The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『フッド : ザ・ビギニング』

2021-11-14 | 映画
”Robin Hood”

2018 年

中世イングランドの伝説的英雄ロビン・フッドを描いた作品はこれ迄数多く製作されていました。
これ迄製作された映画、TVドラマ作品は30作以上と言われていますが、今作はそんなロビン・
フッドの誕生秘話を描いたアクション作品です。



キャスト:
監督:オットー・バサースト
脚本:ベン・チャンドラー、デヴィッド・ジェイムズ・ケリー
製作:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ディヴィソン
出演:
ロビン:クロスリー:タロン・エジャトン
ヤキヤ・イブン・ウマール(ジョン):ジェイミー・フォックス
ノッティンガム州長官:ベン・メンデルソーン
マリアン:イヴ・ヒューソン
ウィル・ティルマン:ジェイミー・ドーナン
タック修道士:ティム・ミンチン


概略は、
イングランド。 ノッティンガムの広大な屋敷に暮らす若き領主ロビン・ロクスリーは、子供の頃から
何の苦労も知らずに生きてきた。一通の徴兵通知で、十字軍として遠い異国で厳しい戦いを経験する
までは。4年後、上官に反抗したことから帰国することになったロビンは、自分が戦死したことにされ
て領地も財産もすべて没収され、恋人も領民も鉱山へと追放されていたことを知る。
どん底に落ちたロビンだが、戦地では敵だった最強戦士ジョンに導かれ、腐敗した政府に対し、たった
2人で反逆を開始する。頭巾=フッドで顔を隠したロビンは、政府から金を盗み、それを領主として献
上し権力のトップに潜入していく。やがて、貧しき者にも金を配ったロビンは、民衆の代弁者〈フッド〉
として、人々の心をつかんでいくのだが──。
(Filmarks)

子供の頃からドラマやコミック等、又その後も映画作品を色々観ていたので興味を持ち 何の気なし
に観始めたので、ディカプリオが製作に係わっていたなんて事も後で知ったという・・・。

これ迄描かれていたロビン・フッドとは異なる新解釈で描かれた若きロビン。
なのですが、

先ず感じるのが、中世イングランドという背景なのですが、衣装が斬新。
”モダン・メディーバル”(現代的中世)と言われる様ですが、はっきり言って「何時の時代ですか?」
と言いたくなる衣装で、特にノッティンガム州長官の革のコート等は現代でもそのまま使われそうな
デザイン。

ロビンの頭巾=フッド姿は殆どドラマ”ARROW”とそっくり。



他登場人物衣装、セット、建物等も近代的と言うか、現代的?
敵として戦い、後にロビンの弓矢使いを指導するヤキヤ(=ジョン)のお蔭で弓矢の名手となるロビ
ンの目にもとまらぬ弓捌きは見事です。
が、個人的には『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラスの弓矢使いを思い起こさせられます。
(レゴラスの方が優雅でカッコ良かったですが・・・←私見)

カメラワークも何処かで見た事がある手法(超高速カメラによるストップモーション)等。

全体的に中世の世界観とは乖離し過ぎた感を受けます。
とは言え、



ロビンと”ジョン”のバディ物として、又タロン君の超高速弓矢使いやアクションを十分に楽しめます。
又、何と言っても”ジョン”のジェイミー・フォックスが魅力的で、流石オスカー俳優の貫禄と存在感
です。
ベン・メンデルソーンの悪州長官もなかなか良い。

ただ、マリアンのキャラクターには共感出来ず、又演じている女優さん(イヴ・ヒューソン)も苦手
(個人の感想です)。



こんなロビンとマリアンを見ていると、大昔(涙)観た『ロビンとマリアン』を思い出します。
ボンド後初の出演で、初めて素頭(?)を晒したショーン・コネリーと久々のオードリー・ヘップバー
ンが初老のロビンとマリアンを演じていました。
最後は物悲しいストーリーだったと。

そんなこんな(?)の若ロビン・フッドですが、最後のシーンから続編が出来そうな感じもある
ものの、今作が興行的にはあまり良い結果が出ていなかったそうなので、あまり期待は出来ない
のかも知れません。

重箱の隅をつつかず気楽に観る分には、アクション、バディー物として楽しめる作品であるとは
思います。

尚、最後になりますが、
“Taron Egerton” の日本語カタカナ表示に関して、以前から迷ってたのですが、日本のメディア
では”エガ―トン”が多数でしたのでそれに合わせていました。
何時ぞや トーク番組の様な中で司会者が”エガ―トン”と紹介した折、ご本人が”エジャトン”だと
はっきり言い、司会者は”マジですか?(seriously?”)と言っています。
英語圏の中でも迷う発音なのだと知りましたが、ご本人も言っている通り、今回から”エジャトン”
表記に致しました。