”The Sea of Trees”(樹海)
「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」のガス・バン・サント監督が、自殺の名所として知られる日本
の青木ヶ原樹海を舞台に、マシュー・マコノヒー&渡辺謙共演で描いたミステリードラマ。
自殺するために青木ヶ原へやって来たアメリカ人男性が、そこで出会った日本人男性との交流を通じて再生
していく姿を描く。人生に絶望して自殺を決意したアーサーは、富士山麓に広がる青木ヶ原樹海を訪れる。
磁石が狂い携帯電話も通じない森の中で、出口を求めてさまよう日本人男性タクミと遭遇したアーサーは、
怪我を負っているタクミを放っておけず一緒に出口を探すことに。
過酷な状況に立たされる中、アーサーは運命共同体となったタクミに次第に心を開いていく。
やがてアーサーは、自分が死を決意するきっかけとなったある出来事について語りはじめる。アーサーの妻
役に「21グラム」のナオミ・ワッツ。
(映画,comから)
スタッフ・キャスト
監督:ガス・バン・サント
脚本:クリス・スパーリング
製作:クリス・スパーリング、他
出演:
アーサー・ブレナン:マシュー・マコノヒー
ナカムラ・タクミ:渡辺 謙
ジョーン・ブレナン:ナオミ・ワッツ
他
この作品は カンヌ国際映画祭でブーイングを受け、評価が低かった作品だそうです。
しかし、先ずは、マシュー・マコノヒー(お気に入りなので)主演という事で、不評の元は何なのか、
自分の目で見てみようじゃありませんか・・・って事で先入観を持たずに観る事にしました。
妻を失い 生きる希望を無くしたアメリカ人男性アーサー・ブレナンは 死に場所として 富士山の
青木ヶ原樹海へやって来る。
そこで怪我を負い出口を求めて彷徨い歩く日本人タクミと出合います。
静かに死を迎えるつもりであったアーサーは、タクミを助けながら一緒に出口を求めて彷徨い歩くこ
とになります。
怪我をしながら出口を探し回るうち、打ち捨てられた無人のテントを見つけます。
中にはトランシーバーも残されていたものの、電波は届かない。
そんな折々に、タクミは樹海へ来た理由を語り始める。職場での不当な仕打ち、そんな中 妻(キ
イロ)や娘(フユ)を養っていかなければならない辛さなど 涙ながらに語ります。
そして、アーサーも 何故生きる希望を失ったか。
科学者であったアーサーの不倫、収入の差等が原因で妻がアルコール依存症となり、言い争いが続く
2人の仲は上手くいかなくなっていた。そんな時突然妻の病(脳腫瘍)が発覚し、手術を受ける事になる。
妻は病院では死にたくないと言い、アーサーにも死ぬときは理想の場所で死んでほしいと。
手術も成功し、その間2人は元の様に労わり合う時期を過ごすが、転院の為救急車で移動中交通事故
で妻は死亡してしまう。
生きる希望を失ったアーサーは、”理想の死に場所”として探し出したのが 青木ヶ原の樹海でした。
と、そんな妻との過去が挿入されます。
タクミは、「青木ヶ原はあなたの国の”煉獄”だ」と言い、「亡くなった人は居なくなったのではなく、
常にそばに一緒にいるのだ」と語ります。
「生きていたくない」という気持ちと、「死にたい」という事とは違うのだとも。
何としてでもタクミを助けたいアーサーは、必ず助けに戻ると約束して 怪我をしたタクミをテント
に残し 電波の届く場所を探し歩きます。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
日本の描き方に違和感があったり、タクミの妻の名前が”キイロ”等(”キイロ”、”フユ”の名前に関しては、
最後に謎は終結してはいますが)、あり得ないポイントや、細かい突っ込みポイントもあり、又樹海を
さ迷い歩く2人の冗長な会話が続く 等退屈に感じる向きも少なくない様です。
現実に存在したのか、アーサーの心の中に生まれた幻なのか 明確な答えを示さず、霊に近い存在とし
て描かれるタクミとの会話を通して己を救済していくアーサー。
日本の生死観、宗教観は海外(特に欧米)では馴染みのない、理解出来ない点だったのでしょう。
そんな所が低評価の理由になっているのではないかと感じます。
この作品を観た後、レヴュー等を見てみると、日本人からは全く異なる評価を得ている事に気付きます。
この作品の幽玄な死生観は 日本人だからこそ無理なく理解出来るという感想も多くみられます。
私も個人的には、心に染みる作品だったと感じましたし、海外の権威ある映画祭の評価が必ずしも絶対
ではないと感じさせられました。
マシュー・マコノヒーはアクション作品、ラブコメ等幅広いジャンルをこなす俳優さんですが、この作
品での静かな演技も素晴らしかったと思います。
尚、
青木ヶ原樹海のシーンの実際の撮影は、マサチューセッツ州フォックスボロのF.ギルバート・ヒルズ州
