『ウッドストック行最終バス』 (ハヤカワ・ミステリ文庫)‐ 1988/11
”Last Bus to Woodstock”
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/14/1f27cd1016d4b6f380a53b491eaddbf7.jpg)
コリン・デクスター(著)、大庭忠男(訳)
1975年原作初版
内容(「BOOK」データベースより)
夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、
二人の娘がヒッチハイクを始めた。「明日の朝には笑い話になるわ」と言いながら。―その晩、ウッ
ドストツクの酒場の中庭で、ヒッチハイクをした娘の一人が死体となって発見された。もう一人の
娘はどこに消えたのか、なぜ乗名り出ないのか?次々と生じる謎にとりくむテムズ・バレイ警察の
モース主任警部の推理が導き出した解答とは…。 魅力的な謎、天才肌の探偵、論理のアクロバッ
トが華麗な謎解きの世界を構築する、現代本格ミステリの最高傑作。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
とんでもなく今更なのですが、突然思い付きまして”モース”の原点に戻ってみようと思いつき
ました。
『ウッドストック行き最終バス』”Last Bus to Woodstock” はコリン・デクスターによる
”Inspector Morse”『主任警部モース』の第一作です。
「読んだんだけど詳細は覚えていない」が得意のフレーズなのですが、この作品に限っては全
く覚えていないんです。読んだのは間違いないのですが 兎に角大昔の事で。
なので、初心に帰っての読み直しです。
ドラマ版では、第一作目ではなく、S2のE4(1988年3月初放送)になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/be/decadb106f5fdf80e68b25115a141cbe.jpg)
このエピソードも全く覚えていないんですね。見た筈ではあるものの随分昔の事ですから・・・
(又言い訳)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/f3/eefcfa10b51c1ef31257309e2638986e.jpg)
因みに、ドラマは1987年から2000年まで全8シリーズ(33エピソード)構成で放送され、シャー
ロック・ホームズを凌ぐと言われた国民的人気ドラマでした。
日本でも何度も再放送されてました。
言わずもがなですが、
モース主任警部をジョン・ソウ
ルイス部長刑事をケヴィン・ウェイトリー
が演じています。 (ルイス若いです)
原作でのこの作品はモース主任警部がルイス部長刑事と相棒として初めて行動を共にする物語
でもあります。
それにしても、ルイスがモースより年上であったんですね。 ドラマの印象が強かったので
ジョン・ソウとケヴィン・ウェイトリーの姿を重ねてしまうので、ルイスの方が若干年下であ
ると思い込んでいました。
もう一点、この作品では ドラマでもモースの代名詞であった”真っ赤なジャガー”ではなく、
愛車はランチアでした。 これも意外でしたね。
一癖もふた癖もあるモースが机上の論理を組み立て、仮説と検証を繰り返す。 数学やクロス
ワードの手掛かりや、文法の誤り等様々な手がかりを元に試行錯誤を繰り返すモースとルイス
の絶妙な掛け合い。2人の仮説、推理、論理の展開が実に細やかに描かれています。
科学捜査ではなく、大胆な仮説を元に推理し、挫折を繰り返し二転三転しながら次第に結末に
辿り着くというのがデクスター独特の魅力になっていると感じます。
モースは一癖も二癖もある一風変わった性格ではあるものの、捜査力に関しては一目置かれ
ており、それであるからこそ相棒となったルイスも引っ張り回され時に戸惑いながらモース
と共に行動する。
そして、質疑応答を繰り返す2人の会話に笑わされ、暴走にも思えるモースが最後に辿り着
く結末に驚き、哀しみも感じさせられることになります。
この作品でモースは自宅で脚立から転落し足を挫き自宅静養を余儀なくされます。
そんな一人暮らしのモースをルイスは日に何度も様子を見に訪れ何くれとなく世話をする
姿が微笑ましいし、ルイスの良い人振りも好ましいのです。
良き家庭人であり、常識人でありながら決して凡庸ではなく モースとは全く異なるある
種の天才でもあるルイスのキャラクターが魅力的で、この作品を見る限りルイスの方がお
気に入りになりそう。
