第2章『太く長く生きるための食べ方』の本要約は、前回で終わりにします。たまたま、新谷教授のある講演会で話した、「新谷食事健康法」が載っていましたので、まとめの意味も含めてUPすることにしました。
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「若さと長生きの秘訣は健康な腸相にある」。40数年にわたり日米をはじめ30万人以上の胃や腸を検査してきた新谷弘実アルバート・アインスタイン医科大学外科教授(72)が2007.4.21「病気にならない生き方」と題した講演会がサンパウロで開かれた。午前中に専門医を集めたセミナー、午後からは一般聴講者を迎えての講演会を行い、満席の会場からは同教授が提案する独自の「新谷食事健康法」に大きな関心が寄せられていたーとの記事が目にとまりました。
病気せずに若さと健康を保つためには、体内酵素である「ミラクル・エンザイム」を消耗せずに、よい胃相や腸相を維持する食及び生活習慣が大切である。そのための「新谷式食事法」の基本は、肉や乳製品、アルコール類を避け、穀物や野菜、果物、魚介類、海藻類を中心とした食事法を目指していること。
~具体的に~(注;この講演会は、食に関する内容が主のようでした)
①肉食・乳製品を多く摂取すると、大腸がんやポリープの発生率を高め、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こす要因になる。
②水の摂取については、還元力の高い水を1500㏄/日以上を飲むようにすること。目安として;朝起きぬけに500~750㏄、昼食の1時間前に500㏄、夕食の1時間前に500㏄。
③お茶類は、麦茶、そば茶、カモミールなどハーブ茶にし、ペットボトル製品ではなく自分で作ったものを飲む。また、コーヒー、日本茶、中国茶、紅茶や人工甘味料入りのソーダ類やスポーツドリンクを飲まないようにする。日本人の胃がん発生率がアメリカの十倍に達するのは、緑茶などに含まれるカテキンが胃の細胞を傷つけるためであること。
④白砂糖の過剰摂取については、体を酸化させ、糖尿病、動脈硬化、低血圧、脳梗塞、心筋梗塞の要因となると指摘。精神状態もいらいらし、怒りやすく、うつ病につながること。
⑤食物添加物入りの加工食品、特にバター、クリーム、マーガリンはとらないようにする。特に、マーガリンは、トランス脂肪酸を含み、成分構造がプラスチックとほとんど同じで、人間が食べるものではない。トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす他、がん、高血圧、心臓疾患の原因になるなど、さまざまな健康被害をもたらすことが報告されていると。
⑥刺激が強い胡椒や唐辛子、キムチなども少量に控え、高血圧、腎臓病、心臓病を誘発する塩分の強い食品を控えるようにする。
⑦牛乳や乳製品については、健康イメージが強いが、長年の臨床結果から心臓の冠動脈性疾患、前立線ガンの発生率を高め、潰瘍性大腸炎、骨粗鬆症を引き起こす原因になる。また学校給食での牛乳にも触れて、新生児は母乳で育て「子供でも牛乳が好きな子以外は無理に飲ませないほうがいい」と。
⑧食事バランスの目安としては、「植物食を85%以上」とり、「動物食を15%以下」に抑えるべき。新鮮な野菜の他に未精製の穀物類、栄養価の高い玄米、わかめやこんぶ、ひじきなどミネラル分が豊富な海藻類を中心にし、体内酵素を補う生魚や小えびの他、みそ、納豆などの発酵食品をとるようにする。動物食は、できるだけ人間よりも体温の低い動物である青魚でとるようにすること。
⑩食事は遅くとも午後6時までに。就寝中には胃を空にすること。
⑪食べるときも30~50回以上、かたいものや消化の悪いものは70~75回噛んで飲み込むようにすると消化によい。過剰な摂取は健康を害する原因。よい食物をバランスよくよく噛んで食べること。このことも、ミラクル・エンザイムが劇的に節約される。
これらの食事法を心掛ければ、胃や腸に問題を抱えている人でも、1年で腸の状態が正常に戻り、健康な生活が送れるようになる。
この講演の主旨は、主に第2章「太く長く生きるための食べ方」で、一部、第3章の「この生活習慣が健康な体を作る」の内容です。一冊の本の内容を短時間で論じることはできないので、どんなものを食べ、どのように食べるか、何を食べないようにするかなどをかいつまんで話されたと推察します。復習の意味を含め、改めて「新谷食事健康法」のアウトラインが理解できるのではないかと思います。