立森林公園で行われたそうです。
「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」のガス・バン・サント監督が、自殺の名所として知られる日本
の青木ヶ原樹海を舞台に、マシュー・マコノヒー&渡辺謙共演で描いたミステリードラマ。
自殺するために青木ヶ原へやって来たアメリカ人男性が、そこで出会った日本人男性との交流を通じて再生
していく姿を描く。人生に絶望して自殺を決意したアーサーは、富士山麓に広がる青木ヶ原樹海を訪れる。
磁石が狂い携帯電話も通じない森の中で、出口を求めてさまよう日本人男性タクミと遭遇したアーサーは、
怪我を負っているタクミを放っておけず一緒に出口を探すことに。
過酷な状況に立たされる中、アーサーは運命共同体となったタクミに次第に心を開いていく。
やがてアーサーは、自分が死を決意するきっかけとなったある出来事について語りはじめる。アーサーの妻
役に「21グラム」のナオミ・ワッツ。
(映画,comから)
スタッフ・キャスト
監督:ガス・バン・サント
脚本:クリス・スパーリング
製作:クリス・スパーリング、他
出演:
アーサー・ブレナン:マシュー・マコノヒー
ナカムラ・タクミ:渡辺 謙
ジョーン・ブレナン:ナオミ・ワッツ
他
この作品は カンヌ国際映画祭でブーイングを受け、評価が低かった作品だそうです。
しかし、先ずは、マシュー・マコノヒー(お気に入りなので)主演という事で、不評の元は何なのか、
自分の目で見てみようじゃありませんか・・・って事で先入観を持たずに観る事にしました。
妻を失い 生きる希望を無くしたアメリカ人男性アーサー・ブレナンは 死に場所として 富士山の
青木ヶ原樹海へやって来る。
そこで怪我を負い出口を求めて彷徨い歩く日本人タクミと出合います。
静かに死を迎えるつもりであったアーサーは、タクミを助けながら一緒に出口を求めて彷徨い歩くこ
とになります。
怪我をしながら出口を探し回るうち、打ち捨てられた無人のテントを見つけます。
中にはトランシーバーも残されていたものの、電波は届かない。
そんな折々に、タクミは樹海へ来た理由を語り始める。職場での不当な仕打ち、そんな中 妻(キ
イロ)や娘(フユ)を養っていかなければならない辛さなど 涙ながらに語ります。
そして、アーサーも 何故生きる希望を失ったか。
科学者であったアーサーの不倫、収入の差等が原因で妻がアルコール依存症となり、言い争いが続く
2人の仲は上手くいかなくなっていた。そんな時突然妻の病(脳腫瘍)が発覚し、手術を受ける事になる。
妻は病院では死にたくないと言い、アーサーにも死ぬときは理想の場所で死んでほしいと。
手術も成功し、その間2人は元の様に労わり合う時期を過ごすが、転院の為救急車で移動中交通事故
で妻は死亡してしまう。
生きる希望を失ったアーサーは、”理想の死に場所”として探し出したのが 青木ヶ原の樹海でした。
と、そんな妻との過去が挿入されます。
タクミは、「青木ヶ原はあなたの国の”煉獄”だ」と言い、「亡くなった人は居なくなったのではなく、
常にそばに一緒にいるのだ」と語ります。
「生きていたくない」という気持ちと、「死にたい」という事とは違うのだとも。
何としてでもタクミを助けたいアーサーは、必ず助けに戻ると約束して 怪我をしたタクミをテント
に残し 電波の届く場所を探し歩きます。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
日本の描き方に違和感があったり、タクミの妻の名前が”キイロ”等(”キイロ”、”フユ”の名前に関しては、
最後に謎は終結してはいますが)、あり得ないポイントや、細かい突っ込みポイントもあり、又樹海を
さ迷い歩く2人の冗長な会話が続く 等退屈に感じる向きも少なくない様です。
現実に存在したのか、アーサーの心の中に生まれた幻なのか 明確な答えを示さず、霊に近い存在とし
て描かれるタクミとの会話を通して己を救済していくアーサー。
日本の生死観、宗教観は海外(特に欧米)では馴染みのない、理解出来ない点だったのでしょう。
そんな所が低評価の理由になっているのではないかと感じます。
この作品を観た後、レヴュー等を見てみると、日本人からは全く異なる評価を得ている事に気付きます。
この作品の幽玄な死生観は 日本人だからこそ無理なく理解出来るという感想も多くみられます。
私も個人的には、心に染みる作品だったと感じましたし、海外の権威ある映画祭の評価が必ずしも絶対
ではないと感じさせられました。
マシュー・マコノヒーはアクション作品、ラブコメ等幅広いジャンルをこなす俳優さんですが、この作
品での静かな演技も素晴らしかったと思います。
尚、
青木ヶ原樹海のシーンの実際の撮影は、マサチューセッツ州フォックスボロのF.ギルバート・ヒルズ州
立森林公園で行われたそうです。