スピンオフドラマの「ルイス警部」は本当に大好きで、もう繰り返し何度観る事か。
(尤も、この場合はハサウェイが大好きだからって事もあり・・・)
生涯独身を通したモースもこの時既に後頭部を気にする中年に差し掛かっています。
それにもかかわらず、女性に惚れっぽいし又若い女性にもモテるのです。
他の作品も読み直してみなければ分かりませんが、ドラマを観る限りにおいてもこの傾向が
続きますね。
そして、エピローグでのスウの言葉、「とうとう貴方のクリスチャンネームを教えて下さい
ませんでしたね」。
これが最初ですね。 モースはドラマでもずっとクリスチャン・ネームの”エンデバー”を
誰にも教えたがりませんでした。
「貴方のクリスチャン・ネームは?」とか、「何とお呼びしたら良いの?」とか問われる
と何時も、”Just Morse” で通していました。
何たって、”Endeavour” は気恥ずかしくて言いたくないでしょうからねぇ。
それが、スピンオフの若いモースでのタイトルになった時は感無量というか複雑な感じを
抱いたもんでした。
これを機会に、モースの原作を続けて読み直しするつもりですし、ドラマも何時も途中が
抜けて居たり忘れたりしているので、機会を見つけてじっくり観直そうと思っている所で
す。
(但し、最終話のモースが亡くなるエピソードだけは何度も観た事があり、その都度胸が
痛くなるのですが・・・)
現在大人気の若モースも大好きですが、モースの原点(時代的には逆ですが)に触れて観る
事もお薦めします。
尚DVDも出ていますので、こちらも参考になさって下さい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/85/344fe585144916287eaf92cc056d4c8b.jpg)
Box1 & 2
”Last Bus to Woodstock”
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/14/1f27cd1016d4b6f380a53b491eaddbf7.jpg)
コリン・デクスター(著)、大庭忠男(訳)
1975年原作初版
内容(「BOOK」データベースより)
夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、
二人の娘がヒッチハイクを始めた。「明日の朝には笑い話になるわ」と言いながら。―その晩、ウッ
ドストツクの酒場の中庭で、ヒッチハイクをした娘の一人が死体となって発見された。もう一人の
娘はどこに消えたのか、なぜ乗名り出ないのか?次々と生じる謎にとりくむテムズ・バレイ警察の
モース主任警部の推理が導き出した解答とは…。 魅力的な謎、天才肌の探偵、論理のアクロバッ
トが華麗な謎解きの世界を構築する、現代本格ミステリの最高傑作。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
とんでもなく今更なのですが、突然思い付きまして”モース”の原点に戻ってみようと思いつき
ました。
『ウッドストック行き最終バス』”Last Bus to Woodstock” はコリン・デクスターによる
”Inspector Morse”『主任警部モース』の第一作です。
「読んだんだけど詳細は覚えていない」が得意のフレーズなのですが、この作品に限っては全
く覚えていないんです。読んだのは間違いないのですが 兎に角大昔の事で。
なので、初心に帰っての読み直しです。
ドラマ版では、第一作目ではなく、S2のE4(1988年3月初放送)になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/be/decadb106f5fdf80e68b25115a141cbe.jpg)
このエピソードも全く覚えていないんですね。見た筈ではあるものの随分昔の事ですから・・・
(又言い訳)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/f3/eefcfa10b51c1ef31257309e2638986e.jpg)
因みに、ドラマは1987年から2000年まで全8シリーズ(33エピソード)構成で放送され、シャー
ロック・ホームズを凌ぐと言われた国民的人気ドラマでした。
日本でも何度も再放送されてました。
言わずもがなですが、
モース主任警部をジョン・ソウ
ルイス部長刑事をケヴィン・ウェイトリー
が演じています。 (ルイス若いです)
原作でのこの作品はモース主任警部がルイス部長刑事と相棒として初めて行動を共にする物語
