います。
「残念です」
「宝など災いをもたらすだけです」というメアリーです。

「協力を感謝します」と言ってジョーンズ警部はスモールを連行します。
又手柄を横取りされたホームズです。

↑ 連行されるスモール。 ここでも鏡が使われています。

MM : 「お2人に何とお詫びをして良いか・・・・ 私の為に危険な目に会わせて
しまいました」
JW : 「忘れて下さい」
MM : 「お疲れでしょう」
と言うのを聞き、
SH : 「もう反動が来た。 一週間はぐったりでしょう」なんて言ってしまう。
それに対してメアリーは
「父に代わってお礼を言います。 お2人に感謝します」と言って去ります。

って、こんなにあっさり帰っちゃうんですか?
ワトソンのお顔を見て下さい。

いくらグラナダ版では結婚させない設定にしたからって、こんなにあっさり別れ
ちゃうってのも何だかな~って思ってしまうのです。
寂しげなワトソンをしり目に ベッドに座り本を読み始めるホームズ。



↑ ここでも又鏡に映るホームズ。
JW ; 「不公平だな。 君が解決した手柄はジョーンズだ。 何が残った?」
(確か正典での記述は、”私は結婚するのに、君には何が残った?”って感じ
だった様に思うのですが・・・)。
SH : 「面白い事件を1人で解いた満足感さ。 そして君には華麗な文章で記録
する楽しみが残ったじゃないか?」

帰っているメアリーを寂しげに窓から眺めるワトソン。
今回はメアリー窓を見上げずアッサリ馬車に乗り込みました。 ツレナイ!
JW ; 「何て魅力的な女性だ!」
SH ; ”Was she ? I hadn't noticed” 「そうかい? 気が付かなかったよ」
と言って眠ってしまいました。

(このホームズのセリフは思わず笑うのですが、いかにもホームズらしい言葉
で気に入っています。)
以上で終わりです。
ふーっ! 今回大分手こずりましたけど、何とか最後まで漕ぎ着けました。
お読み頂いてお分かり頂けたかは不安ですが、自分なりに頭の整理が出来た様な
気がしてます(自分だけで満足してどうする!)。
長くなってしまったので 感じた事を少しだけ次回追記しようかと思っています。
← グラナダ版 「4人の署名」 (4)
→ グラナダ版 「4人の署名」 : 最後に感想など
『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index

続きです。
ここからはスモールの回想、独白が始まります。
若い頃兵役を志願してインドに渡ったスモールは、ある日ガンジスで泳いでいた時
にワニに足を食われた。 何とか命は助かったが それ以来義足を付ける様に
なってしまった。
除隊後農園の監督の仕事を見つけ働いていたが 大暴動が始まり命からがら
アグラ要塞に逃げ込んだ。
元兵隊で有った為、砦での警備を命じられ部下が2人付けられた。 これが
カーターとインデジェットだった。

ある日、2人から 儲かる話があるので仲間になる様脅された。
仲間になれば義弟のジャゴディッシュも含め4分の1を分け前で渡すと言われた。
その宝とはある大金持の王族が自分が持つ財宝の半分を要塞に隠す計画をして
おり、それを持ち込む家来を襲って奪うというものだった。


結局スモールもその計画に加担し、宝を奪い殺害した家来を砂漠に埋めた。
SH : 「死体を埋めたのは大きな失敗だった」
JS : 「焼かなかったから発見された」
その結果、4人は有罪となりアンダマン諸島で終身刑に処され労役が課されていた。


JS : 「そこで何年か過ごした後、あんたの父上が来た。」
見かねた大尉が医務局の一室を与えてくれた と言う。
JS : 「あんな紳士には初めて会いました。 貴女に対しては恨みは有りません」
というスモールに、
MM : 「有難う !」

父モースタン大尉を思い描くメアリーとのツーショット。 美しい画面です。
将校達はよくカードをしていたが、ショルトー少佐は毎晩負けが込んでいた。
それを小耳に挟んだスモールは 相談を持ち掛ける。