でもあります。
それにしても、ルイスがモースより年上であったんですね。 ドラマの印象が強かったので
ジョン・ソウとケヴィン・ウェイトリーの姿を重ねてしまうので、ルイスの方が若干年下であ
ると思い込んでいました。
もう一点、この作品では ドラマでもモースの代名詞であった”真っ赤なジャガー”ではなく、
愛車はランチアでした。 これも意外でしたね。
一癖もふた癖もあるモースが机上の論理を組み立て、仮説と検証を繰り返す。 数学やクロス
ワードの手掛かりや、文法の誤り等様々な手がかりを元に試行錯誤を繰り返すモースとルイス
の絶妙な掛け合い。2人の仮説、推理、論理の展開が実に細やかに描かれています。
科学捜査ではなく、大胆な仮説を元に推理し、挫折を繰り返し二転三転しながら次第に結末に
辿り着くというのがデクスター独特の魅力になっていると感じます。
モースは一癖も二癖もある一風変わった性格ではあるものの、捜査力に関しては一目置かれ
ており、それであるからこそ相棒となったルイスも引っ張り回され時に戸惑いながらモース
と共に行動する。
そして、質疑応答を繰り返す2人の会話に笑わされ、暴走にも思えるモースが最後に辿り着
く結末に驚き、哀しみも感じさせられることになります。
この作品でモースは自宅で脚立から転落し足を挫き自宅静養を余儀なくされます。
そんな一人暮らしのモースをルイスは日に何度も様子を見に訪れ何くれとなく世話をする
姿が微笑ましいし、ルイスの良い人振りも好ましいのです。
良き家庭人であり、常識人でありながら決して凡庸ではなく モースとは全く異なるある
種の天才でもあるルイスのキャラクターが魅力的で、この作品を見る限りルイスの方がお
気に入りになりそう。
スピンオフドラマの「ルイス警部」は本当に大好きで、もう繰り返し何度観る事か。
(尤も、この場合はハサウェイが大好きだからって事もあり・・・)
生涯独身を通したモースもこの時既に後頭部を気にする中年に差し掛かっています。
それにもかかわらず、女性に惚れっぽいし又若い女性にもモテるのです。
他の作品も読み直してみなければ分かりませんが、ドラマを観る限りにおいてもこの傾向が
続きますね。
そして、エピローグでのスウの言葉、「とうとう貴方のクリスチャンネームを教えて下さい
ませんでしたね」。
これが最初ですね。 モースはドラマでもずっとクリスチャン・ネームの”エンデバー”を
誰にも教えたがりませんでした。
「貴方のクリスチャン・ネームは?」とか、「何とお呼びしたら良いの?」とか問われる
と何時も、”Just Morse” で通していました。
何たって、”Endeavour” は気恥ずかしくて言いたくないでしょうからねぇ。
それが、スピンオフの若いモースでのタイトルになった時は感無量というか複雑な感じを
抱いたもんでした。
これを機会に、モースの原作を続けて読み直しするつもりですし、ドラマも何時も途中が
抜けて居たり忘れたりしているので、機会を見つけてじっくり観直そうと思っている所で
す。
(但し、最終話のモースが亡くなるエピソードだけは何度も観た事があり、その都度胸が
痛くなるのですが・・・)
現在大人気の若モースも大好きですが、モースの原点(時代的には逆ですが)に触れて観る
事もお薦めします。
尚DVDも出ていますので、こちらも参考になさって下さい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/85/344fe585144916287eaf92cc056d4c8b.jpg)
Box1 & 2
私的につらいことが突然あり、刑事モースを見て、元気をもらいつついます。
WOWOW加入で再見し保存、ブログに追記などしています。
偶然です、デクスターの原作を何か読んで見ようと思っていました。
Amazonで探そうと。
ただ、酷い老眼なので昔の古い文庫は虫眼鏡でないと読めない(^^)/
何かいいのがあるといいですが~
ルイス刑事は、そうでしたか~モースの部下だったのですね。
今は、NHK放映のABC殺人事件を見ているところです。
そうでしたか、やはり本をお読みになろうと? もしデクスターを読まれるなら是非モースデビューの本作
からお読みになっては如何でしょう? 今大人気の若モースとは別人の様なキャラクターですよ。
(って言うか、若モースがスピンオフの後付けなのですが) 出来ればドラマもご覧頂きたいです。
原作は昔ポケットミステリーで読んだ記憶がありますが、あの版は字が小さいですね。 その後ここに書き
ました文庫版が出ていますので、これなら大丈夫ではないかと?