「お前の望みは何だ?」と聞くショルトーに、 「協力者が必要だ」とスモール。
「私と仲間の自由を保証してくれれば宝の5分の1を差し上げる」と持ち掛けると
「5分の1とは少ない」 と文句を言うショルトー。
「それでも5万ポンドにはなる。 船と食料が必要だ」と言うスモールに、
「1人なら兎も角…」と渋るショルトーに、「4人で誓った」とスモールは譲らない。
結局ショルトーはその条件を飲み、聖書に誓って協約を作り、 宝の隠し場所の
地図を渡した。

その後ショルトー少佐は1人インドに行き宝を見つけ英国に帰国してしまった。
それを知ったスモールとモースタン大尉は怒り狂い、少佐と話を付けようと誓った。
しかし、その後大尉が亡くなった事を聞き、その日以来復讐の為生きて来た。

↑ じっとスモールの話を聞くホームズ。 何時もながら端正な横顔。
そんな折、原住民を助ける機会があり、彼がスモールに懐いた。

トンガと言う名の奇妙な小人だが 忠実な友だった。
その原住民と共に策を弄して島を脱出し、長い旅の末ロンドンに到着した。
以上がスモールの説明でした。
スモールは「英国一の金持ちになるだろうアグラの財宝をご覧になりたいだろう」と
言いますが、鍵が無い!
火かき棒で とワトソンが箱を開けようと試みます。



ホームズも手伝ってやっと開けた箱は空でした。

「お前の仕業だな」と問い詰めるジョーンズ警部に、「人が取れない所に隠した。
アンダマンに居る3人と私以外には誰にも権利は無い。 もう私も彼らも宝を使え
なくなった。私は彼らの為に行動して来た。 ”4人の署名”によって。」と言うスモール。
「何処にある?」と再び問い詰める警部に 「警察船に追いつかれると分かった時
鍵と一緒に川に投げ込んだ」 箱ごと捨ててしまえば見つかるのも早いからだと言
います。

結局財宝が見つからなかった事を知って、ワトソンはモースタン嬢に言います。
「残念です」
「宝など災いをもたらすだけです」というメアリーです。

「協力を感謝します」と言ってジョーンズ警部はスモールを連行します。
又手柄を横取りされたホームズです。

↑ 連行されるスモール。 ここでも鏡が使われています。

MM : 「お2人に何とお詫びをして良いか・・・・ 私の為に危険な目に会わせて
しまいました」
JW : 「忘れて下さい」
MM : 「お疲れでしょう」
と言うのを聞き、
SH : 「もう反動が来た。 一週間はぐったりでしょう」なんて言ってしまう。
それに対してメアリーは
「父に代わってお礼を言います。 お2人に感謝します」と言って去ります。

って、こんなにあっさり帰っちゃうんですか?
ワトソンのお顔を見て下さい。

いくらグラナダ版では結婚させない設定にしたからって、こんなにあっさり別れ
ちゃうってのも何だかな~って思ってしまうのです。
寂しげなワトソンをしり目に ベッドに座り本を読み始めるホームズ。



↑ ここでも又鏡に映るホームズ。
JW ; 「不公平だな。 君が解決した手柄はジョーンズだ。 何が残った?」
(確か正典での記述は、”私は結婚するのに、君には何が残った?”って感じ
だった様に思うのですが・・・)。
SH : 「面白い事件を1人で解いた満足感さ。 そして君には華麗な文章で記録
する楽しみが残ったじゃないか?」


帰っているメアリーを寂しげに窓から眺めるワトソン。
今回はメアリー窓を見上げずアッサリ馬車に乗り込みました。 ツレナイ!
JW ; 「何て魅力的な女性だ!」
SH ; ”Was she ? I hadn't noticed” 「そうかい? 気が付かなかったよ」
と言って眠ってしまいました。

(このホームズのセリフは思わず笑うのですが、いかにもホームズらしい言葉
で気に入っています。)
以上で終わりです。
ふーっ! 今回大分手こずりましたけど、何とか最後まで漕ぎ着けました。
お読み頂いてお分かり頂けたかは不安ですが、自分なりに頭の整理が出来た様な
気がしてます(自分だけで満足してどうする!)。
長くなってしまったので 感じた事を少しだけ次回追記しようかと思っています。
← グラナダ版 「4人の署名」 (4)
→ グラナダ版 「4人の署名」 : 最後に感想など
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