老眼はご同様なので、小さい文字は辛いですよね。
そうです、ルイスはモースの部下でした。 「ルイス警部」は「主任警部モース」のスピンオフドラマです。
随分前に何度も拙記事に書いた事がありますが、オリジナルモースのルイスと「ルイス警部」の時のルイ
スの変化も面白いですよ。
「ABC殺人事件」ご覧になっているんですね。 ワタクシは自分でご紹介記事を書いておきながら一話しか
観ていないのです。何時ものフレーズですが、吹き替えだったので・・・・。 字幕版を待ちます。
色々お辛い事がおありの様ですが、ブログを書くことで気持ちを少しでも吐き出す事も出来るかと思いま
す。 好きなドラマや本を読む事も一助で元気を貰う事もあるでしょう。 何とか気分転換をなさって下さい
ね。
もう一度じっくり読んでみるのも新鮮かも。
ルイスが年上?聞き捨てならぬぞ、、、イメージ覆るわ~。
ですよね~、やっぱり早川ポケットミステリーですね。 で、図書館に寄贈なさったんですかぁ。
ワタクシも大昔に読んだので、全く覚えていませんでした(ボケ)なので、再度読み直しはなかな
か新鮮でしたよ(本は古かったけど) 今更ですが、この後も続けてデクスター再読週間するつも
りです。Abiさんもご一緒に読み直ししましょ。
そうなんですよ~、ルイスが年上だったんですよ~! ケヴィン父さんのイメージだったので意外
な感じでした。っていう位覚えていなかった原作です。なかなか良いキャラクターになってますよ。
デクスターさんは結構カメオ出演なさっていたから、ルイスさんとハサウエイのキャスティングはお気に入りだったのでしょうね?
ポケミス、ダルジール物も沢山ありました、あの品の無さツボでした、パスコーのちょっと気取ったのと良いコンビだったし、、、最近これは!というドラマ無いですね、、、コーモランのがシリーズでなんて夢を描いてますが、生きてるうちにお願いしたいわ。生きてるうちより、何を見ているのか解かるうちに、、、。
そうですね、デクスターさん本当にカメオ出演を楽しんでいらした様で、ドラマを見ながら姿を探す
のも楽しみの一つです。
まぁ、何と言う奇遇でしょう! 先日もう本当に久し振りにダルジールを読み直しましたよ。何時も
の事ですが全く覚えていなかったので、これ又新鮮でした(本は古かったけど←こればっか)
ドラマのダルジールはどうもね・・・・。なので、ドラマ版は余り見なかったです。
最近懐古趣味なのか(単に歳のせいか?)、大昔読んだミステリの読み直し始めています。
フロストからエラリー・クイーン迄遡っちゃいました。
>生きてるうちに・・・
全く同感! そして、>何をみているのか解るうちに・・・
これ又同感です。 いや、冗談じゃないですよ全く(泣) 小説を読んだりドラマを観たりして訳分か
らなくなったり、全く感動しなくなったりしたら・・・と思うと怖ろしいです。
このところ家に居る日はずっと「ルイス警部」再放送観ています。ってか、何度観れば良いんで
しょうねぇ。ストーリーは分かっているけど、これが止められないいだなぁ(笑)
そうそう、ストライクの三作目”Career of Evil”の翻訳が10月に出るという噂をチラッと目にしまし
た。 未だ確定ではないので、分かり次第書きますね。
これから本格的な暑さになりますので、お身体お大事に!
おッ! 読み直しされましたか。 宿題?
モースの第一作だから 未だキャラクターが確立されていないみたいですね。 それにワタクシも全く同じ
でどうしてもドラマのジョン・ソウを重ねてしまうんですよね。 でも、ドラマ程気難しかったり、気ままだった
りはあまり感じられないし、押しの強さも弱いみたいデスもんね。 柔軟さを感じました。
ワタクシも再度ドラマの見直しと原作本の再読をするつもりです。(全作品図書館のお気に入りに入れまし
たけど どれから読もうかな?ってね。何しろ全部忘却の彼方なので・・・)
ランチアね、ワタクシも良く分から無かったので、読みながらネットで検索してしまいました。イタリアの車で
すね。 余裕があったらネットで見てみて下さい。
「パリ警視庁迷宮捜査班」お読みになったんですか。 え~、実はワタクシも2ケ月以上前に図書館に予
約を入れたのですが未だ順番が回って来ないんですよ。 でも、先程リストを見たら2番目になったので間
もなく読めそうです。 面白かったんですね。 う~ん、楽しみ、楽しみ。
読み終わったら感想書きますね。 と言いながら、この暑さですから頭がね・・・・いつも通りの有言不実行
となりそうな予感大です(汗)